【観戦記】小倉工5-1筑陽学園(春季大会準々決勝)




【小倉工5-1筑陽学園(春季大会準々決勝)】

1回表小倉工一死二、三塁 島田が先制の左犠飛を放つ

小倉工が筑陽学園の好投手・木口から10安打で5点を奪い、投げては先発の山田が筑陽学園打線を4安打に抑えて快勝した。

小倉工は初回、中前打で出た早川を小野が送って一死二塁。梅澤の右前打と二盗で一死二、三塁とチャンスを広げ、4番島田の左犠飛で先制した。
5回は山田が遊ゴロ失で出ると中野が送り一死二塁から、早川の三塁前セーフティバントが一塁悪送球を誘い1点を追加した。続く6回は島田が左前に落とし、小畑中飛のあと川江の右前打で一死一、二塁。この好機に7番柳之内がレフトの右を破る二塁打を放ち、2人を迎え入れて突き放した。
1点を返された直後の8回は、島田の左越え二塁打、小畑の左前打で無死一、三塁とし、川江の中犠飛でダメ押しの1点を加えた。

4回まで小倉工・山田に無安打に抑えられていた筑陽学園は5回、7番小野原が中前打。楠の投手右への送りバントが内野安打となって無死一、二塁としたが、木口のバスターが5-4-3の併殺打となりチャンスを生かせなかった。
ようやく7回、二死から小野原死球、楠右前打、木口死球で満塁として、高倉の右前打で1点を返した。しかし続く満塁のチャンスを逃すと8回二死二塁でも得点できず、山田を最後まで攻略できなかった。

第150回九州地区高校野球福岡大会準々決勝(2022年4月2日・土/北九州市民球場)
        一二三四五六七八九   計 HE
  小倉工   100012010 5100

  筑陽学園  000000100 1043
 小 倉 工   打安点  筑陽学園  打安点 ◆投手成績
(中)早 川 510 (遊)高 倉 411 小倉工 回 安球振責
(右)小野光  200 (右)網 治 200 山田  9 4641
(捕)梅 澤 520 (二)矢 野 400 
(左一)島田 321 (一)坂 本 200 筑陽学 回 安球振責

(三)小 畑 410  一 高 木 100 木口  9 10124
(二)川 江 321  一 豊 田 000 
(一)柳之内 412 (三)小 森 400 試合時間
左 牧 嶋 000 (左)野 田 300 13:06~14:58
(投)山 田 410  打左 横家 100
(遊)中 野 300 (中)小野原 210
ーーーーーーーーーー(捕) 楠  320
ーーーーーーーーーーー 走 マハチ 000
ーーーーーーーーーーーー捕 酒 見 000
ーーーーーーーーーー(投)木 口 200
ーーーーーーーーーーーー 西 山 100
振球犠盗残  打安点  振球犠盗残 打安点
21517  33104  46028 3041
※公式記録ではありません

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小倉工・山田

小倉工の先発は右腕の山田。130キロ前半(この日最速136キロ)の直球と110キロ台のスライダー、たまに100キロ台のカーブも交えてきたが、特にスライダーが外角低目いっぱいによく決まった。球が低めに集まるぶん内野ゴロが多かった。中には芯で捕らえた強いゴロもあったが、コーナーいっぱいに制球されているためか野手の正面をつく打球が大半を占め、守備陣も無失策で山田の好投に応えた。外野への大きな打球もいくつかあったが、外野手も反応良く対応した。

打線は初回から筑陽学園・木口の力のある130キロ台後半の直球に力負けすることなく、積極的に打ち返して来た。4回まで毎回の5安打。差し込まれて外野の前に落ちるヒットもあったが、直球に狙いを絞って振り負けなかった。6回も島田が直球に詰まりながら左前に落とすと、柳之内は133キロのやや高く入ってきた直球を逃さずレフト右を破る二塁打。大きな2点を追加した。

7回裏筑陽学園二死満塁 高倉が右前適時打を放ち1点を返す

強打だけでなく小技も光った。5回一死二塁で早川は投手と三塁手の間に絶妙なセーフティバント。両者が一瞬譲り合う形となり、慌てたサードの一塁送球が乱れて貴重な追加点を挙げた。2番の小野が2つ、9番中野が1つ送りバントを決めたが、いずれもいいところに転がし一塁はきわどいタイミング。アウトにはなったが中野もセーフティバントを試みるなど、筑陽学園の内野陣をかく乱した。

筑陽学園・木口

筑陽学園の先発木口はこの日の最速139キロを計測した直球に力があったが、小倉工の打者に振り切られた。100キロ台のカーブ、スライダーなど緩い球も使い、四死球も一つだけと決して調子が悪かったわけではなかったが、小倉工打線が一枚上だった印象。

打線は小倉工・山田のスライダーに手を焼いた。低めの球に手を出して内野ゴロを重ね、外野への大きな飛球も小倉工外野陣の堅守に阻まれた。7回は1点を返してなおも二死満塁と一気に追い上げたかったが、網治の左翼後方への大きな一打もレフト島田が倒れ込みながら好捕。数少ない反撃のチャンスを断たれ、山田の前に4安打と沈黙した。

 

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