2014年5月25日 久留米商4ー3日本文理②

【観戦レポート】 (2014年5月25日・日/久留米市野球場)
久留米商・江中
久留米商・先発の江中投手
日本文理・小太刀
日本文理・小太刀投手

◇平成26年度招待試合~久留米市野球場②
      1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E

日本文理  0 0 0 0 0 3 0 0 0 3 7 1
久留米商  0 0 2 0 2 0 0 0 x 4 8 2

【日】小太刀,藤田-豊田,八幡,鎌倉(二)鎌倉
【久】江中,伊藤-猪口,中村 

 日本文理はこの日2試合目。しかも昨日も北九州で2試合行っている。そうしたハンディを背負っての一戦。飯塚悟史(3年)、鎌倉航(3年)のバッテリーをはじめ、4番サードの池田貴将(3年)、1・2番の星兼太(3年)、黒臺騎士(3年)などはベンチスタートで、先発メンバーには1年生も2人が名を連ねた。実力を測る意味では久留米商は勝利はもちろん、試合内容でもある程度圧倒することが求められた。

 久留米商の先発はエース・江中寛樹(3年)。右のスリークォーターから130キロ前後の直球とカーブを中心とした組み立て。二回は二死から四球、左前打、四球、三回は2本のヒットと四球で一死満塁のピンチを背負うが、後続を外野フライに抑える。四回も四球の後、1番・荒木陵太(1年)に右前打を許して一死一、三塁となったが、一塁走者の単独スチール失敗などもあってこの回も無失点で切り抜けた。このあたり、日本文理の拙攻に助けられた面もあった。追い込んでからファールで粘られるためフルカウントまでもつれることも多く、五回までに毎回の6四球と不本意な投球だった。追い込んでからの決め球が欲しいところだ。決定打を許さなかった粘りが収穫か。六回は代打で出てきた池田、鎌倉のレギュラークラスの選手に連打を許すなどして3失点。全国レベルの打者への対戦には不安を残した。
七回から登板した右の本格派・伊藤貫太(3年)は、八回に鎌倉にヒットを許した以外は走者を出さないほぼ完ぺきな投球。130キロ台後半の直球がよく制球されており、先日のNHK旗1回戦(古賀竟成館)とは別人の投球だった。後半になって顔を揃えたレギュラー陣相手の好投は自信になったのではないか。

 打線は日本文理の左腕・小太刀緒飛(3年)から初回に正野賢太(3年)、龍昇之介(3年)が連打。この回は併殺打でチャンスを潰したが、三回にも槇山綾介(2年)、正野がヒットを放ち、相手のミスもあって得点につなげた。この試合、正野と北島幸輔(2年)の左打者がレフト前に2本ずつヒットを放っており、逆らわない打撃として印象に残った。五回の2点も押し出しを含む3四死球を絡めて得たものだが、その後のダメ押しができず合計11残塁。大量得点をあげて一気に勝負を決める厳しさに欠けた。

 日本文理の先発・小太刀は本職はファーストで、打線では3番の主軸を担う選手。左腕から投げ下ろす130キロ台の直球とカーブがあり、春季新潟大会の準決勝・新潟商戦では六回コールドながら完封勝利を飾っている。一回一死一、二塁は併殺で切り抜け、二回は三者凡退とリズムに乗りかけたが、三回先頭の槇山に粘られた挙句、センター前に運ばれてから、少し力みが見られるようになった。失策など不運な面もあったが、死球、安打、犠飛などでこの回2失点。五回に死球、四球と続いたところで降板した。
打線は控え選手が中心だったが、こちらもチャンスに一本が出なかった。二~四回の得点機はいずれも外野へのフライに終わった。

  いずれにしても2日間で4試合を戦った日本文理の選手、監督、関係者の皆さん、お疲れさまでした。

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