序盤から終始主導権を握り続けた九国大付が、東筑紫学園の反撃を3番手山本が封じて逃げ切った。
▼準決勝(25日・久留米)⇒試合記録
九国大付 200 201 000 =5
東筑紫学園 100 001 000 =2
【九】山田→渡邉→山本 【東】津田
九国大付は初回、中前打で出塁した牟禮が暴投で二進し、淵上の左前打で生還した。さらに岩見が送ったあと城野の左前適時打がとびだし、この回2点を先制した。4回は8番山田がライト左を破る二塁打で出塁すると、中上の遊ゴロで飛び出した山田をタッチプレーで刺そうとしたが野選となり、さらに暴投で無死二、三塁。牟禮の中犠飛で1点をあげたあと、なおも一死三塁から淵上がレフト右を破る三塁打を放ってこの回2点を加えた。

6回は淵上が三塁前セーフティバントを決め、岩見が送って一死二塁。城野は中飛に倒れたが、三宅の中前打で1点を追加した。
東筑紫学園は初回、小野の遊内野安打に一塁悪送球がからんで無死二塁とし、さらに暴投で三進したあと中東が中前打を放って1点を返した。6回は二死から4番岡野が四球を選び城丸の左前打で二死一、二塁から平良の中前打で岡野が生還した。
続く7回もこの回から登板した渡邉を攻め伊東中前打、佐藤四球、津田の送りバントで一死二、三塁としたが、ここで登板した山本に小野が三振、中東が三飛に倒れて無得点。8回以降は6者連続三振に打ち取られて反撃できなかった。
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毎回のように塁上を賑わせて常に攻勢を取りづづけた九国大付が、6回までに11安打で5得点をあげてそのまま押し切った。

東筑紫学園の先発はエース津田。5日前の福大大濠戦で153球を投げて完投。2日前の北筑戦でも救援登板で21球を投げている。その影響もあってか立ち上がりに牟禮・淵上に連打を浴び、いきなり先制点を許した。城野にも139キロの直球を痛打されて2点目を奪われ、初回だけで28球を投じる苦しい立ち上がり。2回は33球を要して二死満塁のピンチを耐えたが、4回は長打2本に犠牲フライで2点、6回にも2安打で1点を奪われ、じわじわとリードを広げられていく。

東筑紫学園は津田が最少失点で切り抜けているうちに、少しでも点差を詰めておきたかった。しかし初回に1点を返した後は、130キロ前後(この日最速135キロ)の直球に複数の変化球をまじえる九国大付・山田をとらえきれない。ようやく6回二死から四球を足掛かりに城丸、平良の連打で1点を返し反撃の狼煙をあげると、7回は渡邉の代わりばなを伊東が叩き、佐藤四球、津田犠打で一死二、三塁。一打が出れば1点差という状況をつくった。

ここで九国大付は抑えの切り札・山本を送り込む。八女学院戦でも7回から3イニングスを投げて無失点に抑えていたが、被安打3、与四死球2という内容。球は速いが細かな制球力を欠く、という印象だった。ただ、この日は制球を乱すこともなく、ストライク先行の投球をみせた。小野を142キロの外角球で空振り三振に打ちとると中東も直球で押し込み三飛。難なくピンチを脱した。
8回からは山本の独壇場だった。最速146キロを計測しながら6者連続三振。8回は東筑紫学園の中軸3人が迎えうったが、ファールにするのがやっと。1球ごとに声をあげながら気迫でも打者を圧倒した。
九国大付は2番淵上が4安打2打点の大活躍。長打力だけでなく6回には先頭打者としてセーフティバントを決めるなど、小技も利く打者だ。前の試合本塁打を放った牟禮も好調を維持し、先制点の口火となる中前打、4回の好機では犠牲フライを放って打点をあげた。この試合から5番に昇格した三宅も2安打と調子を上げている。山田は打者としても気迫のこもった打撃で2本の二塁打を放ち、打線に喝を入れた。投打がかみ合って、準々決勝に続く会心の勝利といえよう。

東筑紫学園は得点源である上位打線が沈黙した。初回こそ小野、中東の連打で得点をあげたが3番九木田、4番岡野はノーヒット。投手陣の台所事情を考えると点の取り合いに活路を見出すよりなかったが、九国大付の投手陣にその強打を封じられた。
津田、渡邊の両右腕や岡野、九木田、小野ら主力の大半が2年生の頃から出場して経験を積み、磨きをかけてのぞんだ最後の夏は21年ぶりのベスト4という成績を刻んで終幕した。


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