2回までに2本の本塁打などで大量8点を挙げた九産大九州が、7回コールドで修猷館を下した。
九産大九州は初回二死後、佐々木が中前打で出ると、4番権藤が初球を右越えに運び2点を先制。石川四球のあと、小中も中前打で続き、原田恒の左前打で1点を追加すると、8番吉田も右越え本塁打を放って3点を加え、この回6点を奪った。2回にも先頭の中村が死球で出塁すると、佐々木が送り、権藤四球で一死一、二塁。石川の三遊間の当たりはショートの好守に阻まれ二塁封殺されたが、石川が盗塁を決めて二死二、三塁とし、小中の右前打で2者が還ってリードを広げた。3回以降は2番手・椛島から得点を奪えなかったが、先発の吉田が危なげなく修猷館を完封した。
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岩田ー中浜のバッテリーを中心に、2年前のセンバツにも出場した前チームの主力が抜けた九産大九州。その
直球とカーブのコンビネーションを軸とする投手だが、そのカーブの精度はいま一つだった。それでも直球との緩急を使いながらうまく打たせて取り、7回まで21のアウトのうち、10個をフライアウトで仕留めた。修猷館打線の早打ちにも助けられ、7回を78球で投げ切った。
打線は初回に6安打2本塁打で6得点。権藤は内角直球をうまく腕をたたんで振りぬき、高々とライトフェンス越しに運んだ。ただ10
修猷館の先発は右の左座。細身の体から直球とカーブを投げ込んでくる。直球はまずまずいいところに決まっていたが、この日はカーブが高く浮いて決まらなかったのが痛かった。そのため直球でカウントを取りにいったところを狙われた。2本の本塁打をはじめ打たれたのはいずれも直球。直球の質は悪くないだけに、このカーブが決まるかどうかが生命線といえそうだ。2番手の椛島は球威こそなかったが、カーブが低めに集めることができた分、走者を出しながらも4イニングスを無失点に抑えた。
打線はバントヒットを除くと、桶谷がカーブを引き付けて右前に運んだ1本のみ。直球のあと抜いてきたカーブに泳がされてのフライアウトが多く、狙い球を絞り切れなかった印象だった。