【観戦記】八幡南8-7大牟田(春季大会準々決勝)




4番徳田が3安打6打点の活躍をみせた八幡南が、大牟田の9回の猛追を振り切りベスト4進出を決めた。

3回まで三者凡退が続いた八幡南は4回一死後、大段死球、坂井左前打で一死二、三塁とし、徳田が中前に落として先制した。なおも一死一、三塁から中田の投前スクイズが内野安打となり、この回2点をあげた。

同点で迎えた7回は成田がセンター左への二塁打で出ると、宇宿三振のあと湯川左前打(二走は三進自重)で一死一、二塁。吉原右飛で二死となったが、ここで登板した大牟田・林から大段、坂井が四球を選んでまず1点。続く徳田のライト左を破る走者一掃の二塁打で、この回4点を加えた。9回は湯川が遊内野安打で出塁。吉原右飛のあと大段が三前セーフティバントを決め一死一、二塁。神谷は三振に倒れたが徳田の右中間二塁打で2者を迎え入れて突き放した。

7回表 八幡南 二死満塁 徳田が右中間二塁打を放つ

大牟田は5回、四球を選んだ田中が二盗を決め、山田の投前バントで一塁送球が乱れる間に生還した(山田も二進)。さらに平が送って一死三塁から四球を選んだ仁田原が二盗を決めたあと、吉田の右犠飛で追いついた。

9回は右前打で出た田中が二盗を決めると、代打春口三振、平四球で一死一、二塁から仁田原の右中間二塁打で2者を迎え入れた。続く吉田も左前打を放って二盗を決め一死二、三塁とし、水野の左前打で1点を追加した。さらに水野二盗で一死二、三塁から宗がライト右を破る三塁打を放って2点を加え、1点差に迫った。しかしここで登板した八幡南の3番手・中島の前に後続が倒れ、あと1点が届かなかった。

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第158回九州地区高校野球福岡大会 準々決勝
(2026年4月2日・木/久留米市野球場)
チ   一二三四五六七八九  計HE 球犠振盗残
八幡南 000200402 891 50406
大牟田 000020005 761 939109
  八幡南 年 打安点 1 2 3  4  5 6  7 8 9
(遊)吉 原③ 500 中飛     投ゴ 遊失   右飛   右飛   
(左)大 段➁ 310 二ゴ     一ゴ   四球   三安
(投)坂 井③ 311 投ゴ     左安   三振 四球
投 神 谷➁ 100                   三振
投 中 島➁ 000 

(捕)徳 田➂ 536   左邪   中安   中飛 右2   中2
(中)中 田② 411   遊ゴ   投安   死球 右飛   遊ゴ
(三)安 部③ 400   三ゴ   一ゴ   三ゴ    三振
(二)成 田③ 410     二直 投ゴ      中2 右飛
(一)宇 宿③ 400     遊ゴ   二直    三振 三ゴ
(右)湯 川③ 320     投ゴ   四球    左安   遊安
投手    回 安球振責  球数
坂井    6 1681 97
神谷  2.1 5315 54
中島  0.2 0000 5
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  大牟田 年 打安点 1 2 3 4  5  6 7 8 9
(右) 平 ➁ 000 四球  四球   三ギ   四球   四球
(遊)仁田原③ 312 三振  四球   四球   中飛   中2
(三)吉 田③ 411 右飛  三振   中ギ   二飛   左安
(左)水 野② 411 遊直    三ゴ 四球     三振 左安
(捕) 宗  522   三振  中安 右直     中直 右3
(指)白 水③ 300   三振  一飛    三振  四球
打 原 田➁ 100                    遊ゴ

(中)福 永③ 500   左飛  三振    三振  左飛 投ゴ
(二)田中琉③ 310     右飛   四球 三振     右安
(一)山 田 200     二ゴ   ギ失   一ゴ
打 春 口③ 100                    左飛

投手   回 安球振責  球数
管家③ 6.2  5324 88
林 ③ 1.1  1212 34
大嶋③  1  3012 32
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▼試合時間/12:27~14:50 ※公式記録ではありません。
※打者名の下線は左打ち、投手名の下線は左投げ、打撃成績の下線は打点あり

 

中盤までは大牟田・菅家、八幡南・坂井、両エースによる投手戦が続いた。

大牟田・菅家

1年秋から主戦の一人として登板してきた菅家は130キロ超(同135キロ)にスライダー、カーブをコーナーに集め打たせて取る投球が冴えた。3回まで一人の走者も許さない最高の立ち上がり。4回一死から死球と安打でピンチを招くと、徳田の一打は打ち取った当たりながらセンター前に落ち不運な先制点を許す。さらにスクイズ(記録は内野安打に)で1点を追加されたが、5回6回と走者を出しながらも追加点は許さない。6回まで被安打3、与四死球3と好投した。

八幡南・坂井

坂井も1年秋から主戦としてマウンドに立つ右腕。130キロ台なかば(この日最速140キロ)の直球に力がある。この日は立ち上がりからスライダーを投球の軸に据えたがボール球も多く、初回は21球を要した。3回も二死から連続四球を出したが吉田を134キロの高め直球で空振り三振。3回は初安打を許し一死二塁とされたが、最後は福永を135キロの高め直球で空振り三振を奪って得点は許さない。

ただ5回は四球で出した田中に二盗を許すと、犠打と自らの一塁悪送球で1点を失い、さら犠打と犠飛でノーヒットで同点に追い付かれてしまった。6回は一転して三者連続三振。130キロ台後半の直球で押し、福永を三振にとった球はこの日最速の140キロ。6回まで1安打に抑え8三振を奪ったが、与えた四球も6つ。直球の威力を示した一方で、制球に課題を残した。

大牟田・林

試合は終盤激しく動いた。7回表二死一、二塁の場面で大牟田ベンチは菅家に替え、林をマウンドに送り込む。130キロ前後(同133キロ)にスライダー、カーブを交える菅家と似たタイプの右腕だ。しかし登板直後、林の制球が今一つ定まらない。大段をフルカウントから歩かせ、続く坂井にも押し出し四球を与え1点を献上。さらに徳田がワンボールからの2球目、外角直球を逆方向の右中間に運び走者を一掃。徳田は9回にも大牟田3番手・大嶋のカーブを右中間に運んだ。小柄ながらパンチ力があるところをみせ、3安打6打点とこの日の勝利の立役者となった。

八幡南・神谷

7回表に4点を奪った八幡南もその裏、エース坂井をベンチに下げ、神谷をマウンドに送り込む。6回まで坂井は被安打1で97球と余力はありそうだったが継投に入った。神谷は小柄な右腕。直球は120キロ台なかば(同126キロ)でスライダーとカーブを交える。7回8回と四球の走者を一人ずつ出したものの、大牟田の打者は高めの直球に手を出して凡飛を重ねた。

9回表を終えて8-2。大牟田は8つの四球を選びながらヒットは1本だけ。このまま八幡南が押し切るかと思われたが、9回裏にひと波乱待っていた。田中の右前打と四球で一死一、二塁のチャンスをつくると、そこから怒涛の4連打。堰を切ったように大牟田の各打者が右に左に鋭い当たりを飛ばす。あっという間に1点差となってなおも一死三塁。八幡南は2年生右腕の中島をマウンドに送る。中島も直球は120キロ前後。決して速い球を持っているわけではないが命運を託した。

5回裏 大牟田 一死二、三塁 吉田が右犠飛を放つ

代打原田は初球から果敢にスイングをかけ、強い当たりのショートゴロ。前進守備を敷いていた吉原が難しいバウンドをさばき、一塁に落ち着いて送球し二死。福永も投ゴロに倒れ、中島がわずか5球で絶体絶命のピンチをしのいだ。

大牟田は10盗塁を記録。一塁に出た走者は必ず二盗を仕掛け、すべて成功させた。このため八幡南は三者凡退で終わらせた2回と6回を除く全ての回で得点圏に走者を背負う形となったが、この足攻にも動揺することなく失点を最小限度に抑えたことが勝利につながった。

【直近の八幡南戦 観戦記】
真颯館5-1八幡南(2025年4月26日/第53回北九州市長杯争奪高校野球大会 2回戦)
八幡南10-0門司大翔館(2024年9月7日/第155回九州地区高校野球福岡大会 2回戦)
八幡南3-2鞍手(2024年7月9日/第107回全国高校野球選手権福岡大会 3回戦)

【直近の大牟田戦 観戦記】
九国大付5-4大牟田(2025年10月11日/第157回九州地区高校野球福岡大会 準決勝)
大牟田5-2飯塚(2025年10月5日/第157回九州地区高校野球福岡大会 準々決勝)
修猷館5-3大牟田(2025年7月12日/第107回全国高校野球選手権福岡大会 3回戦)

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