東海大福岡は初戦で宇治山田商(三重)と対戦~センバツ




3月18日(月)に開幕する第96回選抜高校野球大会の組み合わせ抽選が8日(金)に行われ、九州地区代表の東海大福岡は大会4日目の第1試合で宇治山田商(三重)と対戦することが決まりました。

このほか九州勢は熊本国府が近江(滋賀)、神村学園(鹿児島)が秋の関東地区大会優勝校・作新学院(栃木)、明豊(大分)は敦賀気比(福井)と対戦します。

 

宇治山田商は過去4回(夏3、春1)の甲子園出場があり、2008年春以来、16年ぶりの出場となります。

昨秋は三重大会で優勝。東海地区大会では初戦となった準々決勝で中京(岐阜)に10-6と打ち勝ち、準決勝では優勝した豊川(愛知)に5-3から9回逆転サヨナラ負けで敗れました。記録が確認できる三重大会準決勝以降の4試合で、チーム打率は3割3分9厘。左打者が6人並ぶ打線で4番小泉(2年)、5番泉はいずれも打率は4割を超え、本塁打も放っています。

投手陣は右投手3人を擁し、継投で勝ち上がってきました。エース中村は身長186センチから投げ下ろす直球が武器。秋は主戦を務めた田中は制球がよく、16イニングスで18三振を奪うなど三振も取れる投手。スリークォーター気味のフォームから投げ込む加古(2年)は直球・変化球で厳しく内角を突く投球を見せます。

※三重大会準決勝以降の4試合を集計

対する東海大福岡も山本・藤本・野上の中軸を中心に巧打の宗(翔)、勝負強い唐崎、井上が下位に並ぶなどスキのない打線になっています。藤本は九州大会の延岡学園戦、弾丸ライナーで右中間席に叩き込み、山本は自由ケ丘戦で広い桃園球場の左翼席に打ち込むなど長打もある打者。野上は打率4割超で、逆方向にも強い当たりを打てる期待の2年生です。

福岡大会準々決勝以降のチーム打率は3割を切っていますが、とにかく接戦に強みを発揮します。福岡大大濠、九州学院との試合は9回に追いついて延長戦で勝ち越す粘り腰をみせて逆転勝ち。筑陽学園、延岡学園との試合では終盤の激しい追い上げをしのぎ切りました。清宮(日本ハム)のいた早稲田実を破った7年前のチームもそうでしたが、数字には表れない勝負強さが東海大福岡にはあります。

ある程度、点の取り合いが見込まれるなか、秋はほぼ1人で投げ抜いてきたエース佐藤の出来が勝負の行方を左右しそうです。130キロ台なかばの直球に鋭く落ちるスライダー、カーブを織り交ぜた安定感ある投球が持ち味で、走者を出しても要所を締めて得点を与えません。九州大会では四死球がからんで失点を重ねましたが、打たせて取る本来の投球で守備からリズムをつくり、攻撃につなげたいところ。左打者を多く並べる宇治山田商に対し、外野手兼務の左腕・野上の起用法もカギになりそうです。

※福岡大会準々決勝以降の6試合を集計

前回を超えるベスト4以上を目指す同校にとって広陵、高知、青森山田など秋の地区大会優勝校が同居する厳しいパートに入りましたが、昨秋みせてくれた最後まであきらめない強い精神力で、臆することなく強豪にも立ち向かってほしいと思います。

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