【観戦記】福岡5-4西短大附(春季大会4回戦)




福岡が3投手の継投で西短大附の攻撃をしのぎ、延長タイブレークにもちこんで勝利した。

延長タイブレークの10回、福岡は無死一、二塁から三根の投前バントは三封されたが加藤四球で一死満塁。続く荘山の三ゴロが本塁悪送球を招き2者が生還。その裏の西短大附の攻撃を1点に抑えて逃げ切った。

先手を取ったのも福岡。初回四球で出た尾崎が二盗を決め、山口が送って一死三塁。山本死球で一、三塁とし打者日高の時に暴投で尾崎が生還した。さらに日高四球で一死一、二塁から黒田の右飛で山本が三進し、続く三根の初球が再び暴投となって山本がホームを踏んだ。

その後は好機をつくりながら得点できなかったが1点を追う9回、先頭の代打毛利が右越え三塁で出塁。尾崎は二直に倒れたが山口がスリーバントスクイズを決めて同点に追いついた。

9回表 福岡 一死三塁 山口のスクイズで西岡が生還、同点に追いつく

西短大附は4回、左前打で出た川原を湯山が送り、山田のライト右への二塁打で1点を返した。5回は一死から加々良が四球を選び、二盗を決めて一死二塁。小田は右飛に倒れたが川原がセンター右を破る三塁打を放って同点に追いついた。

7回は二死後、山田がセカンド左への内野安打で出塁すると、打者櫻井(乙)の時にけん制悪送球で一気に三進し、櫻井の中前打で勝ち越した。2点を追う10回裏は無死一、二塁から櫻井(翔)が送り、赤司の中前打で1点を返した。なおも一死一、三塁から加々良四球で満塁と迫ったが、後続2人が凡退して涙をのんだ。

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第158回九州地区高校野球福岡大会 4回戦
(2026年3月28日・土/今津運動公園野球場)
チ    一二三四五六七八九十  計HE 球犠振盗残
福  岡 2000000012 572 631213
西短大附 0001101001 482 1152217
(延長10回タイブレーク)
 福  岡 年 打安点 1 2 3  4 5 6 7 8 9 10
(右中)尾崎➁ 410 四球 中安  四球  遊飛    二直 二ゴ
(一二)山口③ 311 一ギ 中安  三ゴ    三ゴ  ギ選
(三投)山本➂ 410 死球 右直    左飛  二ゴ  左安
(指一)日高➂ 410 四球   遊ゴ  右飛  右安  二ゴ
(遊)黒 田③ 510 右飛   左飛  中安  一ゴ  右飛
(捕)三 根③ 500 三失   一ゴ  左飛    三振   投ゴ

(左)加 藤③ 410 二ゴ     中安  投ゴ  右飛   四球
(二)櫔 原➁ 300   右飛   一ギ  遊ゴ  中直
三 荘 山② 100              遊ゴ     三失

(中)古賀野③ 200   ニゴ   一ゴ  四球
打 毛 利③ 110                 左3
走右 西岡➁ 100                     投ゴ  

投手   回 安球振責  球数
日髙 4.2 5302 76
石井 2.1 2320 53
山本   3 1500 37
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 西短大附 年 打安点 1 2 3  4 5  6  7  8  9 10
(中)赤 司② 511 左飛  遊飛    遊邪 三失    三ギ   右安
(指)加々良➁ 110 二安  四球    四球 四球    四球   四球
(三)小 田② 600 右直  二飛    右飛 左飛    左飛   中飛
(一)川 原➁ 621 中飛     左安 中3    遊ゴ 二ゴ   遊ゴ
(遊)湯 山 210   右安   投ギ 四球    三振   死球
(二)山 田③ 221   捕ギ   右2 四球    二安   投ギ

(左)櫻井乙➁ 411   右飛   二ゴ 三振    中安   故四 
(捕)北 方③ 400   左直   四球    中飛 一邪   二併
(右)櫻井翔➁ 300     投ゴ 左飛    捕邪    四球   捕ギ
投手   回 安球振責  球数
梶原③ 10 7613 138
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▼試合時間/12:21~14:56 ※公式記録ではありません。学年は4月以降の学年
※打者名の下線は左打ち、投手名の下線は左投げ、打撃成績の下線は打点あり

昨秋4回戦でも対戦した両校の一戦は、福岡が西短大附のミスにつけこんで雪辱を果たした。

西短大附・梶原

西短大附の先発はエース梶原。昨秋は福岡を4安打1失点に抑えてこんでいる。腰をひねり一度打者に背中を向けてから投げる形にフォームを微修正していたが、立ち上がり制球に苦しんだ。

先頭から犠打を挟んで3者連続四死球。その走者を二つの暴投で還してしまった。最初の暴投は直球が内角低めに抜け、二度目はワンバウンドしたスライダーを捕手が後逸したもの。秋もそうだったように立ち上がりは一つの課題と言えそうだ。

2回も二死から連打を許したあと山本に痛打されたがライト櫻井(翔)の好守に救われ、3回以降は制球も安定してきた。4回一死三塁、6回二死二塁のピンチにも落ち着いて後続を断つ。福岡打線も好打を放ったが、センター赤司のダイビングキャッチ、レフト櫻井の的確なポジショニングなどに阻まれ、追加点が奪えない。

福岡・日高

福岡もエース日高が先発。縦の変化球を織り交ぜ、緩急をつけた投球をみせたが、初回から西短大附の強打にさらされた。3回には櫻井(翔)に左翼席に打ち込まれた際は櫻井の一塁ベース踏み忘れで事なきを得たが、4回に山田の二塁打で1点を失い、5回は川原に同点三塁打を浴びたところで降板。それでも5回途中まで2失点で踏ん張り、リリーフ陣にマウンドを託した。

福岡・石井

二死三塁で登板した石井も連続四球で満塁のピンチを背負い、次打者櫻井(乙)に対してフルカウントとなったがここはチェンジアップで空振り三振に打ち取る。

しかし続く7回に自らの牽制悪送球も絡んで櫻井(乙)に勝ち越しの一打を浴び、ついに試合をひっくり返されてしまった。福岡打線はしり上がりに調子を上げた梶原から得点の気配がなく、このまま西短大附が押し切るかと思われた。

5回裏西短大附二死二塁 川原がセンター右へ同点となる適時三塁打を放つ

その雰囲気を一変させたのが9回先頭打者として代打で登場した毛利。初球から果敢にスイングをかけ、2球目の直球を叩くと打球は鋭いライナーとなってライト左を破っていった。無死三塁から尾崎の一打は前進守備のセカンド左を襲ったが山田に好捕され一死。続く山口にもスクイズの気配はなかったがフルカウントとなったところで、福岡ベンチはスクイズを敢行。外角低めの難しい球だったが山口は膝をつきながら投手前に転がす。梶原のグラブトスは本塁に突入してきた代走西岡の足元付近に流れてしまい、北方が捕球できず同点となった。

福岡・山本

その裏、今度は山本が死球と犠打で一死二塁、サヨナラ負けのピンチを背負う。前の打席タイムリーの櫻井(乙)を申告敬遠して北方との勝負を選択。この決断が功を奏し、二ゴロ併殺打となって再び福岡が流れを引き寄せる。

10回表、三根の送りバントを梶原が三塁封殺したが、続く加藤にストレートの四球。荘山は三ゴロに打ち取ったがサードからの本塁送球が乱れ、2者の生還を許した。西短大附はその裏、犠打のあと赤司の右前打ですぐに1点差に詰め寄り、加々良四球で一死満塁。一打サヨナラのチャンスをつくったが小田は浅い中飛、この日2安打の川原も遊ゴロに倒れて万事休した。

西短大附は8安打に11四死球を得るなど、再三得点機を得ながら得点できずに17残塁を記録。終始押し気味に試合を進めながら、一気に突き放すことができなかった。スタメンに2年生が6人名を連ねる若いチームということもあってか、試合運びに拙さが残った。中盤以降立ち直った梶原はよく投げたが、タイムリーを1本も打たれないままの敗戦となった。

福岡も中盤以降は梶原を打ちあぐみ、投手陣も11四死球を与えるなど、ずっと苦しい展開が続いた。それでも耐えに耐え、1点差で食らいついていった結果、最後に相手のミスを呼び込む形となった。

【直近の福岡戦 観戦記】
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自由ケ丘4-2福岡(2024年7月11日/第106回全国高校野球選手権福岡大会 4回戦)
久留米商3-2福岡(2023年9月9日/第153回九州地区高校野球福岡大会 2回戦)

【直近の西短大附戦 観戦記】
西短大附6-1福岡(2025年9月23日/第157回九州地区高校野球福岡大会 4回戦)
西短大附9-7福大若葉(2025年9月5日/第157回九州地区高校野球福岡大会 2回戦)
西短大附10-1九国大付(2025年7月27日/第107回全国高校野球選手権福岡大会 決勝)

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