東筑は神村学園に敗れ、30年ぶりの勝利ならず~’26選手権大会




大会2日目を迎えた第108回全国高校野球選手権大会は6日㈭、1回戦2試合が行われました。16時からの第一試合に登場した東筑は神村学園(鹿児島)に1-5で敗れ、前回出場の9年前(済美4-10)に続いて初戦敗退。30年ぶりの甲子園白星はなりませんでした。

【試合経過】—————————-

1点を追う神村学園は3回一死後、梶山が右前打。川﨑もセカンド左への内野安打で続き、森友の左前適時打で追いついた。なおも一死一、二塁から打者川本の時に連続暴投で勝ち越し。さらに一死三塁から川本が四球で出ると、続く国分の初球も暴投となって三塁から森友が3点目のホームを踏んだ。

5回は一死から川本が左翼線に落ちる二塁打で出ると国分の中前打で一死一、三塁とし、秀島の二ゴロの間に川本が生還。6回は一死から田中の右越え本塁打で1点を追加し、突き放した。

1回表無死 東筑の平山が左翼へ先頭打者本塁打を放つ(バーチャル高校野球より)

東筑は初回、平山の左翼ポール際への先頭打者本塁打で先制。2点を追う5回は一死から井上の右中間二塁打と平山の四球で一、二塁としたが、ここで登板した神村学園・龍頭に筋田が三振、深町も右飛に抑えられ得点できなかった。6回以降は散発2安打で二塁を踏めず、反撃のきっかけをつくれなかった。

第108回全国高校野球選手権大会1回戦
(2026年8月6日・木/阪神甲子園球場)
チーム名 二三四五六七八九 計HE
東  筑 100000000 141
神村学園 00301100x 511
 東  筑 年 打安点  神村学園 年 打安点
(捕)平 山③ 311 (二)今 井③ 510
(遊)筋 田③ 200 (左)田 中➂ 411
(指)深 町③ 410 (右)梶 山③ 430 
(左)梶 原③ 400 (中)川 﨑③ 410

(三)河 野② 300 (三)森 友➁ 411
(中)中 谷③ 410 (捕)川 本② 310
(二)高 橋② 400 (一)国 分➁ 420
(一)五十嵐③ 300 (指)秀 島➁ 311
打 相 場③ 100 (遊)平 石➁ 300
(右)井 上➁ 310
右 佐藤太③ 000
振球犠盗残       振球犠盗残
84017       960111
—————————————
投 手 回 安球振責 投 手 回 安球振責
深町  5 7574 松永   4.2  2451
加納  3 4121 龍頭   4.1  2030
———————————————-
▼試合時間:2時間8分/観衆:20,000人
※打者の下線は左打者、投手の下線は左投手

—————-

東筑は福岡大会と同じように梶原や加納、場合によっては佐藤(主)を先発に立てて序盤をしのぎ、中盤以降にエース深町を投入して終盤の「短期決戦」に賭ける。同点もしくは僅差でラスト1~2回の勝負なら力のある神村学園相手であっても勝機は巡って来る。エースを序盤温存することはリスクと背中合わせではあるが、リスクをとらないと勝てない相手である―。

そんな筆者の妄想は見事に外れ、東筑ベンチは深町を先発のマウンドに送り出した。エースが先発なら戦い方は先行逃げ切りだ。平山の先頭打者本塁打で幸先よく先制したものの、頼みの綱である深町が5回までに4失点。5回途中から神村学園にエースを投入され、持ち味の長打力を発揮する場面もないまま試合を終えた。

東筑・深町(写真は福岡大会より)

深町は初回から神村学園の強打にさらされた。先頭の今井にいきなりフェンス際まで運ばれる大きな中飛を打たれると二死後、梶山にも142キロの直球をセンター前にはじき返される。2回二死一、二塁で今井に浴びた痛打は打球が一塁走者に当たり守備妨害となって失点は免れたが、直球に狙いを絞って鋭く振り切って来る神村学園の打者の快音が響き渡った。

2回まで44球を要しながら何とか無得点に抑えてきた深町だったが、2巡目に入った3回一死から中軸の3連打で同点とされると、3つの暴投でさらに2点を献上。抑えようと力が入りボールを引っ掛けてしまった。5回にも連打と内野ゴロで1点を失うと、球数が100球を超えた深町はこの回で降板。代わった加納が6回、田中に1発を浴びて勝利が遠のいていった。




神村学園の先発は2年生左腕の松永。130キロ前半の直球を見せつつ、低めにスライダーやチェンジアップを集める。東筑は初回、平山の本塁打のあと2つの四球を得たが追加点を奪えず、2~4回はリズムを掴んできた松永の前に出した走者は四球の一人だけ。低めの変化球をひっかけた内野ゴロ、タイミングを外されての空振りが目立った。

東筑が5回に井上の二塁打などで一死一、二塁の好機を迎えたところで神村学園は満を持してエース龍頭を送り込む。筋田、深町が凡退すると、6回以降はスライダーと直球を内外角低めにきわどく集める龍頭の前に散発2安打。制球のよい龍頭、堅い守りの神村学園の前に四球や失策による出塁も奪えず、二塁を踏めないまま試合終了を迎えた。エースは序盤温存し、勝負処で投入し逃げ切るー。東筑がやりたかった試合を神村学園にされた感じだった。

****

6回裏神村学園一死、田中が右越え本塁打を放つ(バーチャル高校野球より)

深町も5回までに7三振を奪ったように球速を殺したカーブが有効で、最速144キロを計測した直球を厳しいコースに投げ込んで打ち取るシーンもあったが、少しでも甘く入ると神村学園の打者は逃さなかった。強打への警戒は力みにもつながり四死球、暴投を5つずつ記録。点差を広げられて龍頭にプレッシャーをかけられず、余裕をもって後半4イニングを投げ切られてしまった。

2017年夏。18年春。そして今夏。この10年間で三度の甲子園を経験しながら白星が遠い東筑。福岡で強豪私立と対等にわたりあう公立の雄に、「甲子園での勝利」という高くて険しい壁が立ちはだかっている。




Be the first to comment

Leave a Reply

Your email address will not be published.


*