中盤から終盤にかけて再三のピンチを無失点で切り抜けた福岡舞鶴が、1点のリードを守り切ってシード校の九産大九産を下した。
▼3回戦(11日・小郡)⇒試合記録
福岡舞鶴 020 100 000 =3
九産大九産 200 000 000 =2
【福】阪本→宮﨑 【九】大石→赤木→高田
2点を追う福岡舞鶴は2回一死後、5番合田が左翼線に落とし、内田輝が四球を選んで一死一、二塁。続く黒木が左中間二塁打を放って2人を迎え入れ、同点に追いついた。
4回は4番谷口が左前打で出塁。合田の一ゴロで二封されたが、内田輝の右前打で一、三塁とし、打者黒木のときに暴投で合田が生還して勝ち越した。7回一死一、三塁、8回一死満塁では追加点を奪えなかったが、阪本~宮﨑の継投で1点を守り切った。

先手をとったのは九産大九産。初回藤高がレフト前に落として出塁すると越智が送って一死二塁。高田の投ゴロで飛び出した藤高は二三塁間で挟殺されて二死一塁となったが、穴井駿もレフト前に落ちる二塁打で二、三塁とし、有吉の中前適時打で2点を先制した。
しかし以降は、2回一死満塁、4回一死二塁、7回無死二塁と再三の好機を生かせなかった。8回も無死満塁と絶好の同点機を迎えたが高田が三ゴロ併殺打に倒れるなど、12安打を放ちながら初回の2点に終わり、春の福岡地区大会準優勝校は初戦で姿を消した。
福岡舞鶴がエースの阪本を中心とした粘り強い守りで、剛腕・高田を擁する九産大九産に競り勝った。

阪本は直球にスライダーを外角低めに集める右腕。春の大会4回戦でも今大会シードの祐誠を相手に中盤まで好投している。
初回、打ち取ったフライが風に押し戻されてレフト前に落ちる2本の不運なヒットもあって先制されると、味方が同点に追いついた直後の2回も一死満塁のピンチを招く。ここは何とか抑えたが2回を終えて早くも49球。しかも3回表の福岡舞鶴の攻撃はわずか5球で終了し、休む間もなく3回裏のマウンドに向かった。

しかし、ここで試合が一時中断する。近くで起きた事故の負傷者搬送を行うドクターヘリが球場そばに着陸することになったためで、守備に散っていた福岡舞鶴の選手もベンチに戻され中断は約30分に及んだ。体力を回復させた阪本は3回以降、毎回安打を浴びたが決定打は許さない。5回二死一、二塁ではライト頭上を襲う光野の飛球を合田が背走しながら捕球する大きなプレーも出た。
九産大九産の先発は大石(2年)。直球にカーブ、フォークといった縦の変化球を交える。初回は三者凡退に抑えたが2回に二人の走者を背負い黒木に左中間を破られて2失点。黒木は高めに釣り球を投げたあとのフォークを読んでいたか、会心の当たりを左中間に運んだ。

4回から赤木がマウンドへ。春の福岡地区大会でも1試合を3~4人の投手で分担しており、予定の継投だろう。サイド気味に始動するスリークォーターで、スライダーを外角低めに投げ込む。登板直後に谷口、内田輝に外野の前にしぶとく運ばれピンチを背負うと、黒木へのスライダーがワンバウンドとなり捕手がこれを後逸。福岡舞鶴に勝ち越し点が入った。

5回は三人で退けて役目を終えた赤木に代わり、6回からはエース高田が登場。力のある直球にスライダーを交え、いきなり三者連続三振で球場を沸かせた。
しかし福岡舞鶴も高田の直球に食らいついていく。7回一死から8番土師が直球を右中間にはじき返すと、柳原は完全に詰まらされながら二塁ベース後方に落とし、二盗も決めて一死二、三塁と得点機を迎える。ただ、高田も簡単には得点を与えない。碓井を直球で三振に打ち取ると中野は遊ゴロ。8回も死球と2安打で一死満塁とされたが当たっている黒木、土師を連続三振にうちとった。
九産大九産も毎回安打で阪本に迫る。6回も二死一、二塁としたが越智の三遊間のゴロをショート柳原が懸命の一塁送球でアウトに。7回は先頭の高田が三塁前へのボテボテのゴロで一塁にヘッドスライディングをみせて出塁。そこから二死満塁と詰め寄るが、140球を超えて疲れの色を隠せない阪本からどうしても得点が奪えない。

しかし8回、阪本は先頭から連続四球を出したところで遂に降板。今大会初のマウンドに上がった2年生の宮﨑は、越智の送りバントをお手玉して無死満塁。絶体絶命のピンチを背負った。
最低限でも同点、さらには逆転も視野に入る場面だったが高田の一打は力のない三ゴロで、5-2-3とわたる併殺となった。宮﨑は穴井に死球を与えたが有吉を二直に打ち取って大きなピンチを乗り越えると、もはや九産大九産に反撃の力はなく、9回の攻撃は3人で終わった。

145キロ超の直球を投げる剛腕として注目された高田は4イニングで8三振を奪った一方、6安打を浴びた。得点こそ与えなかったが、チームに流れを持ってくることまではできなかった。
福岡舞鶴は阪本を中心に粘り強く守ったことが勝因。ミスも少なからずあり、場内を沸かせる派手なプレーもなかったが、ピンチでも落ち着いて「普通のプレー」をすることができた。また得点にはつながらなかったが、7回8回と高田からヒットを重ねて攻勢をとったことで流れを渡さなかった。
143球を投げた阪本の疲労具合は気になるところだが宮﨑が経験を積めたという点は大きく、次も登板の機会が巡ってきそうだ。
【直近の福岡舞鶴戦 観戦記】
‣祐誠6-3福岡舞鶴(2026年3月28日/第158回九州地区高校野球福岡大会 4回戦)
【直近の九産大九産戦 観戦記】
‣福大大濠9-6九産大九産(2026年5月16日/第13回福岡地区高校野球大会 決勝)
‣福大若葉7-6九産大九産(2024年7月6日/第106回全国高校野球選手権福岡大会 3回戦)
‣大牟田4-3九産大九産(2024年4月4日/第154回九州地区高校野球福岡大会 準決勝)



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