10月28日(土)から久留米市野球場・小郡市野球場で開催される第153回九州地区高校野球大会の組み合わせ抽選が20日(金)に行われ、初戦の相手が決まりました。福岡1位の東海大福岡は九州学院(熊本2位)と、福岡2位の飯塚は熊本国府(熊本1位)と、それぞれ対戦します。
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各県のレベルを測る目安として、過去5大会の九州大会ベスト4以上をまとめたのが下表です。例によって優勝3ポイント、準優勝2ポイント、ベスト4を1ポイントとして集計すると福岡=11、沖縄=7、鹿児島=5、長崎=4、大分=3、熊本=3、宮崎=1、佐賀=1。依然として福岡勢の強さが際立ち沖縄、鹿児島、長崎と続きます。
年 | 優勝 | 準優勝 | ベスト4 | |
2023春 | 有明(熊本) | 大分舞鶴(大分) | 福大大濠(福岡) | 西短大附(福岡) |
2022秋 | 沖縄尚学(沖縄) | 長崎日大(長崎) | 海星(長崎) | 大分商(大分) |
2022春 | 神村学園(鹿児島) | 西短大附(福岡) | 九国大付(福岡) | 小林西(宮崎) |
2021秋 | 九国大付(福岡) | 大島(鹿児島) | 長崎日大(長崎) | 有田工(佐賀) |
2021春 | 具志川商(沖縄) | 九国大付(福岡) | 福大大濠(福岡) | 興南(沖縄) |
そうした傾向を踏まえて優勝争いを展望すると、今夏の選手権4強で正林・岩下・上川床ら主力打者が残る神村学園、左腕エース田崎を中心に沖縄大会の6試合いずれも5点差以上をつけて勝ち上がった興南、さらに今春センバツのマウンドを踏み、長崎大会準決勝、決勝と連続完封したエース西尾を擁する長崎日大、九州大会の常連校である明豊などが絡んできそうです。好投手の佐藤を軸に守りの堅い東海大福岡も有力校の一つ。上記のチームとは準決勝まで対戦がなく、センバツ選考の目安とされるベスト4を狙える位置につけています。
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東海大福岡の対戦相手・九州学院は昨夏甲子園でベスト8。今夏も熊本大会決勝まで勝ち進みましたが、東海大熊本星翔に敗れて準優勝。その悔しさを晴らしての九州大会出場となりました。打線は長打力のある紫垣、林田が中心。投手陣はエース小松を軸に同じ右の中山、熊本大会決勝で先発した左腕衛藤らがいます。東海大福岡は佐藤が安定しており、大きく崩れることはなさそう。好調の4番藤本、5番野上の前に走者を置いて得点をうかがい、佐藤を早いうちに援護したいところです。
飯塚も同じ熊本勢の熊本国府と対戦します。熊本国府は準決勝のルーテル学院戦では7回を終えて1-4、決勝の九州学院戦も7回を終えて2-4とリードされながらいずれも逆転勝ちするなど粘りのあるチーム。エース坂井は右の本格派、左腕植田は一度打者に背を向けてから左サイド気味に投げ込む技巧派です。飯塚は赤間・松永・肥後の中軸で早めに得点を奪い、左腕エース中島から肥後につないで逃げ切りを図るのが勝ちパターン。実力は伯仲している印象で、福岡大会準決勝の春日戦のような競り合いが予想されます。
東海大福岡、飯塚とも投手を中心に守りを固め、コツコツとつないで得点を重ねていくチームだけに、福岡大会のように粘り強く戦っていった先に勝機が見えてきそうです。
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