27日、第89回選抜高校野球大会の選考委員会が開かれ、21世紀枠を含めた出場32校(一般選考28校、21世紀枠3校、神宮枠1校)が決定しました。九州地区からは福岡大大濠、東海大福岡の福岡県勢のほか、秀岳館、熊本工の熊本2校が選出され、九州地区から4校選出されるようになって以来、初めて2県で出場校を独占しました。21世紀枠の候補となっていた高千穂(宮崎)は、出場を逃しました。
福岡大大濠は1991(平成3)年春以来の甲子園。この間、2005年には大石達也(早大→西武)、2008年には川原弘之(ソフトバンク)、そして2016年には濱地真澄(阪神)とプロに進んだ投手を擁しながら甲子園には届きませんでしたが、昨秋の九州大会優勝で26年ぶりのセンバツ切符を掴みました。
センバツは4度目の出場。過去3回のうち1991年は野口直樹投手を擁して宇都宮学園(現文星芸大付、栃木)と対戦しましたが、4-7で敗退。1986(昭和61)年は優勝した池田(徳島)と初戦で対戦し、3-0からの逆転負け(3-7)で初戦敗退。初出場だった1984(昭和59)年は初戦で明徳(現明徳義塾、高知)と激突、八野誠司投手が好投を見せましたが、延長10回・0-1敗れており、まだセンバツでの勝利はありません。
ちなみに夏は3度出場しており、初出場となった1981(昭和56)年は森山良二投手(のち西武)の活躍もあり函館有斗(現函館大有斗、南北海道)を破って初勝利。1984(昭和59)年は春夏連続出場でしたが、初戦で明野(三重)を下して1勝。そして1989(平成元)年は木村孔士投手が4試合でわずか2失点の好投を見せ、常総学院(茨城)、成東(千葉)、福井商(福井)と連破してベスト8進出を果たしました。
東海大福岡は1985(昭和60)年のセンバツ以来、32年ぶり2回目の出場となります。この時も東筑とのアベック出場でした。初戦で広陵(奈良、現大和広陵)と対戦、0-4で迎えた5回裏に9連続安打などで一挙10点を奪い11-4で逆転勝ち。連続安打「9」のほか、連続得点「9」、1イニング最多安打「10」は、いずれも大会記録として今なお残ります。2回戦は帝京(東京)に0-2で敗れました。同校の甲子園は春夏をあわせて、この1回のみとなっています。
福岡県勢のセンバツのアベック出場は戦後12回ありますが、2校とも揃って白星を挙げたことはありません。今年は両校揃っての白星に期待したいところです。また、早稲田実には過去3戦してまだ勝ち星がありません。昨秋の明治神宮大会でも福岡大大濠が準決勝で敗れました。今年もかなり手強いチームであることは確かですが、ぜひこの宿敵に一泡ふかせて欲しいですね。
本大会は3月19日(日)から30日(木)まで、阪神甲子園球場で開催されます。今年の入場行進曲は、星野源さん「恋」です。
年 | 出場校と成績 | |
2005 (平成17) |
戸畑 ×駒大苫小牧1-2 |
東筑紫学園 ×如水館4-5 |
2000 (平成12) |
柳川 〇東海大仰星5-2 〇広陵3-0 ×智弁和歌山0-1 |
戸畑 ×四日市工1-14 |
1998 (平成10) |
東福岡 〇出雲北陵5-0 ×横浜0-3 |
東筑 ×今治西2-14 |
1992 (平成4) |
福工大付 ×広陵1-14 |
常磐 ×東海大相模1-4 |
1998 (昭和63) |
福岡第一 ×高知商2-3 |
柳川 ×函館有斗3-7 |
1985 (昭和60) |
東海大五 〇広陵11-4 ×帝京0-2 |
東筑 ×天理0-2 |
1979 (昭和53) |
小倉 〇帝京3-0 ×箕島1-4 |
柳川商 ×早稲田実1-3 |
1973 (昭和48) |
小倉商 〇桜美林4-2 ×横浜2-6 |
小倉南 ×作新学院0-8 |
1969 (昭和44) |
博多工 〇浜松北2-0 〇玉島商5-1 〇岐阜商9-3 ×堀越0-2 |
小倉 ×三沢2-4 |
1963 (昭和38) |
小倉工 〇市西宮10-9 ×早稲田実2-3 |
博多工 ×海南3-15 |
1959 (昭和34) |
久留米商 ×天理0-2 |
戸畑 ×岐阜商4-6 |
1957 (昭和32) |
久留米商 〇興国商3-2 〇岐阜商1-0 ×早稲田実0-6 |
小倉 ×高知商1-5 |
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