【観戦記】福岡第一9-2嘉穂東(選手権福岡大会4回戦)




2回に大量5点を奪って主導権を握った福岡第一が、毎回の12安打で嘉穂東を圧倒した。

▼4回戦(16日・久留米)⇒試合記録
嘉穂東  000 200 0 =2
福岡第一 050 130 x
=9
(7回コールド)
【嘉】原田【福】本庄→土井→中本→井原→西村

初回二死一、二塁の好機を逃した福岡第一は2回、6番筒井が死球で出ると続く井下の右前の飛球をライトがダイビングキャッチを試みたが及ばず後逸(記録は二塁打)し無死二、三塁。本庄三振、後藤の一ゴロで三走が本塁憤死して二死一、三塁となったが、柳井死球のあと松尾の中前打で先制した。なおも二死満塁から藤川がセンター左を破る走者一掃の三塁打を放ち、センターからの返球が乱れる間に藤川も生還、この回5点をあげた。

2回裏福岡第一二死満塁 藤川がセンター左に走者一掃の適時三塁打を放つ

3点差とされた4回は後藤がライト右へ三塁打を放ち、柳井三振のあと松尾の遊ゴロで生還(本塁野選)した。5回は一死後、5番園田が四球で出塁すると、筒井の中前に落ちるヒットで一、二塁とし、井下の右前打で園田が還ってまず1点。さらに代打貞冨の四球で一死満塁から後藤は三振に倒れたが、柳井の左前への飛球がレフトの落球を誘い2者が還って9-2とした。

1~3回と二塁に走者を進めながら得点できなかった嘉穂東は、4回一死から5番内田が二塁内野安打で出塁すると島田、小田原が連続四球で一死満塁。玉城は浅い右飛に倒れたが原田が押し出しとなる死球、続く室も四球を選んで2点を返した。

5回、6回も先頭打者が出塁し、7回は2安打と四球で二死満塁としたが決定打を欠き、11残塁に泣いた。

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両校とも走者を出しながら得点をうかがったが、決定力の差が勝敗をわけた。

嘉穂東・原田

嘉穂東の先発はエース原田。右サイドからの120キロ台後半(この日最速131キロ)の直球はなかなか力があり、これにスライダーを交える。2回は筒井に死球を与えた後、井下の当たりはライト前への詰まった当たり。坂本がダイビングキャッチを試みたがわずかに及ばず無死二、三塁。それでも原田は本庄を三振にとると、後藤の一ゴロで三走が本塁憤死、二死までこぎつける。ここを無失点で切り抜ければ大きかったが、柳井を0-2と追い込みながら死球を与えると松尾に先制タイムリーを浴び、さらに藤川にも甘く入ったスライダーをセンター左に運ばれ走者を一掃されてしまう。勝負処で踏ん張れず、福岡第一に大きく流れが傾いた。

福岡第一・本庄

ただ、嘉穂東にも再三チャンスが舞い込む。福岡第一の先発・本庄は130キロ前後の直球(同134キロ)にスライダー、フォークを交える右の本格派だが、この日は制球に苦しんだ。初回はヒットと四球で一死一、二塁。2回、3回も先頭打者に四球を与え得点圏に走者を背負ったが、決定打は許さなかった。3回裏の攻撃で代打が送られ降板したが、調子が悪いなりに3イニングスをゼロで抑えた。

福岡第一・中本

4回の嘉穂東は、この回から登板した左腕・土井から4つの四死球を得て2点が転がり込んできたが、なおも続く二死満塁で登板した右サイドハンドの中本に抑えられ追加点が奪えない。5回は先頭の光野が右前打で出ながら、4番穴井の二球目に二盗を試みて失敗するなど、ちぐはぐな攻撃も目立った。10個の四死球を得て5安打を放ちながら押し出しの2得点に終わってしまった。

福岡第一は4回に後藤の三塁打と内野ゴロで1点、5回は井下のタイムリーのあと相手のミスで2点と着実に得点を重ねた。2安打3打点の藤川、3安打1打点の7番井下が攻撃の起点となった。ただ、5人で10四死球を与えた投手陣には不安を残した。相手の拙攻にも助けられて大量失点は免れたが、どこかで長打が一本でも出ていれば分からない展開だった。

嘉穂東は春の福岡中央地区大会準決勝・希望が丘戦で7つの盗塁を許していた捕手の玉城が、この試合では2つの二盗を刺した。小柄な2年生捕手だが、2カ月前とは見違えるような二塁送球をみせ、成長ぶりを示した。

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