【観戦記】真颯館4-1北九州(選手権大会準々決勝)




 真颯館の2年生エース・高木が北九州打線を3安打1失点に抑え、打っては3番・合屋が3打点の活躍を見せるなど11安打を放って序盤から主導真颯館・合屋適時打権を握り、快勝した。

 真颯館は1回、和知が初球を右前にはじき返し、続く桜田も初球で送りバントを決めて2球で先制のチャンスを作ると、合屋左飛、高木四球で二死一、二塁とし5番・橋本はショート後方へのハーフライナー、これをショートがグラブに当てながら及ばず、和知が先制のホームを踏んだ。
 2回、3回は2安打ずつ放ちながら無得点に終わったが、4回一死後、1番・和知のショート右への強いゴロをショートが体に当ててはじき(記録は失策)一死一塁。盗塁と桜田の左前打で一死一、三塁とし、合屋が中越え三塁打を放って2者が生還、リードを広げた。8回はこの回から登板した2番手・原田から9番・後藤将が四球を選び、和知が送って一死二塁。
打者・桜田の時にけん制悪送球で一死三塁とし、桜田は投ゴロに倒れたが、合屋の当たりは中前に落ちるポテンヒットとなり、貴重な追加点を加えた。
 5回まで無安打の北九州は6回二死後、2番・木場が四球で出塁し、続く桑野がレフトフェンス上段に当たる二塁打を放ち、跳ね返った打球が外野を転々とする間に木場が一気に本塁を突いて1点を返した。続く7北九州・木場生還回も先頭の5番・渡辺が右中間二塁打で出塁。瀬崎中直、木村三振の後、代打・北里のファースト左へのゴロが内野安打となり、二死一、三塁としたが、吉良が二飛に倒れて得点できなかった。8、9回は三者凡退に抑えられて、涙をのんだ。

▼準々決勝(26日・北九州市民)
真颯館 100 200 010=4
北九州 000 001 000=1

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 5回戦で1回途中で降板した真颯館・高木。この試合では左腕・岡の先発も予想されたが、先発のマウンドに上がった。初回は微妙な制球に苦しみ真颯館・高木32つの四球を出したが、2回以降は立ち直り、5回まで無安打。135~138キロの直球に伸びがあり、北九州の各打者は差し込まれることが多かった。6、7回に3安打を浴びたが、ここを1点でしのぐと、8、9回は三者凡退で抑えた。この日の勝因は、高木投手の好投が真っ先に挙げられる。
 打線はこの日も活発だった。1~3番までが各2安打とけん引し、5番の橋本も3安打と上位打線が当たっている。11安打で4得点は少し物足りないが、2回の一死満塁で、合屋の左中間への当たりをレフトが飛びついて捕ったかに見えたが塁審はセーフのゼスチュア、ダイレクトキャッチと思った二走、一走が帰塁したところ、外野からの返球が三塁~二塁と転送されて併殺となる珍プレーもあった。走者の冷静な判断があれば、さらに序盤で点差が開いていただろう。
 1番の和知は積極性のある左の強打者。2番・桜田はこの日2犠打を決めるなど小技にすぐれ、しぶとく外野の前に落としてくる。3番・合屋は5回戦で2打点、この日も3打点と勝負強さが光る。4番・高木、6番・岡の左打者はセンスある打撃を見せ、5番・橋本はパワーのある右打者。全体的に粗削りながら、積極性があり勢いを感じる。

北九州・大見2 北九州はエース・大見が7回まで被安打10、与四死球7で、この日も毎回のように走者を背負っての投球となったが3失点にとどめ、持ち前の粘り強さを発揮した。
 打線は5回戦で6打点と当たっている瀬崎を2番から6番に下げて臨んだが、この日は3打数無安打2三振。各打者とも高木の直球に詰まることが多く、スライダーにも苦しんだ。6回以降、いい当たりも出るようになったが、高木を攻略するまでには至らなかった。それでも特筆する選手はいない中、攻守とも粘り強い戦いぶりでベスト8に勝ち進んだ戦いぶりは見事だった。

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