’24春季大会展望④Ⅾパート~大濠,西短,九国の「3強」が集結




Ⅾパートは、コロナ後の福岡の高校野球界をけん引する福岡大大濠、西日本短大附、九州国際大付の「3強」に東筑や祐誠なども同居し、熾烈なベスト4争いが予想されます。

福大大濠・永田

福岡大大濠は昨秋の4強。準決勝の東海大福岡戦では9回表を終えて1点をリードしていましたが、追いつかれて延長サヨナラ負け。九州大会出場を目前で逃しました。投手陣は右の柴田・平川、左の永田など質量とも充実しています。柴田、平川とも140キロ台の直球を持つ本格派。永田は落差あるカーブと制球力が光ります。打線は大神、先村、高田、永田と左打者が上位に並びます。俊足巧打タイプの打者が多く、福工大城東戦や西日本短大附戦では土壇場で試合をひっくり返すなど、粘り強さもあるチーム。秋は東筑も含めて強豪を連破しており、総合力は県下屈指と言えそうです。

西短大附・村上

福岡大大濠と昨秋パート決勝で対戦した西日本短大附は終盤二度のリードを守れずに逆転負けを喫し、その雪辱に燃えます。エース村上は長身から投げ下ろす130キロ超のキレある直球、鋭く縦に落ちるスライダーが武器。打っても中軸を担い一発の魅力を秘める二刀流選手です。打線には4番に座る右のスラッガー高峰、長打力のある左の荒木、古賀など前チームからの主力が並び、その破壊力は県内でもトップクラス。村上に続く投手の不在が不安材料ですが、昨春に続く九州大会出場を狙います。

東筑・塚田

北部のシード・東筑は昨秋3回戦で宿敵の九州国際大付を下すと、一気に県大会まで駆け上がりました。昨夏準優勝のチームから主力は抜けましたが、軟投派左腕の塚田、直球・変化球をテンポよく投げ込む右の安田、右本格派の池口(2年)などタイプの違う投手を揃えます。夏を経験した永田、関屋を軸に上位から下位まで鋭い当たりを飛ばす強打は新チームでも健在。例年夏に向けて仕上げてくるチームですが、今年は春から上位を狙えそうです。

九国大付・田端

昨夏優勝校の九州国際大付は甲子園を経験した左腕エース田端の存在感が際立ちます。秋も優勝候補とみられていましたが3回戦で東筑に逆転サヨナラ負け。再び同じパートに入った今大会は、雪辱を期しての戦いとなります。田端は130キロ超の直球に多彩な変化球を自在に操り、制球力も抜群。ピンチでも冷静で粘り強さもあり、失点の少ない投手です。打線は宮崎、秀島、三宅(2年)など前チームから残る選手が軸となりそうですが、選手層の厚いチームだけに新戦力の台頭にも注目されます。

昨夏8強のチームから4番古賀をはじめ5人が残る祐誠ですが、昨秋は3回戦で糸島との点の取り合いに敗れました。打線に力はあるだけに投手陣の奮起が求められます。このほかにも南部には福岡大大濠と初戦でぶつかる柳川をはじめ、修猷館福岡舞鶴香住丘など秋に2勝を挙げているチームも多く、ハイレベルな戦いが繰り広げされそうです。

戸畑は俊足巧打の1番萩原がけん引する打線が、どこまで九州国際大付の投手陣を脅かすことができるか。直方は昨夏もマウンドを踏んだ柴田、4番竹川などが残り、秋はパート決勝まで進出。東筑との初戦は好ゲームが期待されます。8月の北九州地区新人大会準優勝の東筑紫学園のほか、九産大九州前監督の森崎監督が率いる小倉西も昨秋は3試合で25点をあげており、注視したい一校です。

※学年は新学年。(2年)と記載のある選手以外は3年生

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