初回に一挙6点を奪って主導権を握った戸畑が、小倉商の反撃を継投でしのいで逃げ切った。
戸畑は初回、岩本右前打、小幡四球のあと天谷の三前バントが内野安打となって無死満塁とし、青山の押し出し四球で先制した。さらに原の右前打で小幡が生還し、続く荒井が走者一掃の中越え三塁打を放って5-0。一死後、中村の中前適時打でこの回6点をあげた。
6回は一死から小幡が左前に落として出塁し、天谷の二ゴロで二進。青山の右越え安打で生還した。8回は一死後、青山が右中間二塁打を放ち暴投で三進。一塁内野安打で出塁した原が打者荒井の時に二盗、二塁送球が乱れる間に青山が生還(原も三進)した。さらに荒井も中前打を放ち、この回2点を加えた。

小倉商は3回一死後、大倉が左前打、緒方中前打で一、二塁。二死後、稲留の中前打で大倉が還り、さらに三塁を狙った緒方を刺そうとした三塁送球が乱れる間に緒方も生還した。8回は邑本一が中前打のあと二盗を決め、稲留右前打で無死一、三塁とし、植田の右犠飛で1点を返した。しかし反撃もここまで。5回無死二、三塁など中盤の好機に得点できなかったことが響いた。
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| 第159回九州地区高校野球福岡大会 2回戦 (2026年9月11日・金/筑豊緑地野球場) |
| チ 一二三四五六七八九 計HE 球犠振盗残 小倉商 002000010 383 31755 戸 畑 60000102x 9161 512212 小倉商 年 打安点 1 2 3 4 5 6 7 8 9 (中)邑本一② 410 三振 三邪 三振 中安 (一)稲 留① 421 二ゴ 中安 中飛 右安 (二左右)植田② 201 中飛 三振 死球 右ギ (右)山 下② 200 三振 三振 一ゴ 三邪 (投 邑本尚② 200 (投二)樋口① 410 遊直 右飛 二ゴ 二安 (左投左)大佐① 410 二ゴ 右2 遊飛 三振 (捕)安 永① 000 (捕 奥 苑② 400 三ゴ 左飛 右飛 三振 (三)大 倉① 320 左安 右安 三飛 四球 (遊)緒 方➀ 210 中安 四球 中直 投手 回 安球振責 球数 樋口 0.1 5206 22 大佐 3.1 2120 57 邑本尚 4.1 9102 81 ——————————————————————————————————- 戸 畑 年 打安点 1 2 3 4 5 6 7 8 (遊)岩 本② 510 右安 二飛 中飛 右飛 左飛 (投左)小幡② 410 四球 左飛 二ゴ 左安 投直 (三)天 谷② 520 三安 左安 右飛 二ゴ 遊ゴ (捕)青 山① 432 四球 三振 右2 右安 中2 (二) 原 ② 531 右安 左飛 右飛 左安 一安 (右投)荒井② 534 中3 三振 右安 一ゴ 中安 (左右)山中② 200 三ゴ 一失 投ギ (打 南 ② 100 三ゴ (右 森 田② 100 三ゴ (中)中 村② 421 中安 三ゴ 左飛 四球 左安 (三)高 木② 310 四球 四球 左安 三失 右飛 投手 回 安球振責 球数 小幡 ② 6.1 5241 80 荒井 ② 2.2 3121 39 ——————————————————-———————————————— ▼試合時間/9:25~11:40 ※公式記録ではありません。丸囲み数字は学年 ※打者名の下線は左打ち、投手名の下線は左投げ、打撃成績の下線は打点あり |

戸畑の先制攻撃が鮮やかだった。小倉商の先発は背番号4をつけた右の軟投派・樋口。スライダー、カーブを落としてくる樋口に対し、先頭の岩本が右前打を放つと小幡が四球で歩き、天谷が三塁前に絶妙のバントを決めて試合開始からわずか9球で無死満塁。青山の押し出し四球、原のセカンド右を破るタイムリーで2点をあげると、荒井がセンター右を破る大きな当たりで走者を一掃。中村もスライダーを合わせてセンター右に運び、早々と樋口をマウンドから退けた。

初回を終え6-0。早い回での決着も予感されたが、小倉商はレフトからマウンドに上がった2番手の大佐が粘りの投球をみせた。スライダー、チェンジアップを低めに丁寧に集め走者を出しながらも得点を許さず、試合を落ち着かせた。特に左打者の外角低めに逃げるスライダーは二つの三振を奪うなど効果的で、戸畑打線から快音が消えた。4回二死から大佐が二塁打を打たれると、エースナンバーをつけた邑本尚にスイッチ。直球にチェンジアップを交える軟投派右腕を投入して追加点を阻んだ。

戸畑の先発は左腕エース・小幡。直球にスライダー、チェンジアップを交える。昨秋のこの大会でも登板しており、その時の球速120キロ超(最速124キロ)から若干スピードを増した印象。小倉商打線はその小幡の前に2回まで走者を出せなかったが、3回に8~9番の連打でチャンスをつくると稲留の中前打に敵失もからんで2点を返し、反撃に転じる。
5回も先頭の8番大倉が右前打で出ると二盗、さらに三盗も決め、四球で出た緒方も二盗に成功。足を絡めてチャンスを広げる。しかし邑本一は三振、さらに稲留の浅い中飛で二走緒方が飛び出して痛恨の併殺。6回も先頭の植田が死球で出て内野ゴロで二進したが後続が凡退。投手陣が踏ん張っている間に点差を縮めて流れを引き寄せたかったが叶わなかった。

6回裏、邑本尚が青山にタイムリーを浴びて「次の1点」が戸畑に入る。直後の7回表、一死走者なしの場面でこの日2安打の大倉を迎えるとライトの荒井がマウンドへ。長身から勢いのある直球に鋭く落ちるスライダーを交え、当たっている大倉、緒方を抑えて流れを渡さなかった。小倉商も8回、邑本一が詰まりながら中前に落として出るとすかさず二盗を敢行。右前打で出た稲留も二盗を決めるなど再び足を絡めた攻撃で戸畑バッテリーを揺さぶるが、得点は植田の犠飛による1点のみ。戸畑はその裏、4安打を集中させて決定的な2点を奪い試合を決めた。
16安打の戸畑打線のなかで目を引いたのは、1年生ながら4番に座る左の青山。右越え、中越えに長打2本。貴重な適時打となった6回の一打もライトのラバーフェンスを直撃し、跳ね返ってきたため単打になったもの。捕手としては5盗塁を許すなど課題を残したが、今後の活躍を期待させる内容だった。5番原、6番荒井の左打者二人も3安打ずつ放ち、8番中村もコンパクトなスイングで2安打。今年の戸畑は打力に期待できそうだ。

小倉商は8安打のうち7本が単打。大物打ちはいないが足を絡めた積極的な攻撃が光った。5点を追う8回、走者をためたい場面でもリスクを顧みずに二つの盗塁を決めるなど、足にはかなりの自信がありそう。9回二死一塁からの大倉の二盗(失敗)には、意地さえ感じられた。
打者では下位の大倉、緒方の1年生コンビがコンパクトな打撃をみせた。投打とも目立った選手はいない公立校だが、各選手がそれぞれの役割に徹し、その力を結集して戦う高校生らしいチーム。昨夏は前年秋の九州大会に出場した育徳館を破ってあっと言わせたが、今年のチームにもそんな雰囲気が漂う。
【直近の戸畑戦 観戦記】
‣飯塚4-1戸畑(2026年3月30日/第158回九州地区高校野球福岡大会 5回戦)
‣小倉10-3戸畑(2025年9月26日/第157回九州地区高校野球福岡大会 4回戦)
‣戸畑7-6北筑(2025年9月19日/第157回九州地区高校野球福岡大会 3回戦)
【直近の小倉商戦 観戦記】
‣小倉西4-2小倉商(2026年7月7日/第108回全国高校野球選手権福岡大会 1回戦)
‣小倉商8-7苅田工(2025年8月31日/第157回九州地区高校野球福岡大会 2回戦)
‣小倉商2-1育徳館(2025年7月11日/第107回全国高校野球選手権福岡大会 3回戦)


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