九産大九州が岩田の好投と先発全員安打の猛攻で終盤に東筑を突き放し、快勝した。
九産大九州は2回、この回先頭の高尾が中前打で出塁すると岩田が送って一死二塁。原田の右前打で一、三塁としたあと原田が梅田の牽制に刺されて二死三塁となったが、中村が中前にはじき返して先制した。4回は先頭の岩田が中越え三塁打で出ると、原田は浅い中飛に倒れたが、中村が2打席連続タイムリーとなる左中間二塁打を放って2点目。7回には四球で出た吉田拓を濱田が送り尾崎の四球で一死一、二塁とし、中濱が右翼線に安打を放って吉田拓が生還、リードを広げた。8回には一死後、原田四球、中村が4安打目となるヒットを中前に運び、神野の二ゴロで二塁封殺された二死一、三塁から吉田拓が三塁キャンバスに当たるタイムリーを放ち4点目を挙げて梅田をKO。代わった金田から濱田もレフト右を破る三塁打で続き2者が生還、この回3点を加えて勝負を決めた。
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7回までは3-0と得点上は競り合う形となったが、7回までの安打数は九産大九州が11、東筑が3。内容的には序盤から大差のついた展開となった。
九産大九州の岩田投手は立ち上がりいきなり大見謝に安打を浴びるなど二死一、二塁のピンチを背負ったが、慎重な投球でここを切り抜けると、あとはほとんど危なげなかった。120キロ台後半の直球と110キロ台中盤のスライダーを中心に低めに集め二ゴロ5つ、遊ゴロ3つ(うち併殺1)。27のアウトのうち3分の1に当たる9個を二遊間のゴロアウトで奪った。守りは前チームから堅かったが、神野・吉田拓の二遊間は鉄壁。微妙なバウンドのゴロも体をうまく反応させて軽快なグラブさばきを見せる。
課題だった打撃も東筑・梅田から8回途中まで13安打を奪った。ホームからセンター方向への強い風に乗って左中間を破った長打も数本あったが、センター中心にはじき返すシェアな打撃を見せた。ミート力が相変わらず高い4番・尾崎のほか、6番・高尾が3安打、7番・原田が2安打、9番・中村が4安打と下位打線の3人で全安打の半分を稼ぐなど新たな戦力の台頭で打線に力強さが出てきた。4強の中では総合力で頭一つ抜けている感じがする。