9安打に10四死球をからめて効率的に得点を重ねた東筑紫学園が、2004年以来となる夏4強入りを決めた。
▼準々決勝(23日・久留米)⇒試合記録
北 筑 001 001 0 =2
東筑紫学園 102 300 3x =7
(7回コールド)
【北】東川→原田→満行
【東】渡邊→津田
東筑紫学園は初回、先頭の小野が左中間二塁打で出ると中東が送り、九木田の右前打で先制した。同点に追いつかれた3回は一死後、小野が三塁前セーフティバントを決め、続く中東の右中間三塁打で生還。ここで登板した北筑2番手の原田から九木田が中前適時打を放ち、3-1とした。
4回は一死から8番佐藤が四球で歩き、渡邊が送って二死二塁。小野、中東の連続四球で満塁とし、九木田の時に原田のボークでまず1点。九木田四球で再び満塁から岡野が三遊間を破って2人を迎え入れ6-1とリードを広げた。

7回は7番伊東が右前打で出ると二盗を決め、佐藤の弱い当たりの二ゴロで投手が一塁ベースカバーに入った間隙を突いてホームを陥れた。さらに津田四球、小野左前打で一死一、二塁から中東三振のあと、九木田の二ゴロ失で津田が生還。二死一、三塁から岡野の左越え安打でコールド勝ちを決めた。
1点を追う北筑は3回、8番石田が死球で出ると東川の捕前バントは二塁封殺されたが、兼竹三振のあと高増がセンター右を破る二塁打を放って追いついた。6回は4番小辻が死球。古川が送って一死二塁から手島の中前打で1点を返した。ただ4回一死二、三塁、5回無死二塁などの好機を逃して点差を詰められず、7回に一気に試合を決められてしまった。
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北筑の先発は5回戦に続き背番号10の東川。直球は110キロ台(この日最速117キロ)ながら90~100キロ台の変化球で打たせて取る左腕で、5回戦では飯塚打線を完封している。ただ、福大大濠の志村を打ち崩した東筑紫学園の強力打線は初回から東川に襲い掛かった。
先頭の小野が初球を左中間に運ぶとバントで送り、九木田が96キロの変化球を引き付けてライト前に。わずか5球での先制劇だった。
3回には小野が今度は三塁前にセーフティバントを決める。東川は8人が並ぶ右打者の外角低めに変化球を落としていったが、中東はファールで粘ったあと106キロの変化球を逆方向の右中間へはじき返して小野が生還。この一打で北筑ベンチは東川をあきらめ、エース原田をマウンドに送り込んだ。九木田の一打は当たりは良くなかったがセンター前に抜けていき、リードを2点に広げる。
それでも2点差であればまだ十分に戦えるスコアだったが、北筑にとって誤算だったのは原田の不調だろう。4回に入ると直球が高く浮いて制御に苦しみ、一死から犠打を挟んで4人連続の四球。さらに4番岡野が三遊間に運ぶ2点タイムリーで突き放す。6-1となって大きく東筑紫学園に形勢が傾いた。

東筑紫学園は5回戦で福大大濠を相手に完投勝利をおさめたエース津田ではなく、同じ右腕の渡邊が先発のマウンドへ上がった。120キロ台後半の直球(同133キロ)にスライダーを交える。スライダーの制球にやや苦しみ3つの四死球を与えたが大きく崩れることはなく5回まで被安打4の失点1。1回を除いて毎回走者を出したが、味方の好守にも支えられて試合をつくった。

6回に渡邊が1点を失い、なおも二死一、三塁の場面でエース津田がマウンドへ。このピンチを断つと7回も安打と四球で一、二塁とされたが最後はこの日最速となる138キロの外角直球で空振り三振。北筑の追い上げを許さなかった。
北筑は原田のあと2年生右腕の満行が登板。最速139キロを記録した直球を軸とした投球だったが制球が不安定で5回に2つ、6回にも2つの四球を出す苦しいマウンドとなった。それでも無失点で耐えていたが7回、3安打に四球、味方の失策もからんで3点を失って力尽きた。

東筑紫学園は10四死球を得て9安打で9点を奪う効率的な攻めをみせた。9安打のうち8安打、6打点すべてを1~4番で記録するなど上位打線の好調さが際立った。なかでも岡野はバットを寝かせる独特の構えから福大大濠戦の3安打に続き、この日も2安打。「ここで1本欲しい」というところできっちりとタイムリーを放つ勝負強さを発揮した。1番小野は3安打に四球1つで四度出塁してチャンスメイク、スタメン唯一の左打者の3番九木田も、先制打を含む2打点の活躍を見せた。
北筑も初回を除いて毎回安打を放ち、再三得点圏に走者を進めたが2点にとどまった。失点を抑えて継投で逃げ切りたかったが強打の東筑紫学園を相手に点の取り合いとなっては分が悪かった。それでも春の大会初戦敗退のノーシードから修猷館や飯塚などシード校を連破しての8強入りで、存在感を示した夏となった。


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