東海大福岡が自由ケ丘投手陣に14安打を浴びせ、投げてはエース佐藤が自由ケ丘打線を3安打1失点に抑えて7回コールド勝ちを収めた。
1点を先制された東海大福岡は2回二死後、井上がセンター右を破る三塁打で出塁し、佐藤の左前打で追いついた。3回は山本が左翼線二塁打で出ると藤本の一ゴロで三進し、野上の左前打で勝ち越した。4回一死一、二塁、5回一死一、三塁の好機はものにできなかったが、6回は一死後、四球を選んだ光富を宗が送り、山本の遊ゴロ失で二死一、三塁。藤本四球で満塁とし、野上のレフト左への二塁打で2者が生還。秋田四球で再び二死満塁としたあと、井上の右前打で藤本が還り、この回3点を追加した。
続く7回は一死から西村が四球を選び、光富の右前打で一死一、三塁。宗のセーフティスクイズで1点を加えたあと、山本が左翼ポール際へ2点本塁打を放って勝負を決めた。
自由ケ丘は初回二死後、長谷川が右越え本塁打を放って先制した。1点を追う3回は左前打で出た中島を三宅が送り同点のチャンスを迎えたが後続が凡退。4回以降は1安打に抑えられて二塁を踏めなかった。
第153回九州地区高校野球福岡大会4回戦 (2023年9月23日・土/桃園球場) |
チー 一二三四五六七八九 計HE 東海大福岡 0110033 8140 自由ケ丘 1000000 132 (7回コールド) 東海福岡 年 打安点 自由ケ丘 年 打安点 (二)光 富② 210 (捕中捕)脇谷② 310 (中) 宗翔➁ 321 (左一左一)山口➁ 200 (三)山 本② 522 投 伊 藤➀ 000 (一)藤 本➁ 400 打 山 城➀ 100 (左)野 上➀ 423 投 本 宮➀ 000 (遊)秋 田② 110 投 大 崎➀ 000 (捕)井 上➁ 431(中捕中)長谷川莉➁ 311 (投)佐 藤➁ 411 (遊)兵 動➁ 300 (右)西村真➁ 320 (三)穴 井➁ 300 ーーーーーーーー ー (一投一投一)高見➁ 300 ーーーーーーーーーーー (右)八 田➁ 200 ーーーーーーーーーー (投左投)中島➁ 000 ーーーーーーーーーーー 左 秋 田➁ 210 ーーーーーーーーーーー (二)三 宅➁ 100 球犠振盗残 球犠振盗残 826011 01502 —————————————- 投 手 回 安球振責 投 手 回 安球振責 佐藤 7 3051 中島 1.2 4121 ーーーーーーーーーー 高見 0.1 0110 ーーーーーーーーーー 中島 0.1 2001 ーーーーーーーーーー 高見 3.1 5430 ーーーーーーーーーー 伊藤 0.1 1100 ーーーーーーーーーー 本宮 0.2 2103 ーーーーーーーーーー 大崎 0.1 0000 ———————————————— ▼試合時間/14:20~16:20 ※公式記録ではありません/選手名の下線は左打者 |
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5回までは東海大福岡が再三の好機を得ながら自由ケ丘の2番手・高見を打ち崩せなかったが、6回に攻略すると一気に勝負を決めた。
自由ケ丘の先発はエース中島。初回はストライク先行の投球で無得点に抑えたが2回は一転、ボールが先行。高めの直球を井上に右中間に弾き返されると、佐藤には2-0から投じたカーブを叩かれて三遊間を破られた。高見のリリーフを仰いで逆転は免れたが、再びマウンドに戻った3回も高めに浮いた変化球を山本に左翼線に運ばれ、野上には外角直球をレフト前に合わせられて失点。カーブ、スライダー、チェンジアップと多彩な変化球を持ちながら、甘く入った球を東海大福岡打線に叩かれた。
2番手はファーストからマウンドへ上がった高見。打者に背中を見せるように体を捻り、右サイドハンドから直球、スライダーを投じる軟投派。球威はさほど感じないが、内外角低めいっぱいに決まる直球、スライダーの精度が抜群だった。
4回一死一、二塁では右打者の山本の内角低めに沈むスライダーで空振り三振。左打者の藤本には外へスライダーを2つ決めた後、最後は同じところに直球を投げ込んで空振り三振に打ち取った。5回一死一、二塁では佐藤を三ゴロ併殺打に仕留めて、追加点を許さなかった。
6回、二つの四球などで二死満塁とされると、野上にはやや内に入った直球を左翼線に運ばれ2点を失いマウンドを降りたが、球威はなくとも、内外角の出し入れで勝負できることを示す投球を見せた。
高見をノックアウトした東海大福岡はその後も攻撃の手を緩めず、アンダーハンドの伊藤、左腕・本宮と自由ケ丘の1年生投手を一気に攻略して7回で試合を決めた。
東海大福岡はエース佐藤が先発。今夏の福岡大会では5回戦で福岡工を完封するなど、実績のある投手。初回二死後、長谷川に直球を右越えに運ばれたが、その後は大きなカーブを軸に、追い込んでからはカットボールで三振を奪うなど危なげない投球。自由ケ丘が2回以降に出した走者は、安打で出た2人だけ。終わってみれば7イニングスで3安打無四球という内容だった。
打線は毎回の14安打を放ち、2回以降は毎回のように得点圏に走者を送った。7回に内角直球を叩いた山本の本塁打は、両翼100メートルと県内屈指の広さを誇る桃園球場の左翼ポール際に打ち込んだ一発。5番野上は外角球を逆方向にはじき返す2安打を放ち3打点。1年生ながら、好機に結果を出す勝負強さの持ち主だ。7番井上は左右に打ち分け3安打の猛打賞。9番西村は俊足を生かしてショート左への弱い当たりを内野安打にし、4回はファースト前へのドラッグバントを決めた。
初回に飛び出した自由ケ丘・長谷川の一発は、打った瞬間それと分かる文句なしの一発。外寄りのやや高めの直球をピッタリのタイミングで振り抜き、広い桃園球場の右翼芝生席に打ち込んだ。
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