【観戦記】育徳館9-2新宮(福岡中央地区大会準々決勝)




両校とも再三塁上を賑わせたが、好機を確実に生かした育徳館が新宮に打ち勝った。

育徳館は初回、笠作が死球で出塁。一死後、濱江の二ゴロ(ヒットエンドラン)で二死二塁とし、山口の左越え本塁打で2点を先制した。3回は一死から重石が左越え三塁打を放ち、濱江の左前打で生還した。

1回裏 育徳館 二死二塁 山口が先制の右越え本塁打を放つ

5回は一死後、中前打で出た重石が暴投で二進し、濱江の三塁前セーフティバントが一塁悪送球を呼んでまず1点。さらに山口四球、神右前打で一死満塁とし、中村二ゴロ(本塁封殺)のあと山本の押し出し死球で2点目。続く堀本の右前適時打で2者が生還して新宮先発の馬渡をノックアウトした。代わった今林からも阿比留が四球を選んで再び満塁とし、笠作の押し出し四球でこの回5点を加えて突き放した。8回は濱江が右前打で出ると一死後、代打伊佐山の二ゴロ失で一、三塁とし代打有田が中前打を放って試合を決めた。

3回二死満塁、5回一死二塁、6回一死一、二塁など好機を逃してきた新宮は7回、北島右前打、松岡中前打、倉住の投手左へのセーフティバントが内野安打となって無死満塁とし、嶋津の一ゴロが失策を招いて2点を返した。しかし続く無死一、三塁で後続が凡退。8回も二死から北島、松岡が連打を放ったが倉住が右直。育徳館を上回る12安打を放ちながら決定打を欠いた。

 第13回福岡中央地区高校野球大会 準々決勝
 (2026年5月2日・土/光陵グリーンスタジアム)
チ   一二三四五六七八九  計HE 球犠振盗残
新 宮 00000020  212 214011
育徳館 20105001x 111 713111
(8回コールド)
  新 宮 年 打安点 1 2  3 4 5 6  7  8
(一)倉 住③ 530 一安   中安  左飛   遊安 右飛
(中)嶋 津③ 410 三振   中安  遊ゴ   一失
(指)坂 牧③ 210 二飛   左安    
左 柴 田② 100            三振
打左 椎原③ 100               右飛

(右)平 井③ 200   四球 三邪    四球 三ゴ
(三)原 田② 420   ニ安   右飛  中安 遊ゴ
(左投)今林② 400   二ゴ   一ゴ  三振    投ゴ
(捕)内 野② 400   左飛   遊ゴ  三振    遊ゴ
(遊)北 島③ 430      三ゴ  中安   右安 中安
(二)松 岡② 320      中飛  三ギ   中安 右安

投手    回 安球振責  球数
馬渡② 4.2 7404 77
今林② 2.2 4330 62
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  育徳館 年 打安点 1 2 3 4 5    6 7 8
(遊)笠 作③
301 死球  遊ゴ   二ゴ 四球  中飛
(右)重 石➂ 520 反則  左3   中安 三振  遊ゴ
(二)濱 江② 521 二ゴ  左安   三失  二ゴ  右安
(捕)山 口➂ 422 右本  三失   四球  左2  中飛
(指)神宗慶➂ 310 遊飛  二併   右安  四球
走指宇和津② 000
打 伊佐山③ 100                  二失
走 山本辰② 000 

(三)中 村② 400   遊ゴ  投ゴ 二ゴ  遊ゴ
打 有 田① 111                  中安

(一)山本悠③ 201   中飛  四球 死球  三振

(左)堀 本③ 332   中安  三ギ 右安    投安
(中)阿比留③ 300   中飛  三失 四球    三振

投手   回 安球振責  球数
宗慶③  8  12240 122
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▼試合時間/12:16~14:16 ※公式記録ではありません。
※打者名の下線は左打ち、打撃成績の下線は打点あり。投手名の下線は左投げ

育徳館・神

育徳館の先発は左腕の神。大型投手だが力で押すタイプではなく、110キロ後半(この日最速124キロ)の直球にスライダー、チェンジアップを交えて打たせて取るのが持ち味。4回を除いて毎回のようにヒットを打たれながら無失点投球を続けた。6回一死一、二塁では左の今林を外角スライダーで空振り三振、右の内野に対しては追い込み内角直球で見逃し三振に仕留めるなど、要所を締めた。7回は三連打の後、味方の失策で2点を失ったが後続を断ち、流れを渡さなかった。

新宮・馬渡

新宮はこの日、右本格派エース・藤井の登板はなく2年生の馬渡が先発。小柄な右腕で100キロ前後のスライダー、90キロ前後のカーブと緩い変化球を軸に、110キロ台なかば(同116キロ)の直球を交える。初回、いきなり山口に99キロのスライダーを右翼フェンス越しに運ばれると3回は重石、濱江の長短打で追加点を奪われ、5回は味方の失策も絡んで4点を追加されたところで降板。遅い球でタイミングを外して打ち取りたかったが、育徳館の各打者を抑えきれなかった。

新宮・今林

0-7となりなおも二死一、三塁の場面でレフトから今林がマウンドへ。110キロ後半(同122キロ)にスライダー、90キロ台のカーブを交える2年生左腕だ。登板直後は連続四球でさらに1点を失ったが、6・7回と走者を出しながらも無失点で粘った。

新宮は藤井抜きでどこまで戦えるかが問われた一戦だったが投手陣が11安打を許し、守りも4失策と乱れた。攻撃でも初回無死一塁では三振~盗塁失敗で併殺、2回無死一塁からのヒットエンドランは一二塁間を抜けそうな一打だったが、走者の体に当たりチャンスを広げられなかった。3回二死からの三連打も得点にはつながらず、5回、6回も得点圏に走者を送りながら無得点に終わるなど、4回を除いて毎回のように走者を出しながら6回まで無得点と得点力に課題を残した。




育徳館は馬渡の緩い球をしっかりと引き付けて山口は右越えへ一発、濱江・堀本は逆方向に適時打を放った。守備では7回2点を失いなおも無死一、三塁でライト前に落ちようかという椎原の当たりを重石が懸命に前進してスライディングキャッチ。流れを再び引き戻す大きなプレーが飛び出した。

エース島を擁して九州大会に出場した前年から選手がガラリと入れ替わった育徳館だが、今年のチームも福岡中央地区のベスト4まで進出した。

【直近の育徳館戦 観戦記】
小倉商2-1育徳館(2025年7月11日/第107回全国高校野球選手権福岡大会 3回戦)
育徳館10-9東福岡(2024年10月12日/第155回九州地区高校野球福岡大会 準決勝)
育徳館1-0常磐(2024年9月28日/第155回九州地区高校野球福岡大会 パート決勝)

【直近の新宮戦 観戦記】
東筑紫学園9-3新宮(2025年9月19日/第157回九州地区高校野球福岡大会 3回戦)




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