’23選手権福岡大会を振り返る③~打撃編




2023年夏の福岡大会を振り返るシリーズ、最終回は打撃編です。試合数の違う選手たちの記録をどう扱うか悩ましいところで、データの見せ方によっても全く違う結果になるため(規定打席数をどこに設定するかなど)、あくまで一つの参考にとして見てもらえたらと思います。

今回は最大で7試合ありましたので規制打席を「7試合×3.1」から22打席として、上位10人を抽出しました(10位が3人いるため実際は12人)。打率部門では東筑の5番・阿部堅真内野手(3年/左)が.542で〝首位打者〟でした。阿部選手は安打数でも13本でトップの数字を残しています。打点部門は東筑・中嶋輝成内野手(3年/左)の8打点で、随所で勝負強さを見せました。また、右打者での打率トップは東筑のエース尾形篤志投手(3年)で、東筑勢の活躍が目立ちました。

※22打席以上/太字はその項目の最高値

優勝した九州国際大付からも、東筑と並ぶ4人が10傑入りしました。注目された4番の佐倉俠史朗内野手(3年/左)は本塁打こそ出ませんでしたが4割を超える打率を残し、5番の白井賢太郎内野手(3年/右)とともに打線を牽引しました。8番の下川蓮太郎捕手(3年/右)は打率4割もさることながら四死球も7個あり、打撃もよい9番・田端竜也投手、さらに打率5割の1番秀嶋大翔外野手(2年/左)につなぐ起点となりました。

各チームの主軸や上位の打者が居並ぶ中で、希望が丘の松崎彪人捕手(3年/右)は7番ながら5割近い打率を残してチームの上位進出に貢献しました。2番の長崎詠音内野手(1年/右)も4割近い打率を残したほか犠打も5つ決めて敷田渉磨内野手(3年/左)ら中軸につなぐなど、脇役の活躍も躍進を後押ししました。大牟田の山下駿哉内野手(2年/左)は3本の三塁打を放つなど、長打率は7割に達しました。

15打席以上では高峰(西短)が首位打者

対象をベスト16以上、規定打席を15打席まで下げて打率4割以上の選手をピックアップすると、西日本短大附や真颯館の選手がずらりと並びます。6割を超える打率を残し一発も放った4番の高峰駿輝内野手(2年/右)をはじめ、1番の江口翔人内野手(3年/左)も好打者の評判に違わぬ数字を残しました。

真颯館の5番神保優生捕手(3年/右)の打点8は東筑の中嶋選手と並ぶ数字ですが、5試合での成績だけに価値があります。柴田蓮珠外野手(3年/左)は1番打者ながら本塁打のほか3塁打を2本放つなど長打力を発揮、長打率は1.0を超える1.077でした。筑前、福岡工の公立勢でもそれぞれ3人が4割以上を記録し、福岡工の星優心選手(2年/左)は大川樟風戦で6盗塁を決めて〝盗塁王〟に輝きました。

2年生以下の活躍も多く、来年にかけての活躍が楽しみな選手が多いことも今大会の印象として残りました。

※15打席以上/太字はその項目の最高値/上野、田邊選手の「打席」「四死球」「犠打」「盗塁」は新宮戦の成績が不明のため未計上(赤字部分)
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