’23春季大会展望④Dパート~東福岡中心も実力伯仲、好投手も集結




Dパートは昨秋の福岡大会で準優勝、九州大会でも1勝をあげた東福岡が中心ですが、投手力の高いチームも多く、激戦が予想されます。

東福岡・藤岡

東福岡は昨秋の福岡大会7試合で63得点。強打だけでなく盗塁やスクイズなど多彩な攻撃を見せました。3番永田、4番中園の左打者2人に存在感があり、1番和田は俊足巧打、果敢に盗塁を仕掛けてきます。投手陣は藤岡、高山の右腕2人が中心で、藤岡は130キロ中盤、高山は130キロ前後の直球を軸にスライダーを交えてきます。特に藤岡は九州大会2試合で16イニングスを投げて2失点と好投し、大舞台での経験を積みました。走攻守とバランスよくまとまっている印象です。

折尾愛真は昨秋ベスト8。5回戦の真颯館戦では延長13回で11得点、敗れはしましたが準々決勝の西日本短大附戦でも6得点をあげるなど打力のあるチームです。前チームから主力の栗本や江崎、さらに3番森(2年)らが得点源となっています。
右腕エースの在郷は直球に力があり変化球で三振を取れる投手。桑平(2年)も130キロ超の直球を持ち、西日本短大附戦では4回無失点と好救援を見せました。ただ、昨秋は5試合で36得点を挙げた一方で失点も26とやや多く、大味な試合も目につきました。失点を抑えることが課題の一つといえそうです。

折尾愛真・在郷

福岡第一は昨夏8強のチームから左腕川波、右サイドハンド前田(2年)が残りました。いずれも直球は120キロ台ですが制球に優れ、変化球を効果的に使って打たせて取ります。秋は西日本短大附に延長戦の末に敗れましたが、高い投手力で上位をうかがいます。福岡工は昨秋、福工大城東に競り勝つなどパート決勝まで進出。右腕高濱は120キロ台後半の力のある直球にスライダーやチェンジアップを交え、テンポよく投げる投球が持ち味。1年夏からレギュラーとして活躍する神野(2年・左)は鋭い当たりを左右に打ち分ける好打者です。

修猷館は昨秋、シード沖学園を下すなど4回戦進出。福岡大大濠に惜敗しましたが、エース武内をはじめ浅井、堤ら前チームの主力も残ります。昨秋の福岡地区1年生大会では筑陽学園、福岡大大濠などを破って優勝を果たしており、新2年生の活躍も期待されます。八女学院は2021年春から硬式に転向した新鋭ですが、急速に力をつけています。昨夏は初戦で福岡西陵に2-5で敗れましたが、この時は先発出場の7人が1、2年生。秋は福岡第一に延長13回までもつれる接戦を演じています。いきなり東福岡と激突する初戦は、2回戦屈指の好カードと言えます。

大牟田・境

このパートには楽しみな投手も揃いました。大牟田の2年生エース境は、130キロ超の直球に力のある左腕。まだ粗削りな印象で昨秋3回戦では制球の乱れから筑陽学園に屈しましたが、ひと冬超えての成長が楽しみな一人です。三井の右腕吉田は制球にすぐれ、変化球を低めに集めてゴロを打たせる好投手。昨秋5回戦では東福岡に7回まで10安打を許しながら2点に抑えるなど要所を抑える粘り強さもあります。

三井・吉田(希)

戸畑の黒田もスライダー、チェンジアップをコーナー低めに決める制球力が持ち味。昨秋は初戦で敗れましたが、強打の折尾愛真を3失点に抑えた投球が光りました。三池の右腕久保も直球の球速は120キロ前後ながら、100キロ台のカーブを内外角の低めいっぱいに決める絶妙のコントロールの持ち主。チェンジアップも含めて緩い球をうまく使える右腕で、昨秋はシード祐誠を破る殊勲の星を挙げました。

このほか打力のある北九州、昨秋はシードされながら初戦で敗れた希望が丘なども上位争いに加わってきそうです。実力伯仲、目の離せないパートになりそうです。

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