第89回選抜高校野球大会第9日の28日は、26日に延長15回引き分けとなった再試合2試合(2回戦)が行われました。第一試合に登場した福岡大大濠は、滋賀学園(滋賀)と二度目の対戦にのぞみました。前の試合196球を投げて完投した三浦投手がこの日も先発、先制点を許すなど3点を与えましたが、3-3の同点で迎えた5回、3番古賀選手の2点本塁打で勝ち越すと、そのリードを守り切り、5-3で接戦を制しました。これで東海大福岡とともにベスト8に進出、福岡勢2校がベスト8以上に残るのも、もちろん初めてのことになります。準々決勝は29日に行われ、福岡大大濠は第二試合で報徳学園(兵庫)と対戦します。

<試合経過>
 初回から点の取り合いとなったが、5回に3番古賀の2ランで勝ち越した福岡大大濠が、三浦の力投で逃げ切った。
 1点を追う福岡大大濠は初回一死後、平野が四球で出ると、古賀は右前打、東は中前打で続き満塁。ここで5番稲本が右中間二塁打を放って2点を奪い逆転した。同点に追いつかれた2回には、先頭の斎藤が四球で出塁し、樺嶋が送って一死二塁。三浦左前打で一、三塁とチャンスを広げ、久保田は右飛に倒れたが、平野が左前にタイムリーを放って勝ち越した。
 再び同点に追いつかれた5回は、この回からマウンドに上がった2番手・宮城から一死後、平野が四球を選ぶと、続く古賀が左中間に本塁打を放ってリードを2点に広げ、このリードをエース・三浦が守り切った。

 滋賀学園は初回、先頭の後藤が死球で出ると、小浜三振の時に盗塁を決め、一死二塁。知念の一打はショート前で大きく弾むヒットとなり、1点を先制した。2回には二死後、中前打で出た田井が二盗を決め、中西の右中間三塁打で生還して同点に追いついた。5回にも、中前打で出た田井を中西が送り一死二塁。後藤三振のあと、小浜の左前打で再び同点に追いついた。しかし2点勝ち越された6回以降は1安打に抑えられ、追撃できなかった。

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 2日前に200球近く投げた三浦投手。昨秋の九州大会では連投を二度経験するなど、スタミナがあることは実証済みとはいえ、この日は打線の援護が不可欠だった。その役割を果たしたのは、前の試合まで今一つ存在感を出せていなかった中軸だった。
 滋賀学園の先発は前の試合で苦しめられた宮城、棚原ではなく、初登板の光本。前回抑えられたイメージの残る2人ではなかったことで、福岡大大濠にしてみれば、やりやすさがあったのかもしれない。その光本に対して初回、四球の平野を一塁に置いて、古賀、東、稲本の三連打で2点を先制。2回には下位で作ったチャンスを、2番平野がきっちり還す。そして5回は、待望の古賀の一発。疲労から本調子ではなかった三浦にとって、大きなプレゼントとなった。
 そして2点のリードを奪った後は、三浦が気持ちを奮い立たせて6回以降を被安打1、与四死球2でまとめ、追撃を封じた。冷静沈着、ピンチでもポーカーフェイスでの投球が続くが、負けん気の強さで最後まで強気の投球を貫いた。

 準々決勝は報徳学園、そこを超えれば準決勝は履正社と盛岡大付の勝者。過去2校と比べて、さらに実績・戦力を兼ね備えたチームが待ち受ける。しかも三浦は、3日で300球以上を投げており、仮に決勝まで勝ち上がれば4連投となる。控え投手は同じ右の徳原投手で、先発するとしたら次の準々決勝だろうが、昨秋は福岡大会からほぼ三浦が一人で投げているだけに経験不足は否めない。先を見据えて三浦を一度休ませるか、一戦必勝で次も三浦の右腕に託すか。難しい決断になりそうだ。