希望が丘・渡邊、飯塚・岩橋、両校エースが譲らぬまま延長タイブレークに突入した一戦は、希望が丘に軍配が上がった。
▼準決勝(23日・北九州)⇒試合記録
希望が丘 000 200 000 9=11
飯 塚 000 200 000 4=6
(延長10回タイブレーク)
【希】弓削→渡邊【飯】岩橋→藤井→佐藤→外峯
10回表、希望が丘は無死一、二塁から4番百束が犠打で送り、月川が一塁線を破る二塁打を放って2点を勝ち越した。ここで登板した藤井から中村が右前打を放って一死一、三塁から三苫の二ゴロが失策を誘い月川が生還。なおも一死一、三塁から石井の左前打で中村も還って4点目。代わった佐藤から友原の中前打で一死満塁とし、松本の右犠飛で1点を加えた。さらに4番手外峯から佐藤が左前打を放ち二死満塁。仲が押し出し四球を選び、続く百束の中飛が失策を誘って3人の走者が相次いで生還、この回9点を奪って試合を決めた。

先手を取ったのも希望が丘。4回、仲の右前打に失策が絡んで無死二塁。続く百束の左飛で三進し、月川の左中間二塁打で生還した。一死後、三苫の右前打で一、三塁とすると石井が右前に落とし、この回2点を先制した。
飯塚は先制された直後の4回裏、4番福嶋が左前打で出塁。一死後、日高右前打、原田四球で満塁とし、郡山が押し出し四球を選んでまず1点。ここで登板した渡邊から木下三振のあと女鹿も押し出し四球を選んで追いついた。
9点を追う10回裏は安藤が遊ゴロ失で無死満塁から、福嶋が三塁線を破る二塁打を放って2者が生還。なおも無死二、三塁から田中の右前打でさらに2点を加えた。しかし後続が凡退、追い上げも実らず涙をのんだ。

希望が丘は、4回戦で八女学院を完封した2年生の弓削が先発。エース渡邊は準々決勝の福大大濠戦で122球を投げて完投、その前の5回戦(福工大城東戦)でも126球を投げて完投しており、この日の先発回避は妥当なところ。弓削で行けるところまで行って、最後は渡邊が出てくることが予想された。
対して飯塚は岩橋が5回戦(九産大九州戦)、準々決勝(小倉戦)に続いて先発。準々決勝は7回コールド勝ちだったため球数は91球と若干少なめだったが、4回戦で明善を7回完封した藤井も控えているなかでの3試合連続先発だった。
飯塚としては渡邊が出てくる前にリードを広げておきたかったが、弓削は走者を出しながらも崩れない。初回先頭の女鹿に中前打を浴び一死二塁とされたが、安藤・福嶋の中軸を直球で打ち取る。
2回も一死二、三塁のピンチを招くが、郡山と木下をスライダーでいずれも三塁ゴロに仕留めた。サード石井は郡山のゴロで本塁突入した三走を確実な送球で刺し、木下の強打は胸に当てて止め一塁で刺すなど落ち着いたプレーを披露。百束の好リードにも支えられ、スライダーが低めいっぱいに決まるようになった3回は三者凡退に退けるなど、先発起用したベンチの期待に応えた。


対する岩橋は130キロ前後の直球(同134キロ)に力はあったが高めに浮く球も多く、初回に2つの死球を与えてピンチを招いた。それでもここを無失点で切り抜けると尻上がりに調子をあげ3回まで無安打投球。飯塚がやや押し気味に試合を進めながらも両校無得点で序盤を終えた。
先手を取ったのは押され気味だった希望が丘のほうだった。4回、仲が直球をライト左に運ぶと、ライトがジャックルするのを見逃さず一気に二塁へ。さらに百束の左飛で果敢にスタートを切り三塁に進むと、月川の左中間二塁打で生還。仲の積極的な走塁がチームに勢いをもたらし、三苫がスライダーを右前に運ぶと石井は直球に押されながらも右翼線に落として2点目を奪った。
2点のリードをもらった弓削だったが4回、2巡目に入った飯塚打線につかまる。福嶋、日高に安打を許し、2者連続の四球で1点差になったところで希望が丘ベンチは渡邊を送り出す。弓削は準決勝のマウンドで春の優勝校を相手に3回無失点。十分に先発の役目を果たしてエースにつないだ。

渡邊は木下を三振にとったあと、女鹿に四球を与えて同点とされたが、5回からは快調に飛ばした。9回まで2安打無四球と好投。7回は二死から安藤に二塁打を許したが、4番福嶋を141キロの外角直球で見逃し三振。ここぞという場面ではギアを上げてくる。感情を表に出すことなく淡々と、どこか余裕すら感じさせる投球で三塁を踏ませなかった。

一方の岩橋は次第に疲れの色が見え始めた。5回は四球や味方の失策もあって一死一、三塁、7回も内野安打と四球、8回は2安打を浴びるなど再三得点圏に走者を背負ったが、気迫の投球で決定打は許さない。後半は希望が丘が押し気味に試合を進めたが9回で決着がつかず延長タイブレークに突入した。
10回表、月川が一塁線を破る二塁打で待望の勝ち越し点が入り、岩橋はここで降板。そこから堰を切ったように希望が丘の猛攻が始まった。2番手の藤井は最速141キロを計測したが球が高く痛打を浴び、佐藤・外峯の両投手も希望が丘の勢いを止めることができなかった。2つの失策も重なり大量9点が入って大勢が決した。
初回から投げ続けた岩橋と、4回途中からマウンドに上がった渡邊。猛暑のなかで次第に余力の差が出始め、岩橋は9回まで耐えるのが精一杯だった。希望が丘はエース渡邊が好調を維持。打線もポイントゲッターの仲が調子を上げており、最高の状態で初の決勝の舞台にたどり着いた。
【直近の希望が丘戦 観戦記】
‣希望が丘4-1福岡大大濠(2026年7月21日/第108回全国高校野球選手権福岡大会 準々決勝)
‣希望が丘2-1福工大城東(2026年7月18日/第108回全国高校野球選手権福岡大会 5回戦)
‣希望が丘6-1八幡南(2026年4月6日/第158回九州地区高校野球福岡大会 3位決定戦)
【直近の飯塚戦 観戦記】
‣飯塚7-0小倉(2026年7月21日/第108回全国高校野球選手権福岡大会 準々決勝)
‣飯塚3-2新宮(2026年7月13日/第108回全国高校野球選手権福岡大会 3回戦)
‣飯塚1-0東筑(2026年4月6日/第158回九州地区高校野球福岡大会 決勝)



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