【観戦記】東福岡8-0八女学院(春季大会2回戦)




【東福岡8-0八女学院(春季大会2回戦)】

2回表東福岡一死満塁 永田が中前に2点適時打を放つ

集中打で八女学院の先発・勝田を攻略した東福岡が、橋本~高山の継投で八女学院を完封し、7回コールドで快勝した。

東福岡は初回、先頭の高田が左越え本塁打を放って先制。2回は先頭の和田が四球を選び、岩崎三邪飛のあと打者入井の時に二盗を決め一死二塁。入井の遊内野安打で一、二塁とし橋本の右前打で和田が生還した。さらに富永の左中間安打で一死満塁から高田の押し出し四球で2点目をあげると、永田の中前打で2者が還り5-0。なおも一死一、三塁から永田が二盗を決めたあと磯村の左犠飛で高田がホームを踏み、リードを6点に広げた。

4回は2番手の沖から四球を選んだ橋本を富永が送り、高田の左前打で一死一、三塁とし、永田がスクイズを決めて7点目。5回は先頭の中園が右翼ポール際に本塁打を放ち、前半で勝負を決めた。

八女学院は2回、先頭の田中が右中間二塁打を放って出塁。船津三振のあと、生田のセーフティバントが犠打となり二死三塁としたが、山田がニゴロ。5回は船津の中前打とセンターの失策で無死二塁。生田死球のあと山田が送って一死二、三塁としたが、後続が倒れ得点できなかった。6~7回は2番手高山の前に四球の走者を一人出すにとどまり、反撃できなかった。

第152回九州地区高校野球福岡大会2回戦(2023年3月24日・水/春日公園野球場)
        一二三四五六七八九   計HE
  東  福 岡  1501100   8111

  八女学院  0000000   030
(7回コールド)

  東福岡  打安点  八女学院  打安点 ◆投手成績
(中)高 田 332 (中三中)樋口300 東福岡 回 安球振責
投 高 山 000 (二)本 園 300 橋本  5 3130
(左)永 田 313 (三投)沖  310 高山  2 0110
(遊)磯 村 301 (遊)光 本 300 

(右)中 園 421 (捕)田 中 310 八女学 回 安球振責
(二)和 田 310 (一)船 津 310 勝田  2 5225
(一)岩 崎 400 (右)生 田 000 沖   2 6202
一 清 原 000 打 山 本 000 
(三)入 井 310 (左)山 田 200 試合時間
(投)橋 本 111 (投)勝 田 000 11:15~12:52
打 福 満 100 中三 平井 200
中 藤 瀬 100
(捕)富 永 220
振球犠盗残 打安点  振球犠盗残 打安点
24346   28118      42205   2230
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※公式記録ではありません

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八女学院の先発・勝田

昨秋、福岡第一に延長タイブレークの末に惜敗した八女学院。2021年春に軟式から転校したばかりの新鋭校だが、城北(熊本)を甲子園に導いた末次敬典監督のもとで、力をつけている一校だ。ただ、この日は東福岡との力差を見せつけられる結果となった。

八女学院の先発は2年生右腕の勝田。スリークォーター気味に腕を振り出し、120キロ台前半(この日最速124キロ)の直球に100キロ台前半のスライダーを軸にした軟投派だがボールが先行し、2回までに49球を要する苦しい投球となった。

2回は先頭の和田を歩かせるなど一死一、二塁のピンチを招くと、橋本には2-0からストライクを取りにいった直球を右前に運ばれて失点。さらに富永を0-2と追い込みながら左中間に落とされ、高田には押し出し四球。永田には外角低めの球を叩かれ中前に2点適時打を許し、磯村には犠飛。四球を挟む4連打と犠飛であっという間の5失点だった。東福岡クラスの打線を抑えるにはカーブやチェンジアップも含め、さらに精緻な制球力が求められそうだ。

八女学院・沖

3回からはサードから沖がマウンドへ。勝田同様、やや斜めから腕を振る小柄な右腕。4回は四球で出した走者をスクイズで還され、5回は中園に一発を浴びたが、失点はこの2点にとどめた。120キロ台半ば(同127キロ)に交える100キロ台前半のスライダーを丁寧に低めに集め、ブレーキも効いていた分、うまくタイミングを外すことができた。

打線は東福岡の橋本、高山の前に散発3安打。130キロ超の直球を投げ込む2人に対し、各打者はバットを短く持ってのぞんだが力負けの印象だった。

東福岡の先発・橋本

東福岡の先発は背番号11の右腕橋本。130キロ前後(同133キロ)の直球が外角低めに安定して決まった。昨秋は最速120キロ後半だった球速も数キロアップ、切れのある球をテンポよく投げ込んだ。追い込んでからはスライダー、チェンジアップを低めに集めて打たせて取り被安打3で無四球(死球1)。63球で危なげなく5回を投げ切った。

背番号10の2番手・高山も最速134キロの直球にスライダーを交え、打者7人に対し四球を一つ与えただけ。八女学院打線を寄せ付けなかった。力強さを加えたこの2人にエース藤岡を含めた右の3本柱は、かなり厚みを増した印象だ。

東福岡・高山

打線は多少打順の入れ替わりがあったが、ほぼ昨秋準優勝時のメンバー。1番に座った高田、4番の中園とも甘く入った直球を逃さずフェンスオーバーの一撃を見舞った。高田は高々と上がる一発、中園はライナー性の打球を右翼ポール際に叩きこんだ。

5点を奪った2回は、2番永田が外角低めの厳しい球を叩きつけてセンター前に運ぶ2点打。3番に座った磯村も豪快にレフトに犠飛を打ち上げてチームに勢いをつけた。盗塁も4つ決め、4回にはスクイズで加点するなど足を使っての攻撃も随所に見せた。

昨秋に続く九州大会出場へ向けて、まずは好発進を見せた。

2回表東福岡一死二、三塁 磯村が左犠飛を放つ
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