【観戦記】三池3-2祐誠(秋季大会2回戦)




【三池3-2祐誠(秋季大会2回戦)】

8回裏三池二死一、三塁 北原が同点の中前適時打を放つ

先発・久保が2失点の好投を見せた三池が、足を絡めた攻撃で8回裏に逆転に成功、シード祐誠を下した。

1点を勝ち越された直後の8回裏、三池は5番西山が中前打で出塁(代走・山下)。野田の送りバントは投飛で一死となった後、久保三振の時に山下が二盗を決めて二死二塁。永江も四球を選ぶと続く9番北原の時に山下が三盗、さらに永江が二盗を決めて二死二、三塁とし、北原の中前打で同点とした。なおも二死一、三塁から打者坂下の時に一塁走者の北原がディレードスチール、一・二塁間で挟殺される間に三走永江が本塁を突き生還、これが決勝点となった。

1点を追う三池は6回、この回から登板した祐誠の2番手・宗から一死後、西山が四球を選ぶと野田左前打、久保四球で一死満塁とし、8番永江が押し出し四球を選んで追いついた。

先制したのは祐誠。4回一死後、5番古賀が右中間二塁打で出ると、若山投飛のあと、清水の左前打で古賀が生還した。同点で迎えた8回は二死から3番大嶋が右前打で出塁し、続く井手が中越え二塁打を放って勝ち越した。しかし得点はこの2点のみ。2回・3回・7回と一死二塁の好機を生かせず、1点を追う9回も一死から代打山下が四球、続く代打坂井も左前打で続き、森山が送って二死二、三塁と一打逆転の場面を迎えたが1番福原が中飛に倒れ、最後まで三池・久保を攻略できなかった。

第151回九州地区高校野球福岡大会2回戦(2022年9月9日・金/久留米市野球場)
      一二三四五六七八九   計HE
  祐誠  000100010 271

  三池  00000102x 362
 祐  誠  打安点  三  池  打安点 ◆投手成績
(右)福 原 510 (二)坂 下 410 祐 誠 回 安球振責
(中)春 山 200 (遊)松 尾 400 下 村 5 2360
(三)大 嶋 410 (左)藤 吉 310  宗  3 4443
(左)井 手 411 (右)小 川 400 

(一)古賀海  410 (一)西 山 210 三 池 回 安球振責
(遊)若 山 300  走 山 下 000 久 保 9 9495
(捕)清 水 211  一 山 田 000 
捕 山ノ井 000 (中)野 田 410 試合時間
打 山 下 000 (投)久 保 310 12:04~14:35
走 井上滉 000 (捕)永 江 100

(投)下 村 210 (三)北 原 411
投  宗  100
打 坂 井 110
(二)二 宮 200
打 崎 浜 100
二 森 山 000
振球犠盗残  打安点  振球犠盗残 打安点
24218  3172  107069 2962
※公式記録ではありません

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三池・久保

部員17人の三池が、筑後地区新人大会準優勝の祐誠を下した。

8回表、粘りの投球を見せてきた先発久保が二死からの短長打で勝ち越しを許した時は、三池の善戦もここまでかと思われた。7回まで祐誠の下村、宗の前に散発の4安打。6回の1点も3つの四球が絡んで転がり込んできたもので、得点の気配は薄かった。

その8回裏、先頭の西山が詰まりながらもセンター前に転がして出塁。ここで三池ベンチは5番打者の西山に代走山下を送り、勝負をかけてきた。続く野田はバントを試みるがファール2つで追い込まれ、スリーバントを決行するも投飛。久保も三振に倒れたが、この時に山下が二盗を決めて二死二塁。永江は粘って四球を選び二死一、二塁で打席には9番北原。ここまで北原は3打席3三振(うちスリーバント失敗1つ)。ただ3打席目は追い込まれた後、5球ファールで粘るなど食らいつく姿勢を見せていた。

祐誠の先発・下村

その初球、二塁走者の山下が意表を突く三盗を決行。際どいタイミングだったが判定はセーフ。これで二死一、三塁。さらに1-1から3球目を投じる直前、今度は一塁走者の永江が二塁にスタート。一・二塁間に挟まれる間に三走の本塁突入を狙ったディレードスチールだったが、マウンドの宗はこれを警戒したか、挟殺プレーには持ち込まずにこれを看過。二死二、三塁となった。

実は三池、このトリックプレーを5回裏にも試みていた。二死一、三塁、打者藤吉の場面で、一塁走者の坂下が投球前に二塁へスタート。一・二塁間で坂下が挟まれる間に、三走の永江が本塁をうかがう姿勢を見せたところでボールは本塁送球され、捕手からサードへ転送。この時は間一髪で永江が三塁へ帰塁し、結果的に二盗成功という果実を得ていた。

三盗、二盗と立て続けに決めてマウンド上の宗に揺さぶりをかけた三池は、北原が直後の3球目をセンター前に運んで同点とし、なおも二死一、三塁。ここで三池ベンチは攻撃のタイムをかけて一塁走者の北原をベンチに呼び作戦を確認すると坂下の初球、宗がセットポジションに入ったところで、またしても北原が一塁ベースを離れてスルスルと二塁へ。この試合三度目のディレードスチールに対し、祐誠内野陣は今度は挟殺プレーに持ち込む。三塁走者の永江がスタートを切ったが本塁送球は行わず、ホームインより先に一塁走者をタッチアウト=スリーアウトにしようと北原を追う。北原は倒れ込みながら必死に時間を稼ぐがタッチアウト。永江がホームベースを踏むのとどちらが早かったか審判の判断に委ねられたが、主審の判定は「ホームインが先」。三池に勝ち越しの3点目が入った。

祐誠・宗

この「奇襲作戦」を可能にしたのも、先発久保の粘りの投球があってこそ。直球の球速は110キロ台後半(この日最速122キロ)ながら、100キロ台のカーブを内外角の低めいっぱいに決める絶妙のコントロールの持ち主。これにチェンジアップも混ぜ合わせて100~110キロ台の緩急で祐誠打線を翻弄、5回と6回を除いて毎回のように得点圏に走者を背負いながら2点に抑え込んだ。緩い球がくると分かっていても、ついフライを打ち上げてしまう。そんなもどかしさを祐誠の各打者に感じた。

祐誠の先発は背番号1の下村。一度沈み込んでからサイド気味に右腕を繰り出す。直球(同122キロ)に右打者の外に流れるスライダーが投球の軸だったが、2回まで47球を要するなどボール先行の投球が続いた。ただ、3回から少しトルネード気味に身体をねじって始動するフォームにしてから制球が安定。5回を2安打3四球無失点でまとめた。

6回からは左腕の宗がマウンドへ。下村の投球が3回以降安定していただけに、リードはわずか1点という中での交代は意外な感じがした。宗は一死をとったあと、左前打を挟んで3連続四球で押し出し。あっさりと1点を献上してしまう。110キロ台の直球(同119キロ)に100キロを切るカーブを多投したが、いずれも制球が不安定で、8回も四球で出した永江が決勝のホームを踏むこととなった。

3~7番まで1年生を並ぶ打線は久保の前に7安打で2点のみ。再三の好機に凡飛を重ねるなど、久保の術中にはまった。

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