小倉が初回に失った3点を中盤にかけて追いつき逆転、久留米商の9回の追い上げをしのいでベスト8入りを決めた。
▼5回戦(18日・小郡)⇒試合記録
久留米商 300 000 002 =5
小 倉 010 213 00x =7
【久】浦山→原→元村 【小】加藤→蕨野
3点を追う小倉は2回、4番良永が左前打で出ると江田の左越え二塁打で生還。4回は良永四球、江田左前打のあと佐藤が送って一死二、三塁から宮地の遊ゴロの間に良永が還ってまず1点。なおも二死三塁から﨑門の左翼線二塁打で同点に追いついた。
5回はこの回から登板した2番手の原を攻め、1番蕨野の右前打に失策がからんで無死二塁。打者棈松の時に蕨野が飛び出したが捕手が二塁送球する間に三進(記録は捕手失策)し、一死後、林の中前打で勝ち越した。

6回にも佐藤が三塁強襲安打で出ると宮地中飛のあと﨑門が中前に落とし、田中が送って二死二、三塁。続く蕨野の左前打で2人が生還した(レフトからの本塁送球が逸れる間に蕨野も二進)。ここで登板した元村から棈松も左前適時打を放ち、リードを広げた。
先制したのは久留米商。初回二死後、宮原が左前打、古賀(塁)死球で一、二塁から納村の右翼線二塁打で宮原が生還してまず1点。なおも二死二、三塁から木村の右前打で2者が還り、この回3点をあげた。しかし2回以降は打線が沈黙。9回に代打加藤が死球で出塁すると二死後、濱部死球、河口左前打で二死満塁とし、宮原の中前打で2点を返したが反撃が遅かった。
序盤は久留米商、中盤は小倉、そして終盤は再び久留米商。流れが二転、三転した試合を小倉が制した。

小倉の先発はエースの加藤。右打者の外角に緩やかに落ちていくスライダーを武器とする右腕だ。2日前の4回戦(香椎工戦)では登板がなく、八幡戦以来となる5日ぶりのマウンドだったが、初回にいきなり先制パンチを浴びた。簡単に二死を取ったあと宮原にスライダーを左前に運ばれ、古賀死球のあと納村には外角直球を右翼線にはじき返され、木村にも直球を右前に引っ張られて3失点。ここまで2試合で29得点をあげた強力打線が早くも爆発の予兆を示した。
ただ、2回以降はスライダーを多投。久留米商の打者はタイミングが合わず凡飛を打ち上げるシーンが目につくようになった。加藤は2~4回は三者凡退に抑えて流れを引き寄せる。

久留米商の先発は2年生右腕の浦山。4回戦で1イニングの調整登板をしただけで、今大会初の本格的なマウンドとなった。スピードボールの持ち主だが、高めに抜ける球も目立つなど細かな制球力はいま一つといったところ。四死球を乱発することはないが甘く入る球もあり、そこを小倉打線につかまった。2回は良永、江田に短長打を浴びて1点を失うと、4回は四球からピンチを招き、江田・﨑門に直球を叩かれて2失点。リードを吐き出してしまった。

5回からは原がマウンドに上がったが、小倉に傾いた流れは止まらない。先頭の蕨野のライト前への当たりを河口が直接捕球しようと前進するが及ばず、打球を後逸して蕨野は二進。続く棈松のバント空振りで蕨野が飛び出したが、これを刺そうと捕手から二塁に送球された瞬間に蕨野は三塁に向かい、これを陥れた。一死後、林がセンター前にはじき返して遂に試合をひっくり返した。

勢いづく小倉は6回も内野安打とセンター前へのポテンヒットで一死一、二塁とし、田中が送りバントを決め二死ながら二、三塁。大きな山場を迎えた。
ベンチ前でエース元村がスタンバイするなか、久留米商バッテリーは蕨野をスライダー2つで簡単に追い込む。高めに釣り球を投じ、次のスライダーで勝負する算段だったのだろうが、その釣り球が中途半端な高さに入ってしまう。蕨野はこの失投を見逃さず左前に打ち返し、大きな2点が入った。本塁送球が乱れる間に蕨野も二進すると、ここでエース元村がマウンドに上がったが棈松もレフト右に運んで7-3。勢いに乗った小倉打線をエースも止めることができなかった。


久留米商も形勢を挽回すべく必死の攻撃を続ける。5回は一死から荒巻、濱部が連打を放つも後続が凡退。6回も死球と捕逸で一死二塁、8回には無死から河口、宮原の連打で無死一、二塁としながら中軸3人が倒れるなど、加藤のスライダーをあと一歩のところで攻略できない。
9回、2つの死球と川口の左前打で二死満塁としてようやく加藤をマウンドから退け、代わった蕨野から宮原が投手足元を破る2点タイムリーを放って意地を見せたが、反撃が遅かった。
安打数は久留米商10、小倉11と拮抗したが、好機での決定力の差が明暗を分ける形となった。久留米商は元村が7、8回と無安打に抑えただけに、投手交代がもうワンテンポ早ければと感じさせたが、これも結果論。ここ数年、春秋はコンスタントにベスト8以上に顔を出す久留米商だが、夏はこれで5年連続の5回戦敗退となり、ベスト8の壁を今年も乗り越えることができなかった。
小倉は八幡戦に続く逆転勝ち。強打の久留米商に堂々と打ち勝ち、弾みをつけて準々決勝の飯塚戦にのぞめそうだ。
【直近の小倉戦 観戦記】
‣小倉6-3折尾(2026年5月4日/第54回北九州市長杯争奪高校野球大会 準決勝)
‣小倉10-3戸畑(2025年9月26日/第157回九州地区高校野球福岡大会 4回戦)
‣嘉穂2-0小倉(2025年7月6日/第107回全国高校野球選手権福岡大会 1回戦)
【直近の久留米商戦 観戦記】
‣久留米商5-3折尾(2025年10月5日/第158回九州地区高校野球福岡大会 準々決勝)
‣久留米商9-3福翔(2025年9月27日/第157回九州地区高校野球福岡大会 パート決勝)
‣福大大濠7-0久留米商(2025年4月4日/第156回九州地区高校野球福岡大会 準決勝)



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