両校合わせて26安打18四死球が乱れ飛ぶ大味な試合となったが、東海大福岡が中盤のリードを守り切り、3時間に及んだ試合を制した。
東海大福岡は初回、中前打で出た平尾を松永が送ると星野が左前適時打を放ち、わずか8球で先制。2回は7番高橋が右中間三塁打を放ち一死後、森田の左前打で生還して追いついた。4回は一死から森田が中前打で出ると捕逸で二進、平尾中飛のあと松永の中前打で再び追いついた。5回は6番江口が左翼線二塁打で出塁し、二死後、森田の左越え二塁打と平尾の右前打で2点を奪って勝ち越した。
続く6回も戸畑の2番手・福家を攻め、右翼線二塁打で出た星野を深川が送り、5番梶原の右前打でまず1点。二死後、高橋四球で一、二塁とし、大久保の左前打で2点目。森田死球で二死満塁から平尾の中前打で2者が還ってこの回4点を追加して突き放した。7回にも一死から梶原が左越え二塁打、江口中前打と二盗で二、三塁とし、高橋の左犠飛で1点を加えた。
8回も先頭の福家が中前打で出たが盗塁失敗。その後も森の遊内野安打と重松四球で再びチャンスを作ったが、磯崎が三振、フルカウントでスタートを切っていた走者も三塁で刺され併殺。9回も2つの四球で二死一、二塁と迫ったが、あと一本が出ずに力尽きた。
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東海大福岡の先発・大久保は直球とスライダーでコーナーを突く投球を見せたが、初回からボールが先行。特にスライダーがいま一つ制球できず3回まで5安打3四死球で3失点。それでも4・5回は三者凡退に抑え立ち直ったかに見えたが、打線の援護を得て6点差で迎えた直後の6回、先頭打者を四球で歩かせるなど不安定な内容。7回もコールド目前だったが、先頭打者に二塁打を浴び、連続四球で埋めた走者をタイムリーで一掃されるなど、課題を残したマウンドとなった。
2番手の左腕・重田も右打者の内角を直球、スライダーでよく攻めていたが、微妙な制球に苦しみ3回を投げて3安打4四死球。戸畑の猛追を辛うじてしのいだ。2人ともまだ1年生、今後の成長が期待される。
打線は上位から下位まで万遍なくヒットが飛び出し16安打。中でも9番・森田が3安打2打点、1番・平尾が3安打3打点とよく振れており、下位から上位にうまくつながったことで攻撃が途切れなかった。
打線には力があるだけに、軸になる投手が出てくれば上位を狙えそうだ。