４回に敵失、四死球をからめて均衡を破った九産大九州が、７回コールドで早良を下した。
両校無得点で迎えた４回、九産大九州は山本が四球で出ると黒木の投前バントが敵失を誘い無死一、二塁。打者福田の時に暴投で二、三塁とし、福田二飛のあと石井の右犠飛で先制した。さらに二死三塁から岡死球、濵﨑四球で二死満塁。続く塚本の中前打で２人を迎え入れ、三進を狙った一走の濵﨑を刺そうとしたセンターからの三塁送球が乱れる間に濵﨑も生還した。なおも二死三塁から坂本の右前打で塚本も還り、この回５点を奪った。
５回は二死から福田が四球を選び、石井のセンター左を破る二塁打で一気に生還。６回は早良２番手の相場から塚本が左前打で出ると坂本が送り、白石四球で一死一、二塁。山本ニゴロ（二塁封殺）で二死一、三塁となったが、黒木の右前打で塚本が還り、ライトが打球を後逸する間に一塁から山本も生還、さらに三塁を狙った黒木を刺そうした三塁送球が乱れる間に黒木もホームを踏んで３点を加え、勝負を決めた。
早良は初回相場がライト右への二塁打で出塁し、清水が送って一死三塁と先制機をつかんだが村上、青柳がいずれもニゴロに倒れて無得点。３回は一死から宇都宮四球が出ると、相場がレフト右を破る二塁打で一死二、三塁としたが後続が倒れて得点できなかった。４回にも一死から西田が中前打を放ち、助田三振の時に二盗を決めて二死二塁と三たび得点圏に走者を進めたものの、平松が一ゴロ。好投していた平松を援護できなかった。
| 第153回九州地区高校野球福岡大会３回戦 （2023年9月18日・月／雁の巣球場） |
| チー ム 一二三四五六七八九 計ＨＥ 早 良 ０００００００ ０３４ 九産大九州 ０００５１３ｘ ９６０ 早 良 年 打安点 九 州 年 打安点 （遊投）相場② ３２０ （右）白石大② ３００ （左）清 水➀ ２００ （遊）山 本➁ ２００ （三）村 上➀ ３００ （三）黒 木② ３１１ （中）青 柳② ３００ （一）福 田② ３１０ （一）西 田➀ ３１０ （捕）石 井② ２１２ （捕）助 田② ３００ （中） 岡 ② ０００ （投）平 松② ２００ （投左）濵﨑➁ ２００ （二 冨 永➀ ０００ （二）塚 本➁ ３２２ （右）砂 留➀ ２００ （左）坂 本② ２１１ （打 福 田➁ １００ 投 原 口➁ ０００ （二遊）宇都宮➁ １００ 球犠振盗残 球犠振盗残 ２１７１５ ８３１０４ —————————————- 投 手 回 安球振責 投 手 回 安球振責 平松 ５ ４７０１ 濱﨑 ６ ３１５０ 相場 １ ２１１１ 原口 １ ０１２０ ———————————————— ▼試合時間／14:35～16:10 ※公式記録ではありません／選手名の下線は左打者 |
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試合前の九産大九州のシートノック終了直後に雷雨に見舞われ、予定より約２時間遅れて始まった試合。早良はシートノックなしで試合にのぞむことになった。
序盤は早良ペースで試合が進んだ。初回、相場のファースト頭上を破る二塁打を契機に一死三塁と先制のチャンスをつくる。清水の一打はセカンド正面のゴロ。本塁突入か否か難しい判断だったが、相場は自重。いい形でチャンスを掴んでいただけに流れに乗って突っ込んでも面白かった。３回も一死二、三塁と絶好の先制機を迎えたが、１－１からのスクイズはファール。清水もそこから粘ったが最後は外角低めの直球に空振り三振で、ここも無得点に終わった。
早良先発の平松は直球に緩いカーブを交えながらの投球。初回一死から四球を与えたが、続く黒木を遊ゴロ併殺打に。２回も先頭の福田に左前打を許すが、バスターヒッティングに出た石井を三ゴロ併殺打に仕留めて流れを渡さない。３回は三者凡退に抑えて序盤は０－０と互角にわたりあった。
先制点がほしい早良は４回一死から西田が中前打。助田三振の時にエンドランを仕掛け、三振～二盗成功で二死ながら二塁。平松のバットに期待が集まるも一ゴロで、どうしても得点できない。すると４回、それまで踏ん張って来た平松が四球、送りバントの処理ミス、暴投などで一死二、三塁から犠飛を許してノーヒットで先制を許すと、さらに２つの四死球、連打に味方の失策もからんでこの回５点を失い、大勢が決した。
九産大九州の先発は背番号１０の濵﨑。序盤、直球がやや高いこともあり再三ピンチを招いたが、要所では直球・スライダーを低めに集めて決定打を許さなかった。被安打３、与四死球１の内容で、危なげなく６回を投げ切った。
大差がついた７回はエース原口が登板。右上手、あるいはサイドからも投げるなど、フォームも試行しながら力強い直球、スライダーを内外に決めて２つの三振を奪った。打線は序盤、平松のカーブに手を焼いたが、４回に相手のミスもからんで１点をあげてからは一気に勝負を決めた。
早良の先発平松は３回まではカーブを効果的に使う好投を見せたが、４回に四球、自らのバント処理ミス、暴投とピンチを広げ、犠飛で１点を失うと、さらに連続四死球で満塁とされ連打を浴びるなど、いわば自滅するような結果となった。この回、捕手の助田が再三マウンドまでいって平松と言葉を交わしながらベンチを再三見ていたが、何かアクシデントがあったのかもしれない。
守備ではショート相場の好守が光った。初回一死一塁では三遊間寄りの強いゴロを好捕して併殺にし、３回はショート前への弱い打球をダッシュよくさばいた。打っても初回、外角直球に逆らわず右翼線への二塁打。３回は高め直球を見逃さずレフト左への二塁打とチャンスメイク。６回には救援投手としてマウンドにもあがり、力のある直球にカーブをまじえた投球を見せた。
ライト砂留も４回、右中間に押しそうな飛球をスライディングキャッチで好捕。６回は右前打を後逸したが、ライト付近も直前の雨でかなり水分を含んで荒れており、その影響があったのかもしれない。
打撃では１年生が多かったこともあり、非力な印象は否めないところ。外野からの三塁への送球が乱れることが二度あったように、中継プレーも課題として残った。
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