九国大付がクラーク国際を破り初戦突破~明治神宮大会




第52回明治神宮野球大会が20日(土)に開幕、1回戦第二試合に登場した九州地区代表の九州国際大付は、北海道地区代表のクラーク記念国際を5-1で破り、準々決勝進出を決めました。

九州国際大付は3回に一死一、二塁から2番中上の右中間三塁打で2点を先制、さらに大島の右前打で3-0とリードを広げると、5回は野田の押し出し四球、9回には4番佐倉の中前適時打で得点を重ねました。投げては先発のエース香西がクラーク記念国際を5安打1点に抑えて完投。初めての明治神宮大会で白星を飾りました。準々決勝は22日(月)の第二試合で日大三島(静岡・東海地区代表)と対戦します。

なお第一試合は、花巻東(岩手・東北地区代表)が国学院久我山(東京地区代表)に6-3で逆転勝ちを収めています。

【試合経過】
九州国際大付がクラーク記念国際投手陣から10安打で5点を奪い、投げては先発香西が5安打1点に抑えて快勝した。

0-0で迎えた3回表、九州国際大付は8番香西が遊内野安打で出ると、尾崎の一塁前送りバントをファーストがファンブルし無死一、二塁。黒田のセーフティ気味の投前バントは三塁封殺されたが、2番中上が右中間を破る三塁打を放って2者が生還した。続く大島の右前打で中上も生還、この回3点を先制した。

1点を返された直後の5回表は先頭の9番尾崎が中前打で出ると、黒田は捕邪飛、中上は遊ゴロ(二塁封殺)に倒れ二死一塁となったが、大島の左前打と佐倉の四球で満塁とし、5番野田が押し出し四球を選んで1点を追加した。9回は一死後、中上が左翼線二塁打を放ち、大島遊ゴロのあと4番佐倉の中前打でダメ押しの1点を加えた。

クラーク記念国際は初回先頭の白取が二塁内野安打で出たが、続く金原の送りバントがサードへの小飛球となり併殺。3回も無死から打撃妨害で出た7番越智を一塁に置いて麻原が送りバント試みたが、再びサード小飛球~併殺でチャンスを広げられなかった。

ようやく4回裏、中前打で出た白取を金原が送り、新岡(歩)の左前打で一死一、三塁とし、4番藤野の一ゴロの間に白取が還って1点を返したが、5回以降は香西の前に散発2安打に抑えられて二塁を踏めなかった。

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投打のかみあった九州国際大付が、全国の舞台でも強打の片鱗を見せて初戦を突破した。

クラーク記念国際の先発は右腕の辻田。130キロ台後半~140キロ台前半の直球に110キロ台のスライダーを交える本格派タイプの投手だったが、九州国際大付打線は初回から襲い掛かる。黒田が右前打で出ると、続く中上も初球を痛打。結果的に遊直併殺となったが、まずは強烈な先制パンチを浴びせた。

2回は三者凡退だったが辻田に20球を投げさせると、3回は8番香西が叩きつけた打球はショートへの高いバウンドとなる内野安打。尾崎のバントが失策を招きチャンスを広げると、中上が甘く入った真ん中高めの直球を叩くと右中間を破る快心の当たり。大島も1-2から外角高め、やや外し気味に投げられた直球を逆らわずに右前に運んで3点を先制した。

3回表九国大付一死一、二塁、中上が先制の右中間三塁打を放つ

5回も下位打線の9番尾崎からチャンスをつくる。1、2番は倒れたが大島が左前打でつなぎ佐倉が追い込まれながらも変化球をよく見極めて四球を選ぶと、野田もストレートの四球で押し出し。貴重な追加点を奪った。

5回途中から登板した2番手の左腕山中にも7回一死二塁、8回一死三塁とプレッシャーを与え、主導権を握り続けた。9回は中上がこの日3本目の長打で出ると、4番佐倉が高めに入ってきた変化球を弾き返してダメ押し点を入れた。辻田、山中という左右の好投手から2桁の10安打。この日は2番中上、3番大島がキーマンとなって活躍した。

先発の香西はこの日もストライク先行の安定した投球。序盤二度の無死一塁を相手のバントミスも助けられて抑えると、4回に失点したものの、5~9回に出した走者は安打の2人だけ。130キロ前半の直球、スライダ―を低めに集め、失点した4回以外は二塁を踏ませることなくテンポよく投げ92球、無四球で完投した。

クラーク記念国際はストライクを先行させる香西に対し、早いカウントから手を出していった。いい当たりも散見されたが結果的に凡打となり、香西の術中にはまった感があった。7回には4番藤野、8回には8番麻原がレフトに大きな当たりを放ったが、逆風に押し戻される不運もあってスタンドまで届かなかった。

先発の辻田は力のある直球と、30キロ近い球速差を生かしたスライダーを駆使して力投したが、3回は勝負処で直球が高く入ったところを九州国際大付打線が逃さなかった。山中も縦に落ちる変化球を中心に粘り強く投げたが、打線の援護がなく好投も報われなかった。

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