【観戦記】春日11-0三潴(春季大会3回戦)




投打に三潴を圧倒した春日が、5回コールド勝ちで4回戦進出を決めた。

春日は初回、田口が中前打で出ると二盗を決めて無死二塁。樋渡三振のあと、五十嵐が左前打を放ち一死一、三塁から二盗を仕掛け、捕手の二塁送球がそれる間に三塁から田口が生還した。なおも一死三塁から藤﨑が四球を選ぶと二盗を決め二、三塁。大川の遊ゴロで五十嵐は本塁憤死したが横山四球で満塁とし、石松の左前打で2点を加えた。

1回裏春日二死満塁 石松が左前に2点適時打を放つ

2回は四球で出た信國が二盗を決めると田口のニゴロで三進し、樋渡の中犠飛で生還した。続く五十嵐のニゴロをセカンドが大きくはじいて(記録は失策)二死二塁とし、藤﨑の中前適時打で5-0とリードを広げた。

3回は横山から4者連続四死球で1点をあげると、打者田口の時に投手の三塁けん制がそれる間に2人が生還。代わった三潴の2番手石川から、田口がセンター右を破る二塁打を放って三塁から信國も還り、樋渡が送ったあと五十嵐の中犠飛でこの回5点を追加した。4回は四球で出た横山を石松が送り、ここで登板した3番手野口から代打大津が中前打を放ち、ダメ押しの1点を加えた。

三潴は初回一死後、桑野が右前打で出たが後続が凡退。二回は二死から石川が中前打を放ったが、中城が遊飛で得点できなかった。3回以降は継投を見せた春日投手陣から一人の走者も出せず、最後まで二塁を踏むことができなかった。

第154回九州地区高校野球福岡大会 3回戦
(2024年3月27日・水/雁の巣球場)
チ  ー一二三四五六七八九 計HE
三 潴 00000     023
春 日 3251x       1080
 三  潴 年 打安点  春  日 年 打安点
(中)藤 吉➁ 200 (中)田 口③ 420 
(右)桑 野 210 (捕)樋 渡③ 101
(遊)永 尾 200 (二)五十嵐③ 211

(中) 仲 ➁ 200 (一)藤 﨑③ 221
(左)末 次③ 200 (右)大 川③ 300
(三)冨 松② 200 (左)横 山③ 000
(一投一)        走左 別府➁ 000
ーーー石 川③
210 (三)石 松③ 112
(投)中 城➁ 100 (投)大 石③ 110
一 宮 崎➁ 000  走 星 子③ 000
投 野 口③ 100  投 石 原③ 000
(捕)福 森➁ 100  打 大 津➁ 111
ーーーーーーーーーーー  投 前 田③ 000
ーーーーーーーーーー  (遊)信 國➁ 101
球犠振盗残       球犠振盗残
00302       84155
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投 手 回 安球振責 投 手 回 安球振責
中城  2.0 5715  大石  3 2020
石川  1.1 2001  石原  1 0000
野口  0.2 1000  前田  1 0010

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▼試合時間/10:03~11:18
※選手名の下線は左打者 公式記録ではありません

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三潴の先発中城の乱調に守備の乱れも加わって、早々に大勢が決してしまった。

春日先発の大石

春日の先発は背番号11の大石。右腕からの直球にカーブと縦に落ちる変化球(フォークか)を交えての投球に安定感があった。初回と2回に安打を許したが後続を断って得点を許さなかった。三潴打線の早打ちもあり無四球で3回を投げ切った。

2番手の石原は全身を使って大きくテイクバックをとるフォームから、勢いのある直球で押すタイプの右腕。大きなカーブもある。わずか7球で3つのアウトをとってこの回で降板。5回はエースナンバーを背負った前田がマウンドへ。ほぼ直球のみで3人を打ち取った。この日は登板がなかったが昨秋も投げた久保田も控えており、投手陣の層の厚さをみせた。

春日・石原

打線は制球に苦しむ三潴投手陣からじっくり球を見極め、甘く入ってきたところを確実にとらえた。1番田口、4番藤﨑はクリーンヒットを2本ずつ放った。

三潴の先発は2年生の中城。一度打者に背中を向け、サイドから直球・スライダーを繰り出す変則左腕だ。球威がないぶん、コーナーをきわどく突きたかったが、この日はストライクとボールがはっきりする苦しい投球となった。ただ、左打者の外に逃げていくスライダ―、胸元を突く直球には厳しい球もあった。低めに球を集めることができればフォームの効果もあって、特に左打者には効果を発揮しそう。

三潴先発の中城

2番手としてファーストからマウンドに上がった石川は右サイドから直球、スライダーを投じてきた。球威はそこまで感じないが、制球を乱すこともなく安定感があった。

打線は初回、桑野の右前打のあと、永尾の一打もセカンド左を破ろうかという強い当たりだったが、五十嵐の好守に阻まれた。仲の打球も三塁正面だったが芯で捕らえた当たり。ファーストストライクからスイングをかけてくる積極的な姿勢もあり2回以降の攻撃も期待されたが、点差が開いてからは淡泊な攻撃となってしまった。

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