【観戦記】福島11-6福岡第一(選手権福岡大会5回戦)




好機に長打で大量得点につなげた福島が点の取り合いを制して、初のベスト8入りを果たした。

▼5回戦(19日・久留米)⇒試合記録
福  島 101 000 400 5=11
福岡第一 100 011 120 0
=6
(延長10回タイブレーク)
【福島】古賀(春)→中島→古賀(春)
【第一】本庄→西村→井原→中本

延長タイブレークの10回表、福島は3番中島が四球を選んで無死満塁とし、牛島が走者一掃の左越え三塁打を放って勝ち越し。古賀(春)の中犠飛で牛島も還って4点目をあげた。さらに一死後、楠本がセンター右を破る三塁打で出ると神代の右前打でダメ押しの5点目を加えた。

10回表無死満塁 牛島が左越えに走者一掃の三塁打を放つ

先手をとったのも福島。初回、連続四球と犠打で一死二、三塁から牛島の左犠飛で先制。3回には右前打で出た大塚が二死後に二盗を決め、牛島のセカンド左へのゴロが一塁低投を誘って1点を追加した。

勝ち越された直後の7回は四球で出た楠本を神代が送り、佐味左前打で一死一、三塁。打者大塚のとき捕手からの三塁けん制球が乱れる間に楠本が生還してまず1点。さらに大塚四球で一死一、二塁から松野がライト左を破る走者一掃の三塁打を放って再逆転。続く中島のスクイズは空振りとなったが三走を刺そうとした三塁送球が乱れ、6-3とリードを広げた。

福岡第一も粘り強く追い上げた。1点を追う初回は一死から松尾死球、藤川の中前打にセンター失策が絡んで松尾が生還。再び1点を勝ち越された5回は中前打で出た柳井を松尾が送り、藤川の中前適時打で追いついた。6回は遊ゴロ失で出た6番筒井が暴投で二進し、井下三振のあと本庄の捕手前バントが一塁悪送球となる間に筒井が還って勝ち越した。

3点差となった7回は代打貞冨が死球で出ると、続く藤川のセンター左を破る二塁打で生還して4-6。8回は一死後、代打池永が左前打のあと柳井も右前打。ここで登板した中島から松岡(斗)が送り、藤川申告敬遠で二死満塁から相原、松岡(龍)が連続死球で再逆転した。しかし再登板した古賀(春)から勝ち越し点が奪えず、延長10回に突き放されて涙をのんだ。

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福島・古賀(春)

流れが二転三転する激しい試合となった。序盤は福島のペース。制球に苦しむ福岡第一の先発・本庄から初回に2つの四球と犠飛で先制。3回もヒットで出た大塚が二盗と敵失で生還するなど、少ないヒットでリードを奪う。エース古賀は小柄ながら130キロ台なかば(この日最速137キロ)にフォーク、カーブを交える右腕。初回は味方の失策もあり1点を失ったが、コーナーいっぱいに決まる直球、切れ味鋭いフォークで4回まで毎回の5奪三振。ここまで25回で34奪三振というのもうなずける投球をみせ、1点リードで中盤へ。

しかし福岡第一打線も徐々に圧力を強めていく。5回は2安打で同点とすると、6回は2つの失策と暴投がからんであっさり勝ち越し。福島の善戦もここまでかと思われた。

ところが7回、立ち直りの気配をみせていた本庄が先頭の楠本に四球を与え、再び試合が動き出す。一死一、三塁から打者大塚の時に捕手からの三塁けん制が高投となり、楠本が生還。大塚が歩いたあと、松野がライト左をライナーで破る痛打を放つ。前進守備を敷いていたライト柳井が飛びついて抑えようとしたがわずかに及ばず2人が生還して逆転。さらに中島のスクイズは空振りとなったが三走を刺そうとした捕手からの三塁送球が再び高投となって、6点目が転がり込んできた。

7回表福島一死一、二塁 松野がライト左に勝ち越しの適時二塁打を放つ

流れは完全に福島に移ったが、球数が100球を超えた古賀の疲れの色も濃い。その裏、代打貞冨が死球で出ると藤川がこの日4安打をセンター右に運んで、わずか2球で1点を返す。8回表、ライト柳井のダイビングキャッチで3つ目のアウトをとって勢いをつけると、その裏に切れ味の鈍った古賀のフォークを池永、柳井がとらえて一、二塁。ここで福島ベンチはサードの中島をマウンドへ送り出す。犠打のあと4安打の藤川は申告敬遠で勝負を避けて満塁としたが、連続の押し出し死球を与えて同点。またしても福岡第一が流れを掴んだかと思われた。ただ、ここでサードにまわっていた古賀が再登板して後続を断つと、9回は切れ味を取り戻したフォークで連続三振を奪ってタイブレークに持ち込む。

福岡第一・本庄

福岡第一のマウンドは9回から登板していた3人目の井原。10回、先頭の中島に対し送りバント2つファールのあと、ボールが4つ続く痛恨の四球となって無死満塁。ここで牛島が左越えに走者一掃の三塁打を放って3点を奪うと、続く古賀も中犠飛で4点目。さらに一死後、楠本、神代の長短打でもう1点を加える怒涛の攻撃を見せて勝負を決めた。

福岡第一・西村

福岡第一の誤算は抑えの切り札・西村を勝負処で使えなかったことだろう。7回に逆転されたところで西村を投入し、2点を追う8回裏の攻撃では代打を送らざるを得なかった。井原も登板直後の9回は三人で打ち取っていたが、10回は〝確変モード〟にでも入ったような福島打線につるべ打ちにあってしまった。投手陣全体でも4回戦の10四死球に続き、この日も8四死球。走者をためて長打を浴び、大量失点につながってしまった。

打線は3番藤川が5打数5安打2打点、2盗塁の活躍で打線をけん引し、粘り強く追い上げを見せた。それでも終盤に3点差を追いつくのがやっと。再登板後に気迫あふれる投球をみせた古賀から勝ち越すことができず、春の福岡地区大会を制した実力校もベスト8を前に姿を消した。

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