中盤以降、防戦一方ながら得点を許さなかった筑前が、延長タイブレークに持ち込んで九産大九州を下した。
タイブレークの10回、筑前は無死一、二塁から丸山がバントの構えから強打に転じ、これが二ゴロとなって一死二、三塁。次打者原田の初球がワイルドピッチとなってサヨナラ勝ちを収めた。
筑前は4点を追う3回一死から川口四球、前田の三ゴロで二塁送球が乱れ、村山の左前打で一死満塁。中田の中犠飛で1点を返した。なおも二死一、三塁から山下の右前適時打で前田が生還。丸山左前適時打で村山も還り1点差に迫ると原田四球で二死満塁とし、野元の中前打で2人を迎え入れて逆転した。4回以降は代わった中原の前に9回まで1安打に抑えられたが、タイブレークに持ちこんで勝利を掴んだ。

序盤から押し気味に試合を進めたのは九産大九州。3回一死後、漆谷が右前打で出ると松本絢の三ゴロ失(一塁悪送球)、松本凛の左前打で一死満塁とし、古市の左前打でまず1点。続く村田の右前打で松本絢も生還、二走の松本凛は本塁憤死(村田は送球間に二進)したが、二死二、三塁から廣中の左前打で2人が還りこの回4点を先制した。
1点を追う5回は古市がセンター前に落として出塁し二死後、花山の左翼線二塁打で生還して追いついた。その後も6回一死二塁、8回一死一、二塁と勝ち越しのチャンスを得ながら決定打を欠き、タイブレークの10回も村田が送って一死二、三塁としながら後続が凡退。筑前先発の瀧聞に16安打を浴びせながら完投を許す結果となった。
| 第13回福岡地区高校野球大会 2回戦 (2026年4月25日・土/今津運動公園野球場) |
| チ 一二三四五六七八九十 計HE 球犠振盗残 九産大九州 0040100000 5163 336011 筑 前 0050000001x671 53309 九産大九州 年 打安点 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 (三)漆 谷③ 420 中安 右安 遊ゴ 一ギ 一ゴ (遊)松本絢③ 410 四球 三失 右安 右飛 右飛 (指)松本凛③ 420 中安 左安 三ゴ 二ゴ 死球 (走指 和田③ 000 (右)古 市③ 531 投併 左安 遊安 左安 遊併 (一)村 田➂ 421 中安 右安 左飛 捕併 三ギ (二)廣 中➂ 312 一ギ 左安 投飛 三振 (打 奥 ➁ 100 三振 (二 丸 山③ 000 (中)花 山② 411 中飛 三振 左2 三振 死球 (左)島 田② 510 中飛 遊ゴ 遊ゴ 一安 三振 (二)守 田③ 430 三振 右安 右安 右安 投手 回 安球振責 球数 明永② 3 6300 77 中原③ 6.1 1230 63 ——————————————————————————————————- 筑 前 年 打安点 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 (左)川 口② 410 中安 四球右飛 中飛 一併 (右)前 田➂ 400 三ギ 三失 三失 三ゴ 中飛 (指)村 山② 520 一邪 左安 三振 三振 左2 (走指 持田③ 000 (一)中 田③ 401 三ゴ 中ギ 投失 中飛 三ゴ (中)山下開➂ 511 三ゴ 右安 中飛 遊ゴ 中飛 (捕)丸 山③ 421 中安 左安 一直 死球 二ゴ (三)原 田③ 200 三ギ 四球 三振 捕邪 (二)野 元③ 412 遊ゴ 中安 三ゴ 左飛 (遊)岡 藤② 200 投ゴ四球 二ゴ 四球 投手 回 安球振責 球数 瀧聞➂ 10 16361 155 ——————————————————-———————————————— ▼試合時間/12:35~15:06 ※公式記録ではありません。 ※打者名の下線は左打ち、打撃成績の下線は打点あり。投手名の下線は左投げ |
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序盤は、両校の先発投手の制球が不安定で乱戦模様となった。

筑前先発の左腕エース瀧聞はスローカーブ、スライダーを主体にした投球。サイン交換に時間をかけ、低めを丁寧についていく。初回一死一、二塁、2回一死二塁のピンチはしのいだが、3回は味方の失策も絡んで一死一、二塁とされると、そこから4連打を浴びて4失点。高く入った直球を見逃さない、九産大九州の積極的な打撃が光った。
4回から8回にかけても毎回のように安打を浴び、5回に1点は失ったものの、味方の好守もあって後半は失点を許さなかった。6回二死三塁では松本凛の弱い当たりの二ゴロを野元がすばやい動きで処理し、最後は一塁へスナップスロー。7回無死一塁では村田のバントが小飛球となり、捕手の丸山が判断よく飛び出して2-6-3の併殺に仕留めた。8回一死一、二塁では漆谷のセーフティバントを瀧聞が自ら三塁で刺した。

九産大九州の先発は2年生の明永。直球にスライダー、カーブを交える右サイドハンドだ。初回、2回の二死三塁はしのいだが、3回一死から川口を0-2と追い込みながら四球を与え、続く前田の三ゴロは併殺コースと思われたがサードからの二塁送球が逸れて一、二塁。自分たちで流れを手放してしまった結果、明永が犠飛、四球を挟んで4連打を浴びて5失点。この回で降板した。

4回からはエース中原がマウンドへ。昨夏からマウンドに上がっている左腕で、真上から投げ下ろす直球に縦に落ちてくるスライダーが武器。4回こそ自らの失策もからみ一死二、三塁とピンチを招いたがここを抑えると、5~8回までの4イニングは2つの四死球を与えただけで二塁を踏ませなかった。味方が押し気味に試合を進めながら得点できない嫌な展開だったが、流れを渡さなかった。
10回表の九産大九州は犠打で一死二、三塁とするが代打・奥が2-2からの内角低め直球に手が出ず、その後二死満塁となったあと島田も外角直球に見逃し三振。すでに16安打を浴び球数も150球を超えていた瀧聞だったがベストピッチで得点を与えなかった。
一転、サヨナラ負けの窮地に立たされた九産大九州はその裏、投球と同時に一塁手と三塁手を猛チャージさせるバントシフトを発動させた。このシフトに対し、丸山がバントの構えから強打に転じる。二塁手の定位置付近への鋭いゴロとなり、シフトに連動して一塁ベースカバーに入ろうとしていた二塁手の逆を突く形になった。この回から守備についていた丸山が逆シングルでキャッチ。慌てて一塁ベースに戻った村田に送球し、サヨナラ負けは辛うじて封じた。それでもこの攻撃が九産大九州バッテリーの動揺をもたらす効果はあったのかもしれない。続く原田への初球の直球が高めに抜け、ミットを弾いてバックネット裏へ達した。1安打投球を続けていた中原にとって、痛恨の一球となってしまった。
瀧聞は打たれた16安打のなかには内外野の間に落ちるポテンヒットや、野手が逆を突かれて間を抜かれる不運なヒットもあった。それでも四死球は3つだけ。制球を乱すことなく、粘り強く投げたことが逆転勝利につながった。九産大九州は送りバントの失敗(封殺)が2つ、併殺打が3つあり、塁上を賑わせながら突き放すことができなかった。
【直近の筑前戦 観戦記】
‣筑前2-0福翔(2025年4月12日/第12回福岡地区高校野球大会 1回戦)
‣糸島4-3筑前(2024年4月20日/第13回福岡地区高校野球大会 3回戦)
【直近の九産大九州戦 観戦記】
‣福工大城東8-5九産大九州(2025年9月27日/第157回九州地区高校野球福岡大会 パート決勝)
‣八女学院4-0九産大九州(2025年7月20日/第107回全国高校野球選手権福岡大会 5回戦)


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