【観戦記】筑前4-0筑紫丘(選手権大会4回戦)




 筑前・川口、筑紫丘・井上颯の投げ合いとなったが、筑紫丘バッテリーのミスなどに付け込んで小刻みに得点を重ねた筑前に軍配が上がった筑前・堀適時打
 筑前は3回、8番・川口が遊ゴロ失で出塁。続く秋山の三前バントは二塁封殺されたが、吉田が送りバントを決めて二死二塁とし、2番・堀が中前にはじき返して先制した。さらに野見山も左前打で続き、4番・小川の時に仕掛けた重盗が三塁悪送球を誘って堀が生還、この回2点をあげた。
 4回にも5番・山崎が中前に落として出塁すると、西村の送りバントはサードへの小飛球となり、西山も右飛に倒れたが、打者・川口の時に山崎が盗塁を決めて二死二塁。さらに連続暴投で山崎が生還して1点を加えた。7回には7番・西山がレフト線に落ちる二塁打で出ると、川口も四球を選び無死一、二塁。秋山はスリーバント失敗、吉田も三振に倒れたが、堀がこの日2本目のタイムリーを中前に運び、1点を追加した。
 筑紫丘は初回、先頭の井上将が四球で出るが、二田三飛、岡部遊ゴロ併殺で無得点。2回にも左前打で出た竹丸を石橋が送って一死二塁とし、吉田の中直で竹丸がタッチアップを試みるが、三塁で刺されて先制機を逃した。4~7回は三者凡退に抑えられ、8回二死から7番・井上颯が中前打で出たが後続が続かず、9回一死後は2番手・松崎に抑えられ2安打完封を喫した。

▼4回戦(18日・久留米)
筑 前 002 100 100 =4
筑紫丘 000 000 000 =0  

————————————————–筑前・川口
 筑前の先発は背番号11の川口。細身の右腕だが、直球とカーブを交えながら外角低めを丁寧に突く投球を見せた。直球は120キロ台中盤だが、詰まらせた飛球が目立ち、9回一死まで25のアウトのうち半分近い12個がフライアウト。100キロに満たないカーブとの緩急差を効果的に使った。与えた四死球は1つだけでテンポよく投げ、3回途中から8回二死まで17人連続で打ち取った。
筑紫丘・井上 一方、筑紫丘の左腕・井上颯は、120キロ後半の直球と切れのあるスライダーを武器にする好投手。8つの三振を奪ったが、この日は高めに浮く球も目立った。4回の追加点につながった山崎の中前打は詰まらせながら、高かった分、振り切られた。3回の2点目は三盗に対する悪送球、4回は2つの暴投で二塁走者の生還を許するなど、大事な場面でのバッテリーミスも痛かった。

 筑前打線は、8つの三振を奪われながら、井上颯の高めに浮いたスライダーを逃さず叩いた。また、積極的に走って6盗塁。送りバント失敗が3つあったが、このうち2回を盗塁でカバーし、得点圏に走者を送ったことで得点につなげた。筑紫丘は、出した走者は安打で出た2人のほか、四球と敵失の4人だけ。緩急をつけた投球を見せた川口から、最後まで反撃のきっかけをつかめなかった。

 

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