【観戦記】飯塚12-0常磐(春季大会4回戦)




【飯塚12-0常磐(春季大会4回戦)】

4回表飯塚無死 肥後が左越え本塁打を放ちホームへ向かう

飯塚打線が中盤以降に爆発、7回コールドで常磐に快勝した。

飯塚は2回二死から縄田が四球で歩き、赤間の右翼線二塁打で先制。4回はこの回先頭の肥後が左越え本塁打を放って1点を加えた。

5回は二死後、福田が左中間二塁打で出ると西川四球の時に捕逸がからんで二死一、三塁とし、肥後の左前打で福田が生還した。さらに松田四球のあと二死満塁から縄田の左前打で2点を追加。なおも二死一、二塁から赤間も左前打で続き松田が生還、この回4点を加えた。

7回は常磐2番手の羽田野から西川が左前打で出塁すると、肥後右飛のあと松田左前打、縄田四球で一死満塁。赤間は三振に倒れたが、代打脇元の左前打で2者を迎え入れた。さらに代打北野が一塁線を破る二塁打で縄田が生還。なおも二死二、三塁から山田の左翼線二塁打で2点を加え、続く福田が一塁線を破って山田も生還。4連打を含む6安打を集中させて6点を奪い、勝負を決めた。

常磐は3回、二死から富樫が三ゴロ悪送球で出ると山内、池本が連続四球で二死満塁としたが、中村がニゴロ。5回は一死から片山が右前打を放ち、富樫中飛のあと山内が四球を選び、打者池本の時に片山が三盗を決めて二死一、三塁としたが池本が遊ゴロに倒れて無得点。4安打を放ったが散発に終わり、反撃できなかった。

第152回九州地区高校野球福岡大会4回戦(2023年3月27日・月/北九州市民球場)
      一二三四五六七八九   計 HE
  飯塚  0101406     1213

  常磐  0000000    040
(7回コールド)

  飯 塚  打安点  常  磐  打安点 ◆投手成績
(中)山 田 522 (左)片 山 410 飯 塚 回 安球振責
(遊)福 田 421 (遊)富 樫 310 藤原  6 4390
(左)西 川 310 (二)山 内 100 ■■  1 0000
走 松 本 100 (捕)池 本 200 

三 安河内 000 (中)中 村 300 常 磐 回 安球振責
(三左)肥後 422 (一)森 川 310 大迫  5 7706
(一)金 子 200 (右)竹山大 310 羽田野夷2 6116
一 松 田 110 (三)古 賀 300 
(右)縄 田 112 (投)大 迫 100 試合時間
(二)赤 間 322 打 羽田野櫂100 12:37~14:10
二 河 村 000 投 羽田野夷000
(捕)寺 濱 200  打 原 田 100
打捕 脇元 112
(投)藤 原 300
打 北 野 110
投 ■ ■ 000
振球犠盗残 打安点  振球犠盗残 打安点
18016 311312      93017   2540
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※公式記録ではありません
※選手名は場内アナウンスのみに基づいた記述のため、誤りがありましたらご指摘ください

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飯塚先発の藤原

じわじわと点差を広げた飯塚打線が5回に一気に爆発、常磐を突き放した。

序盤から常磐の先発・大迫に攻めかかった。2回は四球の走者を一塁に置いて、赤間(2年)が右翼線に痛烈な二塁打を放ち先制。4回は2年生の4番肥後がスライダーをすくい上げ、高々と左翼席に運んだ。2点は奪ったが5四球を得ていることを考えると攻めあぐねている感じだったが、ようやく5回に入って大迫を攻略した。

飯塚打線は上位から下位までよく振れいていた。1番山田、2番福田は複数安打。西川は1安打だったが第二打席の右直が強烈な一打だった。肥後は本塁打の次の打席も三遊間を痛烈に破るタイムリー。縄田、赤間もチャンスで結果を出した。13安打8四球を得て残塁はわずか6。チャンスに効果的にタイムリーが生まれ、効率よく得点を重ねた。

先発は背番号10の藤原。昨春からマウンドを踏んでいた右腕だ。軸足にしっかりと重心をかけ、叩きつけるように直球を投げ込んでくる。昨春は球にスピードはあるものの制球が不安定で、変化球のキレもいま一つという印象だったが、この日は伸びのある直球に、鋭く落ちるスライダー、さらにカウントを整える緩い変化球(チェンジアップか)を交え、安定した投球を見せた。コーナーいっぱいに決まる直球でも、鋭く落ちるスライダーでも三振が取れるのが強み。初回は3つのアウトすべてを三振で奪うなど、6回を投げて9奪三振。四球は3つ与えたが、大きく崩れることもなかった。

常磐先発の大迫

常磐の先発大迫は球威で押すタイプではなく、直球とスライダ―とのコンビネーションで打ち取っていくのが身上だが、この日は制球に苦しんだ。4回まで5つの四球を出すなど毎回のように走者を許しながら、二盗を二度阻止した池本にも助けられ2点でしのいできた。しかし5回、二死から2つの四球を挟んで4連打を浴びて4失点。リードを6点に広げられ、この回でマウンドを降りた。少しでも甘く入ると逃さない飯塚打線の3巡目は抑えきれなかった。

6回からは2年生の羽田野(夷)が登板。直球に緩いスライダーを交え、6回こそ三人で抑えたが、7回はスライダーをしっかりと呼び込んで振り抜かれ、4連打を含む6安打を浴びて6失点と飯塚打線の勢いを止めることができなかった。

常磐打線は藤原の前に6回まで散発の4安打。直球を芯で捕らえた当たりも散見されたが、連打が出ずチャンスを広げることができなかった。投打に見せ場を作れない中で、二盗を二度にわたって阻止した池本の強肩ぶりが目に留まった。

昨秋に続いてこの春も2勝をあげた常磐だが、さらに上位を目指すには投打の底上げが必要になってきそうだ。

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