明日からの準々決勝を展望する




2014夏ベスト8

 4日間にわたった5回戦が終わり、ベスト8が出そろい、明日からは準々決勝。今年の福岡大会も大詰めを迎えています。5回戦を終えたところで左側のパートは実力校が確実に勝ち上がり、右側のパートは東福岡、柳川といった南部の有力校が接戦の末に敗れ、混とんとしてきました。

 準々決勝の第一試合、九州国際大付と西日本短大付の試合は大会屈指の好カード。今年の出場校争いを占う大一番となりそうです。昨年優勝校の自由ヶ丘と南部の強豪・筑陽学園もシード校同士のハイレベルな試合が期待されます。折尾愛真と北筑の北部同士の一戦、また東筑と筑紫の公立校同士の試合も緊迫した好ゲームとなりそうです。

【九州国際大付ー西日本短大付】
 切れ目のない強力な九国大付打線と、西短大付の剛腕・小野投手の対決に注目が集まる。九国大付は古沢・清水・疋田の中軸に山本を加えた4人で、4試合6本塁打。中尾、河口の1・2番コンビもよく振れており、小技も使える。この気の抜けない打線に対して、140キロ台の直球にスライダーやカットボールを駆使して小野が正面からぶつかる。西短大付打線も5回戦あたりから上向きになっており、4番・武富や5回戦で2本塁打を放った川路には一発もある。安藤、滝の両左腕から早めに得点し、小野を援護したいところ。九国大付打線の威力を考えると5点は欲しい。前の試合から中4日ということで日程的にも恵まれた両校。好試合を期待したい。

【自由ヶ丘ー筑陽学園】
 筑陽学園は投打がうまくかみ合い、ここまでの4試合はいずれも大差で勝ち上がってきた。投手陣は伸びのある直球と変化球の制球がよい斎藤銀と、長身から角度のある直球を投げる笹渕の継投。斎藤は完投能力もあり、安定している。打線も5回戦で本塁打を放った井上、打線でも中軸に座る斎藤銀らを中心に上位から下位までコンパクトな打撃で隙がない。自由ヶ丘はエース・久保を中心に守りを固めながら、犠打で確実に走者を進めて、競り合いを制してきた。両投手の投げ合いが予想され、互角の試合となりそうなだけに、四球や失策などのミスが勝敗を左右しそうだ。

【折尾愛真ー北筑】
 北筑は本塁打を放っている3番・稲毛、4番・宮原を中心に当たっており、4試合で44安打33得点と破壊力がある。地区大会ではいずれも初回に3点を以上を挙げており、5回戦の久留米学園戦でも2回に3点を奪うなど、早い回に大量得点を挙げて平川、桜井の継投で逃げ切る展開が必勝パターンだ。折尾愛真の左腕・新井は柳川戦で今大会初めて失点したが、粘り強く投げて最終回の逆転劇につなげた。好調を維持する北筑打線に対して、特に立ち上がりを警戒したい。折尾愛真としては新井を中心に序盤、北筑の攻撃をしのいでロースコアの競り合いに持ち込み、柳川戦で見せたようなしぶとい攻撃でじわじわと点差を広げたい。

【東筑ー筑紫】
 東筑・溝尻、筑紫・貞光の投手戦か。右サイドハンドの溝尻は5回戦で東福岡打線を7安打1失点に抑える好投を見せた。キレのある直球とカーブにも緩急をつけて、テンポよく投げ込む。貞光は右のスリークォーターから投じるカーブを軸に、投球を組み立てる。両投手ともコーナーに決めて打たせて取る投球が身上だ。中2日の日程で終盤にかけてのスタミナが気がかりだが、その点、東筑には地区大会3試合で先発した堀内が控えているのが心強い。東筑打線は阿部、樽谷、大見謝に長打力があり一気に畳みかける集中打もある。筑紫も5回戦で12安打を放って勢いがある。総合力で東筑がやや有利と見るが、筑紫は貞光がこれまでのような粘り強い投球がどこまでできるかがカギになりそう。



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