九国大付16-0北筑(第96回全国高校野球選手権 決勝)




 第96回全国高校野球選手権福岡大会の決勝は、強打・九州国際大付とノーシードから勝ち上がってきた北筑の対戦となりました。試合は序盤から九州国際大付打線が北筑投手陣に襲い掛かり、4回までに16安打で14点をあげる猛攻を見せて序盤で勝負をつけました。九州国際大付の優勝は3年ぶり5度目。この6年間で3回目の甲子園出場となります。

観戦レポート/第96回全国高校野球選手権大会 決勝 (2014年7月28日・月/北九州市民球場)

TEAM   1 2 3 4 5 6 7 8 9 10   R  H E  
九国付        
  16 19 
北 筑           0  5 
【九】富山、滝、安藤ー清水(三)岩崎(二)山本、岩崎、富山、手塚、古沢、中谷、清水
【北】平川、桜井-吉田 (三)稲毛

九国・中尾適時打
九国大付2回1死1,3塁。中尾が2点目となる右前適時打を放つ

 九国大付打線が序盤から爆発、7本の二塁打を含む先発全員の19安打で北筑を圧倒した。

 九国大付は2回二死から岩崎がセンターオーバーの三塁打で出塁。富山の叩きつけた打球がセンター前に抜けて1点を先制。さらに手塚がセンター前に落ちるヒットで一、三塁とすると、中尾がセカンド右を破るタイムリーで1点を追加。なおも続く一、二塁の好機に河口がレフト前ヒットを放ち、二塁走者が生還、レフトが打球を後逸する間に一塁走者も一気に還り、この回4点を上げた。

 3回には先頭の清水が投手強襲安打で出ると、疋田二ゴロ(二塁封殺)のあと、山本の右前打で一走・疋田が一気に三塁を陥れ、山本も送球の間に二塁へ達し一死二、三塁。打者・岩崎のとき平川の暴投で1点を追加した。岩崎四球のあと富山の左犠飛で2点目。手塚も四球で出て二死一、二塁となり、中尾のセカンド左を破る中前打で岩崎が生還してこの回、3点を奪った。

 九国大付打線の勢いは4回になっても止まらない。一死後、清水の右前線への単打、疋田四球のあと、山本がカーブをうまく拾って左中間を破る二塁打で二者が還って2点を奪い、ここで北筑先発・平川が降板。代わった桜井からも岩崎が左中間二塁打で1点。続く富山のレフトオーバーの二塁打で山本が還ってさらに1点。手塚のライトオーバー二塁打で富山が5点目のホームイン。中尾がセンター前に落ちるヒット一、三塁とし河口の左犠飛でこの回6点目。桜井の暴投で二塁に進んだ中尾が、古沢の三塁強襲安打(記録は二塁打)で生還して、この回7点をあげる猛攻を見せ、4回で勝負をつけた。

 先制点を取って主導権を掴みたかった北筑は1回裏、先頭の日永が九国大付先発・富山のカーブを叩いてライト前に運び、上野の犠打で二進。稲毛の遊ゴロで果敢に三塁を突いたが、ショート・古沢の冷静な送球で三塁タッチアウト。一塁に残った稲毛は再三にわたる牽制を受けながら盗塁を試みたが、二塁タッチアウトとなり勢いをつけることができなかった。ただ、こうした積極的な走塁も北筑の持ち味。それを封じた九国大付が一枚上だった。九国大付は9回にも一死後、四球で出た中尾を一塁に置いて、途中出場の中谷がセンターオーバーの二塁打、さらに清水のレフトへの二塁打で2点を追加。2回以降は富山、滝、安藤の3人の左腕が北筑に機動力を使う機会も与えずに完勝した。

九国・富山
九国大付の先発・富山

【九国大付】打安点  【北  筑】打安点  
④ 中 尾 531  ⑨ 日 永 420
⑨ 河 口 321  ⑥ 上 野 100
H7中 谷 211  H 平野亨 100
⑥ 古 澤 511  ⑧ 稲 毛 410
② 清 水 631  ③ 宮 原 410
⑧ 疋 田 510  ⑦ 田中練 300
⑤ 山 本 522  7 島 田 100
⑦9岩 﨑 421  ④ 田中祐 300
① 富 山 223  ② 吉 田 300
H 小 林 100  ① 平 川 100
1  滝  000  1 桜 井 210
1 安 藤 100  ⑤ 白 石 200
③ 手 塚 321
H3青 木 100            
振四犠盗残  431914   振四犠盗残  2950
35217        32105

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