2016夏の大会を展望する⑪Fパート～祐誠、希望が丘を追う筑陽学園

　Fパートは、北部のシード・希望が丘に、南部シード・祐誠、筑陽学園の三つ巴のベスト８争いが演じられそうです。

　シードは打線に力のある祐誠ですが、県大会に向けては難敵が待ち受けます。初戦では、昨夏活躍した大型左腕・森田を擁する朝倉がたちはだかります。長身から繰り出す右打者の外角低めへの直球と、膝元に食い込む変化球が決まると、昨夏に九州国際大付を７回まで２安打無失点に抑えた快投の再現もあります。大舞台に強そうなタイプだけに、祐誠は中軸の松門、菰原ら右打者がどう攻略してくか注目です。
　ノーシードながら筑陽学園も逆転での県大会出場を狙える位置にいます。４月の福岡地区大会で準優勝の原動力となった左腕・山中の粘り強い投球が光ります。磯川、藤原らを中心とした打線が、どこまで投手陣を援護できるかが県大会へのカギを握りそうです。春日は昨秋５回戦で東福岡と壮烈な打撃戦を演じました。右腕・山本（＝写真）は力のある直球と大きなカーブで三振を取れる投手。昨秋は制球にやや難がありましたが、２年生ということで今後も含めて注目されます。前チームからマウンド経験豊富な岡村と失点を抑えることができれば、打線に力があるだけに面白い存在になりそうです。梅野投手の登板のなかったとはいえ春季大会で九産大九産を破った久留米学園、元気溢れるプレーが魅力の福岡工なども虎視眈々と上位をうかがいます。

　北部はエース・山村（＝写真）を中心に守りのよい希望が丘の優位は揺るぎそうにありません。林、川添、藤田、田上など昨夏ベスト８を経験したメンバーが多く残っており、投手陣も山村に加えて、白石や芦田らが加わり厚みを増しています。昨秋は九産大九産に敗れはしたものの延長１２回にもつれ込む接戦を演じました。安定した試合運びができる強みがあり、県大会出場の大本命です。
　対抗は戸畑工でしょうか。春はややパート決勝まで進出。失点が少ないのが魅力で、敗れた試合でも、春のパート決勝・小倉戦以外は３点以内に抑えています。苅田工や福岡魁誠なども比較的ロースコアの試合ができるチームですが、希望が丘の強打をどこまで抑えることができるか。春は行橋、筑豊との連合チームで参加し、夏は単独チームで戦う若松商や、春は無念の不戦敗となった嘉穂総合などの健闘も期待したいところです。

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