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【観戦記】北筑8-4常磐(選手権大会2回戦)

◇北筑8-4常磐(選手権大会2回戦)

16安打を放った北筑が、終盤の常磐の追撃を振り切って初戦を突破した。

▼2回戦(2日・筑豊緑地)〔試合記録
北筑 020 300 021=8
常磐 000 000 301=4

【北】吉田【常】大迫→岡

北筑は2回一死後、6番大場が三ゴロ悪送球で出ると古沢が送り、吉田左前打で二死一、三塁とし、9番田中のライト右を破る二塁打で先制した。なおも二死二、三塁から続く藤井(晴)が左前打を放って吉田が生還、この回2点を挙げた。4回は大場中前打のあと、古沢の遊ゴロ(ヒットエンドラン)で一死二塁。吉田のセカンド右への内野安打で一、三塁とし、田中の左越え二塁打で大場が生還。さらに一死二、三塁から藤井(晴)の中越え二塁打で2者が還り、5-0とリードを広げた。

2回表北筑二死一、三塁 田中が先制の右越え二塁打を放つ

2点差とされた8回は、この回から登板した常磐2番手・岡から二死後、藤井(晴)が左越え二塁打を放ち、藤井(海)の左前打で1点を追加(藤井海は本塁送球間に二進)。3番藤井(奏)も中前適時打で続き7-3と突き放した。9回は一死から大場が左越え本塁打を放ってダメ押しの1点を加えた。

6回まで北筑の先発吉田の前に2安打に抑えられてた常磐は7回一死後、4番池本が中前打で出ると、続く山内の右中間三塁打で池本が一気に本塁を突いてまず1点。羽田野四球のあと7番森川がセンター左を破る二塁打を放って2者が生還し、3-5と迫った。9回も山内がセンター左への二塁打で出ると、羽田野の中飛で三進し、森川の中犠飛で1点を返したが反撃もここまで。6回以降に6安打を集めて追いすがったが、届かなかった。

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北筑・吉田

北筑が投打に常磐を上回った。先発の左腕吉田は大きなカーブを効果的に使い、直球で内外角いっぱいを突く絶妙のコントロールを見せた。これに打者の手元でスッと沈むチェンジアップを交えて常磐打線を翻弄。5回までに許した走者は安打の一人だけ。費やした球数は47球と、ほぼ完ぺきに抑え込んだ。7回以降は直球を狙われて4点を失ったが、要所を抑えて追撃を許さなかった。

常磐先発の大迫

一方、常磐の先発大迫は立ち上がりから、やや力みが見られ、直球が高く浮くシーンが散見された。2回は失策で走者を出す不運もあったが、田中に甘く入ったスライダーを右越えに運ばれ、藤井には直球を叩かれてショート頭上を破られた。その前の吉田を含めた3連打はいずれも初球。簡単にストライクを取りにいった球を狙われた。3回は一旦持ち直したが、4回に再び甘くなったところを8番以下に3連打を浴びた。それでも5~7回はスライダーを低めに集め、走者を出しながらも追加点を許さず味方の反撃を待った。

北筑打線は3回を除く毎回の16安打。ほとんどが芯で捕らえた鋭い当たりで、強打の印象を強くした。1番藤井(晴)は長打2本を含む3安打3打点の猛打賞で打線を牽引。9番田中(2年)は細身ながら左右に大きな当たりを連発するなど2安打2打点。8番吉田も投手ながら3安打と、この日は8~1番が得点にからんだ。バットを寝かせて構え、そこから鋭く振り出す5番大内田はバットコントールに秀でた左の好打者で、2安打以外の凡打も芯で捕らえた当たりが目を引いた。6番大場は9回にカーブを狙いすまして左越えに一発を放つなど、上位から下位まで切れ目のない打線だ。次は同じく強打の東筑と対戦するが、激しい打ち合いとなりそうだ。

7回裏常磐一死一、三塁 森川の中越え二塁打で山内に続き羽田野が生還

常磐打線は北筑・吉田の緩急をつけた巧みな投球に、中盤まで自分たちのスイングをさせてもらえなかった。緩い変化球の後にくるボール気味の高め直球に手を出して打ち上げ、あるいは変化球に泳がされての内野ゴロで凡打の山を築いた。ようやく反撃に転じたのは中軸が3巡目に入った7回。池本、山内と直球を逆方向に打ち返して1点を奪うと、四球を挟んで森川も直球をセンター左にはじき返した。8回も二死二塁から池本が三遊間を襲う強打を放ったが北筑のサード田中の好反応に阻まれ、9回には山内の二塁打を皮切りに1点を返したが、反撃が遅かった。

常磐・岡

守備では両校とも好守が光った。北筑は3回、森川の左前に落ちようかという打球をレフト藤井(奏)が前進してダイビングキャッチ。6回にはセンター藤井(晴)が右中間に落ちそうな打球を倒れ込みながら好捕するなど、吉田を盛り立てた。常磐はショート富樫の軽快な守備が目を引いた。4回は三遊間深いところから強肩を披露。7回は無死一塁で三遊間の当たりを逆シングルで抑えると、そのまま二塁へジャンピングスローを見せて封殺した。

常磐投手陣は8回から2番手として登板した大型右腕の岡も含めて四死球はゼロ。北筑の吉田も一つだけ。両校に送球ミスによる失策が1つずつあったが、合計23安打・12得点という点の取り合いにも関わらず2時間に満たないスピーディな試合が展開されたのは、投手を含めた両校の引き締まった守備によるところが大きかった。

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