’23夏の大会展望➀A・Bパート~西短追う城東、東筑、近大福岡




第105回全国高校野球選手権記念福岡大会の組み合わせが決まり、開幕まで5日となりました。大会前展望を今年は2パートずつまとめて、駆け足で行ってみたいと思います。まずはA・Bパートから。

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昨秋優勝、今春準優勝の西日本短大附がベスト4の最有力候補です。村上・高峰(以上2年)・多久のクリーンアップを中心に上位から下位まで切れ目のない打線の破壊力は県内屈指と言えます。強打のチームにありがちな脆さもなく、リードされていても終盤にひっくり返す粘り強さもあります。春の福岡大会までエース中塚が孤軍奮闘していたマウンドに加わった村上が、春の九州大会でセンバツ出場校の長崎日大を完封。夏は2人で乗り切っていく態勢が整いました。総合力で頭一つ抜けている印象で、準決勝まで一気に駆け上っても不思議はありません。

西日本短大附にストップをかけるチームがあるとすれば「投」の福工大城東、「打」の近大福岡・東筑などが候補に挙げられます。福工大城東は140キロ超の直球に多彩な変化球を操る園田投手を擁し、春の福岡大会でベスト4。大型右腕の藤家投手なども控え、高い投手力でベスト4を狙います。打線は突出した選手はいませんが、走者を確実に送ってしぶとく得点につなげていきます。

近大福岡・宮本

近大福岡は河内・河村(2年)・宮本の中軸を中心とした強打で昨秋は創部以来初の4強入りを果たしました。故障者もいた春の大会は3回戦で敗れましたが、5月の関西遠征では金光大阪や天理(奈良)などから勝利を収めるなど、力をつけています。小気味よい投球を見せる2年生右腕の田邊から、力のある直球が武器の宮本へとつなぐ投手陣を、打線が強力に援護したいところです。

昨夏8強の東筑もノーシードながらベスト4をうかがいます。3番尾形、4番森木を軸に今年も強打のチームをつくりあげてきました。敗れはしたものの北九州市長杯・準決勝では九州国際大付とタイブレークにもつれる接戦を演じるなど、実力的には他のシード校と遜色ありません。力のある直球が武器の尾形、変化球のよい安田(2年)の投手陣の出来が上位進出のカギを握りそうです。

北筑・吉田

昨秋3回戦で九州国際大付を破った北筑は、吉田・三好と左右の好投手を擁して秋春ともパ―ト決勝まで進出しました。1年夏から主力として活躍する八汐、大場が中軸に座り打線をけん引します。昨夏4強の小倉工は前チームの主力は抜けましたが、春はパート決勝まで進出し、今年も上位を狙える戦力を整えてきました。強打者・笹山が打線の中心ですが足を使える選手も多く、機動力をからめた攻撃で得点をうかがいます。

昨夏は5回戦で無念の出場辞退となった春日は、伸びのある直球を投げるエース清水の投球が注目されます。このほか秋春とも2勝をあげた常磐、春の筑後地区大会準優勝の柳川なども上位をうかがいます。

昨秋パート決勝まで進んだ嘉穂はスライダーのよい幸野、三池は粘り強い投球を見せる久保を軸に県大会出場を狙います。初戦で西日本短大附と対戦する福岡農は、春の大会で好投したエース岡部が踏ん張り、夏初戦の独特の雰囲気を味方につけて食い下がりたいところです。

(名前あとのカッコ内は学年。特に表記がない場合は3年生)

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