2017夏の大会を展望する⑥Dパート～筑陽学園、飯塚のシード決戦か

　Dパートは筑陽学園と飯塚、南北のシード校によるベスト８争いとなりそうです。

　筑陽学園は秋ベスト４、春ベスト８、福岡地区大会優勝と実績では他校を圧倒しています。秋は２年生左腕・米井を中心に勝ち上がり、春はエース古川が復活しました。古川（写真）は左投手特有の大きなカーブ、米井はスリークォーターから放つスライダーを低めに集めます。打線は川上、藤原、古川の中軸に長打力があり、得点源です。総合力で頭一つ抜けている印象です。
　博多工、博多、福岡、柳川などが逆転を狙います。筑陽学園と初戦で対戦する博多工は、右サイドハンドのエース大川（写真）を擁します。低めに伸びのある直球、スライダーを投げ込み、打たせて取る投球を見せます。失点はある程度、計算できるだけに打線の援護が待ち望まれます。
　博多にも好投手・安河内がいます。昨秋は九産大九州に惜敗したものの、４月の福岡地区大会ではベスト４に進出。準決勝では筑陽学園に敗れており、雪辱を期します。福岡は秋春とも２勝ずつ挙げており、上位を狙える位置にいます。変化球がいい右腕・湯浅を、積極性のある打線が支えます。２年前の夏に県大会出場して以来、低迷が続く柳川ですが、４月の筑後地区大会で久留米商などを破ってベスト４入り。古豪復活に向けた足掛かりとなるでしょうか。

　北部も、飯塚の優位が揺るぎそうもありません。
　飯塚は、昨秋は九州国際大付、今春は小倉工に敗れましたが、福岡中央地区大会優勝でシード権を獲得。抽選にも恵まれ強力なライバル校不在のパートに入りました。２００９年以降の８年間で７度、県大会に進出しており、夏には滅法強いチームです。今年も特出した選手は不在ながら、選手層の厚さで３年連続の県大会を目指します。逆転があるとすれば、春は３勝してパート決勝まで進んだ折尾でしょうか。門司大翔館は軟投派・大垣内（写真）の、カーブをうまく使って打たせて取る投球がどこまで通用するか。北九州市内大会２回戦で、小倉を１失点に抑えた投球が再現できれば面白くなりそう。初戦で飯塚に挑む近大福岡は福岡中央地区大会でも対戦しており１－４と善戦。夏の初戦という独特の雰囲気を味方につけて、一発逆転を狙いたいところです。

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