観戦レポート / 第96回全国高校野球選手権大会 5回戦 (2014年7月22日・火/筑豊緑地野球場) |
TEAM 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 R H E 東福岡 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1 7 2 東 筑 0 0 0 2 0 1 0 0 x 3 5 0 (福)浜田、森-河野、堀尾 (三)楠八重 (二)久我 (筑)溝尻-阿部 (二)阿部、樽谷 東筑が勝つなら、この形しかない、という試合を見事にやってのけた。 勝因は先発した右サイドハンド・溝尻の好投であるのは明白だが、序盤は苦しんだ。初回は安打と四球で二死一、二塁のピンチ。2回は先頭の吉村を安打で出し、盗塁と内野ゴロで二死三塁。だが、ここをしのいで投球にリズムが出てきた。直球を内外角に投げ分け、右打者の外角に沈むカーブもよく決まった。4回以降は、内野フライが極端に増えた。記録を見てみると、 ![]() ・4回:吉村捕邪飛、山田遊飛 18個のアウトのうち、12個がフライアウトだ。何よりコントロールがよく、与えた四死球は初回の1つだけ。投球間隔が短く、打者に考える暇を与えない。どんどんストライクが来るから、打者としては手を出さざるを得ない。カーブで打ち取るケースが多かったが、直球のキレがあったからこそ、であろう。 東福岡の先発・浜田は3回まで三者凡退で仕留める上々の立ち上がり。3回を終えたところでは、毎回得点圏に進める東福岡が、いつ先制するかという雰囲気だった。 この試合、なぜ東福岡の打者は溝尻を打てないのだろうとずっと考えていた。特別に速い球を投げるわけでなく、カーブは確かにいいが東福岡打線であれば打てない球ではないのでは…。そう思っていた。東福岡の各打者もそう思いながら、そしてその答えを得られぬまま、試合を終えたのかもしれない。 ![]() ▶前に戻る |