西短が聖隷クリストファーを下して2年連続16強~’25選手権大会




大会10日目に入った第107回全国高校野球選手権大会は15日㈮、2回戦4試合が行われベスト16が出揃いました。第二試合に登場した福岡県代表の西日本短大附は聖隷クリストファー(静岡)と対戦、2-1で競り勝って昨夏に続いて3回戦進出を決めました。3回戦は大会12日目(17日・日)の第三試合に予定されており、東洋大姫路(兵庫)と対戦します。

【試合経過】—————————-
同点で迎えた8回、西日本短大附は先頭の斉藤が左前打で出塁。続く佐藤の左越え二塁打で斉藤が一気にホームを陥れ、これが決勝点となった。

先制したのも西日本短大附。3回先頭の原が左中間三塁打を放ち、続く奥の二ゴロの間に生還した。

初回無死二塁、2回二死一、三塁、7回二死一、二塁と好機を逃してきた聖隷クリストファーは8回一死後、左前打で出た大島を小林が送り二死二塁とし、武智の左前適時打で同点に追いついた(レフト本塁悪送球の間に武智も三進。投手・原→中野)。なおも二死三塁から渡部(哉)が死球で出塁して二死一、三塁としたが、谷口が三ゴロに倒れ勝ち越せなかった。その裏、力投を続けていた先発高部が短長打を浴びて力尽きた。

西日本短大附も初回一死三塁を逃すと、先制した後も4回、5回の二死二塁、7回一死二塁と得点機を迎えながら追加点を奪えず、8回に追いつかれた。それでもその裏、ここまで無安打だった3・4番の連打ですぐに勝ち越し、9回は中野が三者凡退に抑えて逃げ切った。

第107回全国高校野球選手権大会2回戦
(2025年8月15日・金/阪神甲子園球場)
チーム名 二三四五六七八九 計HE
聖  隷 000000010 180
西短大附 00100001x 211
 聖  隷 年 打安点  西短大附 年 打安点
(二)大 島➁ 420 (中) 奥 ③ 401
(遊)小 林③ 300 (遊)井上➂ 430
(捕)武 智③ 421 (右)斉 藤③ 410 
一中)渡部③300 (一)佐 藤③ 411

(三一)谷口③ 400 (左)安 田③ 400
(左)江 成➁ 320 (捕)山 下③ 430
走左 鈴木➁ 100 (二)湯 山➁ 400
(右)長谷川③ 320 (三)小 川③ 320
走中 田中➁ 000 (投) 原 ③ 210
打 上 村③ 100  投 中 野③ 000
(中)河 原③ 200
打三 峯田① 100
打 渡部③ 100
(投)高 部➁ 300
振球犠盗残       振球犠盗残
31107       90217
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投 手 回 安球振責 投 手 回 安球振責
高部  8 11092 原   7.2 8031
高部  8 11092 中野  1.1 0100
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▼試合時間:1時間52分/観衆:31,000人

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初戦に続き、西日本短大附が1点差の接戦を制した。

聖隷クリストファーの先発は2年生左腕の高部。140キロ前後(この日最速144キロ)の直球と130キロ台のカットボールを軸に、スライダーやカーブを交える。初回の西日本短大附は井上がカーブを左中間に運び一死三塁と先制機を迎えたが、斉藤は143キロの高め直球、続く佐藤は内角低めへのカットボールを振らされて連続三振。2回も一死から山下が二塁前への内野安打で出たが湯山、小川がいずれも直球で三振を奪われ、高部がリズムに乗っていくかと思われた。

しかし、西日本短大附はこの試合も下位から好機を作り先制につなげる。3回先頭の原がファールで粘った後、カットボールをレフト右へはじき返す。レフトが左翼線を詰めていたため打球は左中間の深いところまで転がり、原は三塁へ。続く奥の二ゴロで先制した。

毎回の11安打で主導権握る

その後も毎回のようにヒットを重ねて得点をうかがったが、どうしても追加点が奪えない。4回二死二塁では小川が鋭い打球でショート左を破ったが、二走の山下が本塁憤死。タイミングはセーフだったが、捕手が三本間のライン上で返球を待っていたことで大きく外に膨らみ、ホームベースに触れることができなかった。球審は最初セーフのゼスチュアをしたため走塁妨害での生還が認められたと思われたが、追いタッチをすると判定がアウトに覆る、やや不可解なプレーだった。それでも常に攻勢をとり続けことで流れを渡さなかった。

原が粘りの投球

西日本短大附の先発は左腕の原。好救援をみせた初戦の弘前学院聖愛戦に比べると、やや球が高く不安定な立ち上がり。初回はいきなり先頭の大島にスライダーを左翼フェンス際まで運ばれ無死二塁とされたが、相手のスリーバント失敗、投直併殺で切り抜ける。2回も二死から江成、長谷川にスライダーをライト前に運ばれたが、河原を投ゴロに打ち取って無失点。3回以降は徐々に立ち直り、3~6回は1安打に抑えた。

内野陣も好守で盛り立てる。5回には二遊間に飛んだ詰まった当たりをセカンド湯山が素早く回り込んで踏ん張り、一塁にストライク送球。この回の先頭打者だっただけに大きなプレーだった。

完封ペースだったが100球が近づいた8回、一死から大島に三遊間を破られると、犠打のあと武智にもレフト前に痛打を浴びて追いつかれ、ここで中野にマウンドを譲った。7回途中まで投げて8安打無四球の1失点。打線の援護が得られず1点差のまま試合が進む中で、持ち味である粘りの投球をみせた。

沈黙していた中軸の連打

追いつかれた直後の8回裏は3番斉藤からの攻撃。初戦も含めてここまで無安打の斉藤だったが、141キロの直球をレフト前にはじき返し、ようやく今夏の甲子園初安打が飛び出す。続く佐藤もこの日は無安打。ここも2球で追い込まれた後、捕手は中腰で高めの直球を要求する。空振りを狙ったのだろうが、佐藤はこの球を見逃さなかった。豪快に振り抜くと打球はライナーでレフト頭上を破り、一塁から斉藤が一気に本塁を陥れた。内角低めに落ちてくるカットボールで勝負されていたら、厳しかっただろう。沈黙していた中軸2人が高部自慢の直球を打ち砕き、勝利に導いた。

8回裏西短大附無死一塁 佐藤が左越えに決勝適時打を放つ

佐藤は福岡大会からここまで打率は.241に過ぎないが、勝負強さが光る。福岡大会5回戦の福大若葉戦では1-0と試合が膠着するなかで貴重な追加点となるタイムリー。準決勝の福岡工戦では3-1からダメ押しとなる2点適時打。一本欲しいところで結果を出しており、全幅の信頼を寄せる西村監督が無死一塁でバントをさせなかったのも頷ける。

左投手相手の大きな2勝

初戦、2回戦とタイプの異なる左投手に苦しみながらも競り勝った西日本短大附。この先にも奥村(横浜)、西村(京都国際)、末吉(沖縄尚学)など左の好投手が待ち受ける。彼らと対戦する際も厳しい戦いが予想されるが、データで分の悪かった左投手を相手にしての2勝は自信につながっているはずだ。

昨年と同じ2勝目を挙げたが目標とする全国制覇までにはあと4勝が必要で、登山に例えるとまだ5合目にも達していない。本当の勝負はこれからだ。

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