秋季九州大会第3日~福大大濠、東海大福岡が4強入り、センバツへ前進

2016%e4%b9%9d%e5%b7%9e%e5%a4%a7%e4%bc%9a_%e7%a7%8b25 第3日を迎えた第139回九州地区高校野球大会は25日、準々決勝4試合が行われベスト4が出揃いました。福岡2位の東海大福岡は、れいめい(鹿児島1位)と対戦。7回を終わって1-4と苦しい試合展開となりましたが、8回に2点を返すと、9回にも2点を奪って見事な逆転サヨナラ勝ち。秋の九州大会では、準優勝した1984(昭和59)年以来のベスト4入りを果たしました。
 福岡1位の福岡大大濠は鹿児島実(鹿児島2位)と激突、試合は福岡大大濠・三浦、鹿児島実・吉村の両投手による投げ合いとなりました。中盤やや押され気味だった福岡大大濠は8回、敵失と四球、犠飛などでノーヒットで2点を奪いました。9回無死二塁のピンチも抑えた三浦投手が2試合連続で完封、1985(昭和60)年以来となる秋の九州大会ベスト4入りを決めました。これで両校ともセンバツ出場の一つの目安となる準決勝進出を果たし、来春のセンバツ出場に大きく前進。2005(平成17)年の戸畑、東筑紫学園以来となる、県勢2校の出場も現実味を帯びてきました。
 別大興産スタジアムでは、秋の九州大会連覇を狙う秀岳館(熊本1位)が鵬翔(宮崎1位)を6-1で破って、2年連続のベスト4入り。熊本2位の熊本工も、佐賀商(佐賀2位)に競り勝ち、熊本県勢も2校がベスト4入りを決めました。
 大会4日目は、休養日を挟んで27日に行われ、決勝進出の2校が決まります。

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 東海大福岡は初戦に続いて1点差の競り合いをものにしました。いずれもリードを許す展開ながら、終盤に追いついての逆転勝利。特に準々決勝は5回まで0-4という厳しい試合をひっくり返し、見事の一言に尽きます。福岡大会を見た限りでは、特に目立つ選手はいないものの、安田投手を中心に失点の少ないチームという印象でしたが、その一方で、打線がやや弱いかなと感じていました。九州大会でも派手さはないものの、しぶとく食らいついていき、チャンスで一本が出ています。
 福岡大大濠は、三浦投手が2試合連続で完封。いずれの試合も相手打線を4安打に抑え込みました。福岡大会では四死球が少なく安定感がある一方で被安打も割と多く、4回戦の福岡西陵戦で9安打、準々決勝の自由ケ丘戦で7安打、準決勝の筑陽学園戦で11安打、決勝の東海大福岡戦でも7安打を許しています。そのため、九州大会でもある程度の失点は覚悟しながら、打線が援護する戦い方になるかと予想していましたが、三浦投手の出来がかなりよいようです。次戦は優勝候補の秀岳館。全国で通用するかどうかを図るには、絶好の相手ともいえます。
 ベスト4に残ったとはいえ、油断できないのは言うまでもありません。準決勝で大敗して、センバツを逃したケースはこれまで何度もありました。特に今年は福岡と熊本が2校ずつ残るという異例の展開です。過去、九州では選出された4校が2県で独占されたことはありません。このため地域性という観点からも、4校のうち準決勝の内容の悪い1校が落選することは十分考えられます。特に東海大福岡と熊本工は、県大会決勝で敗れた2校が残っているだけに、負けられない一戦といってもよいかもしれません。

<第3日の試合結果>
◆準々決勝(別大興産)
熊本工 000 111 000=3
佐賀商 100 001 000=2
◆準々決勝(別大興産)
鵬 翔 100 000 000=1
秀岳館 040 020 00x=6
◆準々決勝(臼杵市民)
れいめい 013 000 000=4
東海福岡 000 001 022=5
◆準々決勝(臼杵市民)
福大大濠 000 000 020=2
鹿児島実 000 000 000=0

<第4日の試合予定>
◆準決勝【別大興産スタジアム】
 熊本工(熊本2)―東海大福岡(福岡2)/秀岳館(熊本1)ー
福岡大大濠(福岡1)




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