中盤の点の取り合いを制した東筑紫学園が、夏の大会としては2004年以来のベスト8入りを決めた。
▼5回戦(20日・久留米)⇒試合記録
福岡大大濠 000 120 000 =3
東筑紫学園 010 140 00x =6
【福】志村→中野→宮本【東】津田
東筑紫学園は2回、4番岡野が左翼線二塁打で出塁すると、城丸の一塁前への犠打が野選を誘い無死一、三塁とし、平良の中犠飛で先制した。追いつかれた直後の4回は二死から岡野が左前打を放ち、城丸のセンター右を破る三塁打で勝ち越した。
逆転された5回は、7番伊東が左前打、続く佐藤も中前打で続き、打者津田の時に捕逸で無死二、三塁。津田の投ゴロで本塁突入した伊東は憤死し一死一、三塁となったが、小野の左前打で同点に追いついた。さらに中東の三塁強襲ヒットで一死満塁とし、九木田の中前打で勝ち越し。岡野三振のあと城丸の左前打で2人を迎え入れ、6-3とリードを広げた。

福大大濠は4回一死後、4番中川が左前打。豊田も左前打で一、二塁。東は二飛に倒れたが、鹿毛の一二塁間へのゴロを岡野が飛びついてはじく間に二塁から中川が同点のホームを踏んだ。再び1点をリードされた5回は9番志村がセンター右を破る三塁打で出ると平岡死球で一、三塁。小峰の投前セーフティスクイズは志村が三本間で挟殺されて一死一、二塁となったが、菅野の左前打で満塁とし、中川の中前適時打で同点。さらに豊田の中犠飛で勝ち越した。
しかし5回裏に再逆転されたあとに放った安打は2本だけ。6回二死一、二塁を最後に得点圏に走者を送れず、反撃の糸口をつかむことができなかった。
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今年は志村という好左腕を擁して夏の甲子園を目指した福大大濠だったが、その悲願はベスト8を前に潰えた。

志村といえば右打者の膝元に鋭く落ちてくるスライダー。この球が冴えわたった春の大会・東福岡戦では14奪三振で完封している。しかしこの日はその切れ味がいま一つで、2試合連続2桁安打中の東筑紫学園打線に序盤からつかまった。
2回、岡野に左翼線二塁打を浴びると犠打野選のあと、平良には初球をセンターに運ばれて犠牲フライ。岡野のヒットからわずかに4球、あっさりと先制点を許した。味方が同点に追いついた直後の4回も簡単に二死をとったあと、岡野にスライダーを左前に運ばれると、城丸には初球をセンター右にはじき返され、勝ち越されてしまう。

さらに味方が逆転して迎えた5回は6安打を浴びて4点を失い、ここで無念の降板。130キロ台なかば(この日最速137キロ)の直球、スライダーとも厳しいコースに決めきることができず、奪った三振も3つだけ。走者を置いても簡単に点を許さない投球も持ち味だったが、この日は粘りも欠いて失点を重ねた。
救援のマウンドに上がった大型左腕の中野は続くピンチを退けると、6回7回と走者を出しながら130キロ台後半(同138キロ)の直球を軸に追加点を許さなかった。8回は大型右腕の宮本が登板。最速141キロを計測した直球にスライダーをまじえて三者凡退に打ち取り、打線の反撃を待った。

東筑紫学園の先発はエース津田。やや細身だが130キロ台後半(同139キロ)の直球を主軸に据える右の本格派だ。ただ津田も初回から毎回のように走者を出す苦しい投球。3回までは失点ゼロに抑えてきたが4回に4安打、5回には3安打を浴びて逆転を許す。それでも味方が再逆転した6回以降は、徐々に調子を取り戻していった。6回二死一、二塁をしのぐと7回8回と三人ずつで退けて流れを引き寄せ、福大大濠に反撃の糸口さえ作らせなかった。
志村は初戦の柳川戦では6回まで無安打投球、真颯館でも5安打1失点で完投するなど今大会も調子よく投げているように見えたが、この日は5回途中10安打6失点。調子を立て直せなかった。どんな好投手にも優勝までには調子のでない日がある。そうした試合をものにできるか否かが優勝への試金石とも言える。その逞しさがあったのは、東筑紫学園の方だった。
東筑紫学園は4回戦の福翔戦でも7回に3点差をひっくり返している。リードされても逆転する力のあるチームは強い。西日本短大附の対抗馬とみなされていた福大大濠を破り、優勝戦線に名乗りを上げた。


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