３月１８日（金）に開幕する第９４回選抜高校野球大会の組み合わせ抽選が４日（金）にオンラインで行われ、九州地区代表の九州国際大付は大会初日の第３試合でクラーク記念国際（北海道）と対戦することが決まりました。開会式は初日に試合を行う６校で行われるため、同校も参加することになります。
このほか九州勢は大島（鹿児島）が昨秋関東地区大会優勝の明秀学園日立（茨城）、有田工（佐賀）が同東京都大会優勝の国学院久我山（東京）、長崎日大が京都国際、２１世紀枠で出場する大分舞鶴は開幕試合で浦和学院（埼玉）と対戦します。
明治神宮大会で２勝して今大会も優勝候補の一角に名前が挙がる九州国際大付ですが、なかなかの激戦パートに入りました。明治神宮大会優勝校・大阪桐蔭や同ベスト４の花巻東とは決勝まで対戦はありませんが、初戦が北海道地区大会優勝校のクラーク記念国際。２回戦は明治神宮大会準優勝の広陵と、秋の北信越地区優勝校・敦賀気比の勝者が待ち受けます。
初戦の対戦相手・クラーク記念国際は昨秋の北海道地区大会では５試合で６失点という堅い守りが光りました。投手陣は緩急をつけた投球が持ち味の左腕・山中、右の本格派・辻田の２本柱。北海道地区大会では山中が２５回３分の２イニングスで自責点３、辻田が１８回３分の１イニングスを投げて自責点１と安定した成績を残しました。
同校とは昨秋の明治神宮大会１回戦でも対戦しており、九州国際大付が５－１で勝ちました。この試合、クラーク記念国際の先発は右の辻田。１４０キロ超の直球に１１０キロ台のスライダーを交える辻田に対して九州国際大付は３回一死一、二塁から中上・大島の連続長短打で３点を先制。５回には押し出しで１点を加え、９回は一死二塁から佐倉が２番手の山中から中前打を放ってダメ押しの１点を加えました。投げてはエース香西が５安打１失点にまとめて完投、九州国際大付の快勝劇でした。
辻田は直球に力がありスライダーも効果的でしたが、直球が高く入ったところを九州国際大付打線が逃しませんでした。５回途中から登板した山中に対しては縦に落ちる変化球にやや手こずり１得点に終わりましたが、無得点に終わったイニングも得点圏に走者を進め、終始九州国際大付がペースを握っていました。香西の出来も抜群で、失点した４回以外は二塁を踏ませることなくテンポよく投げ９２球、無四球で完投。強豪相手ではありますが、総合力では九州国際大付が上回っている印象です。
２回戦は共に力のあるチームでどちらが勝ち上がってきてもおかしくありません。広陵は明治神宮大会で準優勝。３試合で４４安打２２得点とこちらも強打のチームです。敦賀気比は明治神宮大会の初戦で大阪桐蔭に４－８で敗れましたが、北信越地区大会では４試合で５０安打３４得点。やはり打力があり、どちらと対戦することになっても打ち合いが予想されます。
九州国際大付の投手陣には香西のほか、普段は捕手を務める野田もマウンドに上がれば１４０キロ超の速球を投げますが、１回戦と２回戦の日程に余裕もあることから、いずれもエースに託すことになりそうです。ひと冬越して投打ともレベルアップしたであろう九州国際大付に、準優勝した２０１１年に続く快進撃が期待されます。
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