’23秋季大会展望③Cパート~九国大付,西短,福大大濠の3強が激突




Cパートには今夏代表の九州国際大付、春の優勝校・福岡大大濠、昨秋優勝の西日本短大附と、2020年秋以降、優勝を分け合っている「3強」に加え、夏の準優勝校・東筑なども同居する超激戦バートとなりました。

九国大付・田端

甲子園帰りの九州国際大付は左腕エース・田端の存在感が他を圧倒します。甲子園では初戦で敗れたものの、ベスト4まで進出した土浦日大(茨城)を5安打3点に抑え、その実力が全国区であることを証明しました。130キロ超のキレある直球にスライダ―、チェンジアップなどを内外角の低めいっぱいに投げ分ける投球術は秀逸。とにかく失点の少ない投手で、投手優位の秋の大会では大きな強みになります。佐倉、白井、隠塚など夏の福岡大会連覇を担った主軸が抜けて打力は落ちそうですが、田端の存在がやはり大きく、優勝候補の一角に挙げられます。今大会から指揮を執る楠城祐介新監督の采配も注目されます。

西短大附・村上

夏は東筑に打ち負けた西日本短大附ですが村上、高峰、古賀、荒木と前チームの主軸が残る大型打線は、県下最強と言ってよいでしょう。春の九州大会から本格的に投手として試合に出始めた村上は粗削りながら潜在力を感じさせる右腕で、長身から130キロ台半ばから後半の直球を投げ下ろします。筑後地区新人大会では祐誠、久留米商などを破って貫録の優勝を果たしており、村上ら投手陣の出来次第で昨年に続く優勝はもちろん、さらにその上を狙えそうなスケールの大きさを感じます。

福大大濠・柴田

鯉川、松尾と右の本格派2人を擁しながら夏は4回戦で敗れた福岡大大濠は、新チームでも右腕の柴田や平川、左腕にも永田や小峰など複数の好投手を抱えます。どの投手も制球にすぐれ安定感がありますが、いずれも完投するスタミナには不安があり、今年も継投で試合をつくっていくことになりそうです。打線は大神、野口と俊足巧打の1・2番コンビに一発もある左の高田が残りました。1年から中軸を担った黒田、藤田らが抜け、投打ともひと回りスケールダウンした感じは否めませんが、堅守をバックに手堅い試合運びで上位を狙います。

東筑・安田

今夏、決勝まで勝ち上がった東筑は、夏の大会でも好投を見せた右腕安田と大越のバッテリーが残りました。安田は直球は130キロ前後といったところですが、縦に落ちてくるスライダー、カーブなど変化球にキレがあります。強打を誇った打線では永田、関屋の1・2番が健在。特に関屋は夏の大会で4割近い打率を残しており、新チームでも打線のけん引役として期待されます。来年にかけて強打のチームに育っていきそうですが、秋の大会は安田の踏ん張りに勝機を見出したいところです。

福大若葉・井上

2年生主体のチームで夏の大会を戦ったのが福岡大若葉と八女学院です。福岡大若葉は前チームから左の巧打者水迫、勝負強い右の大井などレギュラー7人が残りました。小柄な選手も多い打線ですがコンパクトな打撃で外野の間を抜く力があり、足も絡めながら積極的な攻撃を見せます。投手陣は長身右腕の樗木、1年生の井上が軸となりそうです。樗木は大きなカーブ、井上は130キロ超の直球が武器で、投げっぷりの良さも目に付きます。レギュラー5人が残る八女学院は夏の大会で1年生ながら主戦を務めた左腕石飛、3回戦の三池工戦で好投を見せた右腕大城ら投手陣を、打線が援護したいところ。

夏は初戦敗退に終わった福工大城東は、福岡地区の新人大会でも初戦で春日にコールド負けを喫しました。右サイドハンドの川畑、左腕柿原ら投手陣の踏ん張りで巻き返しなるか、注目されます。

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