県大会の開幕戦は序盤から激しい点の取り合いとなったが、打力に勝る真颯館が粘る筑前を振り切った。
同点で迎えた8回、真颯館は二死から1番・和知がショート内野安打で出塁、続く桜田は、高いバウンドで一塁線を破る二塁打を放ち二死二、三塁。ここで3番・合屋が詰まりながらセンター前に運んで勝ち越し、4番・高木も右前打を放ってこの回2点を奪い、これが決勝点となった。
1点を先制された真颯館は2回、この回先頭の高木がショート右への内野安打で出塁。橋本の送りバントは二塁封殺されたが、岡の死球と堀口の左前打で一死満塁とし、8番・下川の左犠飛ですぐに同点に追いついた。再び1点を追う4回は一死後、6番・岡が左中間二塁打を放つと中継が乱れる間に一気に本塁を陥れ、同点に追いついた。5回は和知がレフト右を破る二塁打のあと、桜田の三前バントが内野安打となり、合屋の右犠飛で勝ち越し。さらに一死一塁から、高木も右前打で続き、橋本二飛、岡四球で満塁とすると、7番・堀口がセンター前にはじき返して、2点にリードを広げた。6回、7回は筑前の2番手・川口から得点できなかったが、8回に集中打で一気に攻略した。
2点を勝ち越された8回にも、一死から4番・小川の右翼線二塁打、山崎二ゴロで二死三塁から6番・西村の左前打で1点差まで追い上げたが、追撃もここまで。9回は三者連続三振に倒れ、1点に泣いた。
▼5回戦(22日・北九州市民)
真颯館 010 120 020 =6
筑 前 110 010 110 =5
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真颯館打線が、序盤から筑前の先発・中山裕をとらえた。初回こそ三者凡退だったが、2~5回の4イニングスで1番・和知、2番・桜田、4番・高木、6番・岡の左打者4人が6安打(チームとしては8安打)を放って追いつき5回に逆転、主導権を奪い返した。中でも和知はこの試合、4打数3安打1盗塁。無死から二度出塁しチャンスメイク。チームに勢いをつける役割を果たした。
好調な打線に比べると、投手陣はやや懸念材料が残った。先発は2年生右腕の高木。長身から角度のある直球をスナップを利かせて投げおろし、球速は130キロ台後半を記録。しかし2回には120キロ台に落ち、三塁打と犠飛であっさり勝ち越され、四球を出したところで交代。報道では右肩の違和感ということで、次戦以降の登板は微妙になってきた。急きょ、リリーフで登板した左腕・岡も2、3回は無難に抑えたが、4回以降はボールが先行する苦しい投球。被安打6・2四死球で3点を失ったが、それでも勝負処ではスライダーがよく切れ、10奪三振。何とかしのぎ切ったという印象だ。
筑前はエース・中山、右腕・川口が、いずれも真颯館打線につかまった。中山は球速は110キロ台半ばだが、球の出所が見えづらいフォームを駆使し、川口は120キロ台前半の直球と変化球でコーナーを突く投球で、いずれも粘り強い投球でここまで勝ち上がってきた。この試合も3回一死三塁、4回1点を失った後の一死二塁を中山がしのぎ、川口も6回一死二塁、7回一死満塁をいずれも無得点に抑えるなど持ち味は発揮した。だが、甘い球を積極的に振ってくる真颯館打線の力が一枚上だった。
打線は犠打や盗塁を絡めて粘り強く追い上げ、一度は2点差を追いついた。8回には再び2点差をつけられたがすぐにその裏、長短打で1点差に迫るなど最後までよく食らいついた。投打とも特筆すべき選手は不在ながら、チーム一丸となった高校生らしい戦いぶりは見事だった。