希望が丘が2番石井の3打点の活躍などで、優勝候補の九州国際大付を下した。
4-4の同点で迎えた9回、希望が丘は二死から石村が四球で出ると二盗を決め、捕手からの送球が乱れる間に三進。中村申告敬遠のあと、打者竹井の時に一塁けん制球が暴投となる間に三塁から石村が還り、これが決勝点となった。
先手をとったのも希望が丘。3回藤本功が四球を選ぶと二死後に中嶋も四球で出塁し、石井の左越え二塁打で2点を先制した。続く4回にも中前打で出た中村を竹井が送り、安部の右前適時打で1点を追加した。1点を追う7回はこの回から登板した九国大付・山口から一死後、藤井が四球で出ると中嶋のバントは投飛となったが、石井の左中間二塁打で同点に追いつき、9回の勝ち越しにつなげた。

九国大付は4回、岩見中前打、吉田の三ゴロ失、雪野遊ゴロで一死二、三塁から藤島四球で満塁とし、中上の一ゴロでまず1点。なおも二死二、三塁から中島の右中間二塁打で追いついた。さらに大庭の左前打で二死一、三塁としたあと、佐倉の遊ゴロ失で勝ち越した。
5回も一死から吉田が左越え二塁打を放ったが、ここで登板した仲島の前に後続が凡退。7回二死二塁、9回一死三塁の好機でも得点できず、前年優勝校が初戦で涙をのんだ。
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| 第159回九州地区高校野球福岡大会 2回戦 (2026年8月28日・金/筑豊緑地野球場) |
| チ 一二三四五六七八九 計HE 球犠振盗残 希望が丘 002100101 572 711719 九国大付 000400000 473 21616 希望が丘 年 打安点 1 2 3 4 5 6 7 8 9 (中)中 嶋① 400 三振 四球 二ゴ 投飛 三振 (遊)石 井② 523 三振 左2 三ゴ 中2 遊ゴ (二)石 村① 410 左飛 三振 中安 三振 四球 (三)中 村② 410 三振 右安 右飛 三振 敬遠 (一)竹 井➀ 410 三振 投ギ 右安 三振 三振 (指)安 部① 421 三振 右安 遊ゴ 中安 (走指 椛島② 000 (右)藤本功② 200 四球 三振 三振 四球 (捕)藤本乙① 300 三振 三振 三振 四球 (左)藤 井② 300 三振 二飛 四球 遊ゴ 投手 回 安球振責 球数 弓削➁ 4.1 5230 75 仲島② 4.2 2030 65 ——————————————————————————————————- 九国大付 年 打安点 1 2 3 4 5 6 7 8 9 (中)佐 倉② 300 二ゴ 三振 遊失 (投 山 口➁ 000 二ゴ (投 後 藤① 000 (打 木 本➁ 100 三振 (左)田 原① 420 二安 右飛 二直 二安 (指中)岩見② 410 三振 中安 三振 三振 (中 和 田➁ 000 (遊)吉 田② 410 三ゴ 三失 左2 右飛 (右)雪 野② 400 二ゴ 遊ゴ 中飛 遊ゴ (捕)藤 島➁ 300 三ゴ 四球 遊ゴ 遊飛 (二)中 上② 311 四球 一ゴ 一ゴ 右安 (一)中 島➁ 312 二直 中2 三ゴ (打 長 嶺➁ 000 投ギ (三)大 庭① 310 二飛 左安 三振 (打 松 川➁ 100 遊ゴ 投手 回 安球振責 球数 岩見② 6 52113 106 山口② 1.2 2341 49 後藤① 1.1 0220 25 ——————————————————-———————————————— ▼試合時間/12:02~14:35 ※公式記録ではありません。丸囲み数字は学年 ※打者名の下線は左打ち、投手名の下線は左投げ、打撃成績の下線は打点あり |
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希望が丘の関係者には怒られそうだが、九州国際大付の負けは予想できなかった。夏4強の前チームから吉田、雪野の中軸に加え、夏の大会で打率.538をマークした中上、夏はスタメンから外れたが秋春の九州大会を経験し長打力のある中島、松川らが残る打線。そして何といってもエース岩見の圧倒的な存在感。夏は27イニングで自責点はわずかに2。東筑戦では大会の疲れからか打たれたが、登板間隔の空く秋に打たれるシーンが想像できなかった。対して希望が丘は夏の準優勝校とはいえ、夏の経験者は右腕の弓削、野手では石井、中村のみ。健闘はしても、勝ち切るまでは難しいと見ていた。

この1カ月でさらに体が大きくなった印象の岩見は、2回まで打者6人に対し5奪三振と完ぺきな立ち上がり。ところが3回先頭の藤本功にストレートの四球。二死後、中嶋にも四球を与える。ここで石井が外角からやや中に入ってきた直球を左越えに運び、二人の走者を迎え入れた。
続く4回も中村がファールで3球粘ったあと、高めの直球を逆方向の一二塁間へはじき返す。犠打で送ったあと安部も外角直球に逆らわずに一二塁間へ運び、3-0とリードを広げた。

希望が丘は背番号11の弓削が先発。外角低めによく制球された130キロ超の直球、さらに一度浮き上がって鋭く落ちてくるスライダーを交え3回まで1安打に抑える上々の内容。しかし2巡目に入った4回に多投してきたスライダーを狙い打たれ、味方の失策もからんで逆転された。5回一死後、吉田に左翼フェンス直撃の二塁打を打たれたところで降板した。

救援のマウンドに立ったのはエースナンバーをつけた仲島。腰を捻り、打者に背中を見せてから投げ込んでくる。春季大会の3位決定戦では球が高く2イニングで6安打を許していたが、この日は直球、スライダーが低めにテンポよく決まった。登板直後の一死二塁で雪野を中飛、藤島を遊ゴロに打ち取ると6回は三者凡退。7回一死二塁では岩見から外角直球で三振を奪い、二走をけん制で刺してピンチを脱した。8回も三人で退けて流れを渡さなかった仲島の好投は、勝因の一つに挙げられる。仲島が控えていたからこそ弓削は初回から決め球のスライダーを敢えて多投し、「前半を最少失点で切り抜ける」投球をしたのかもしれない。

1点リードのまま終盤を迎えた九国大付は、7回表から左腕の山口を投入。岩見が6回に2安打を許し一死二、三塁のピンチを背負ったこと、球数が100球を超えていたことなどが交代を決断させたか。山口は力感あふれる投球フォームから直球でグイグイと押してくるタイプだが制球に不安を抱えるというのが前チームでの印象。登板直後、一死から藤井に四球を与え、石井にセンター左を破られて、あっさりと同点に追いつかれた。

ここから流れは希望が丘に傾く。8回は二死から安部の中前打と連続四球で満塁。九国大付ベンチはたまらず1年生の後藤に代える。大きな身体でしっかりとタメをつくって直球、スライダーを交える後藤は藤井を遊ゴロに打ち取ってピンチを脱したが、9回に簡単に二死をとったが石村にストレートの四球。石村はすかさず二盗を敢行、捕手からの送球が逸れる間に一気に三塁を陥れた。4番中村との勝負を避けて竹井との勝負にのぞみ1-2と追い込んだが、ここで痛恨の一塁けん制悪送球。土壇場で希望が丘が勝ち越した。
ただ、九国大付も簡単には引き下がらない。9回裏、先頭の中上が右前打で出塁。中島が送りバントをファールにすると、カウント1-1の場面で三塁コーチャーの長嶺をバント要員として起用。長嶺が初球でバントを決める〝職人ぶり〟をみせて一死二塁と同点の舞台を整えると、9番藤井に代えて代打の切り札・松川を送り込む。暴投で一死三塁とチャンスが広がったあと、松川の一打はショートへの高いバウンドのゴロ。難しい判断だったが中上は本塁突入を自重、続く代打木本が三振に倒れて試合が終わった。
この試合、九国大付の投手陣は3人で17個の三振を奪った。しかし四球も7個(1つは申告敬遠)与え、生還を許した5人のうち4人までが四球の走者。希望が丘はその隙を逃さず石井の長打で得点を奪い〝肉を切らせて骨を断つ〟ともいうべき見事な攻撃を見せた。
守りでは絶好のポジショニングが目を引いた。2回の中島の二直はセンター前に抜けてもおかしくない一打だったが、セカンド石村が二塁ベースに寄っていたところに打球が飛んできた。3回の田原のライナー性の打球も右中間を詰めていたライト藤本が追いつくなど、研究の跡を感じさせた。
先制した3回の攻撃前はベンチ前で松崎監督を中心に円陣を組んで狙いを確認、先制打を放った石井の打席では攻撃のタイムを取って指示を伝えるなど、チーム一丸となった勝利への執念もまた、難しい試合を勝ち切った要因と言えそうだ。
【直近の希望が丘戦 観戦記】
‣東筑3-2希望が丘(2026年7月25日/第108回全国高校野球選手権福岡大会 決勝)
‣希望が丘11-6飯塚(2026年7月23日/第108回全国高校野球選手権福岡大会 準決勝)
‣希望が丘4-1福岡大大濠(2026年7月21日/第108回全国高校野球選手権福岡大会 準々決勝)
【直近の九州国際大付戦 観戦記】
‣東筑5-3九州国際大付(2026年7月23日/第108回全国高校野球選手権福岡大会 準決勝)
‣九国大付4-1祐誠(2026年7月20日/第108回全国高校野球選手権福岡大会 準々決勝)
‣九国大付6-0福大若葉(2026年7月15日/第108回全国高校野球選手権福岡大会 4回戦)


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