大会3日目を迎えた第157回九州地区高校野球大会は28日㈫、準々決勝4試合が行われベスト4が出揃いました。福岡県代表の九州国際大付は長崎西(長崎2位)を5-0で破り、来春のセンバツ出場に大きく前進しました。このほか熊本工(熊本1位)、長崎日大(長崎1位)、神村学園(鹿児島1位)の3校も準決勝に進出。今夏の選手権大会を制した沖縄尚学は神村学園に1-4で敗れ、センバツ出場は厳しくなりました。
大会4日目は休養日を挟んで30日㈭に準決勝2試合が予定されています。
ひなたサンマリンスタジアム宮崎の第二試合で長崎西と対戦した九国大付は初回、二塁打で出た牟禮を平間が送り、吉田の犠飛で先制。3回には吉田の適時打、6回には併殺崩れの間に1点を加えるなど、じわじわとリードを広げました。
初戦に続いて先発のマウンドに上がった岩見は制球が安定せず6つの四球を許すなど、2回以降は毎回のように走者を背負う投球ながら6回を1安打無失点に抑え、7回からマウンドをエース渡邉に譲ります。渡邊も登板直後に連続四死球を与えましたが得点は与えず、初戦に続く完封リレー。2022年春以来となるベスト4入りとなりました。
第一試合は長崎日大が4回までに9安打で4点を奪って主導権を握ると、今大会初登板となった先発のエース古賀が小林西を5安打1点に抑えて完投。準優勝した2022年秋以来となるベスト4入りを決めました。
[ひなたサンマリン]
◆準々決勝
小林西 000 001 000 =1
長崎日大 201 100 00x =4
【小】川原→橋立→児玉【長】古賀
◆準々決勝
長崎西 000 000 000 =0
九国大付 101 001 02x =5
【長】熊→坂田【九】岩見→渡邉
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SOKKENスタジアムの第一試合は日本ウェルネス沖縄が初回に長山の本塁打で先制しましたが、熊本工は直後の2回に追いつくと、4回に勝ち越し。6回には4安打を集めて3点を奪い突き放しました。先発の堤は5回二死満塁をしのぐと6回以降は無安打に抑え、初戦の福岡大大濠戦に続く完投勝利。熊本工は2016年秋以来の4強入りを果たしました。
第二試合は春に続く大会連覇を狙う神村学園と、夏の選手権覇者・沖縄尚学が激突。神村学園は5回に3番梶山の右前適時打で均衡を破ると、7回には再び梶山が適時打を放って新垣をKO。代わった田場からも5番國分が三塁線を破る2点打を放ってリードを広げました。沖縄尚学のエース末吉は8回裏に代打で登場、そのまま9回表のマウンドに上がって無失点抑えましたが、9回裏の攻撃では最後の打者となり準々決勝で姿を消しました。
[SOKKENスタジアム]
◆準々決勝
熊本工 010 103 010 =6
ウェルネス 100 000 000 =1
【熊】堤【ウ】長山→内間
〈本〉長山(ウ)
◆準々決勝
神村学園 000 010 300 =4
沖縄尚学 000 000 001 =1
【神】龍頭【沖】新垣→田場→末吉
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九州国際大付はセンバツ出場に前進しましたが、まだ油断はできません。準決勝の神村学園戦、仮にコールドで大敗するようなことがあれば、九州の4枠目は沖縄尚学との比較検討になってきます。沖縄尚学は神村学園に完敗といってよい内容でしたがエース末吉の登板は9回の1イニングのみ。しかも4点リードされた場面での登板でした。その実力は夏の甲子園、U18ワールドカップで実証済み。九州国際大付との戦力比較となった場合は、その存在がクローズアップされてきます。初戦で有明と厳しい試合を制していることも評価されそうです。
一方の九州国際大付は初戦、準々決勝とも県2位の公立校が相手。岩見、渡邉の両投手が許した安打は2試合あわせて4本で、実力差があったことは否めません。長崎西戦は投手陣が8四死球を出すなど不安定さも目につきました。戦ってきた相手や試合内容などを考慮すると、準決勝は勝敗以上に試合内容が問われることになりそうです。
〈大会第4日の試合予定〉
◇準決勝
[ひなたサンマリン]
▸熊本工(熊本1位)-長崎日大(長崎1位)
▸神村学園(鹿児島1位)ー九国大付(福岡1位)


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