23日㈭に2025年プロ野球ドラフト会議が行われ、福岡県の高校出身者は毛利海大投手(福岡大大濠→明治大)がロッテの2位、稲川竜汰投手(折尾愛真→九州共立大)がソフトバンクの2位でそれぞれ指名を受けました。
県内の高校生は5人がプロ志望届を提出していましたが、育成枠も含めて指名はありませんでした。県内の高校生の指名がなかったのは2019年以来、6年ぶりとなりました。
毛利投手が指名を受けたことで、福岡大大濠出身者は7年連続で指名されました。
‣2019年=坂本裕哉投手〔DeNA〕
‣2020年=山下舜平大投手〔オリックス〕
‣2021年=古賀悠斗捕手〔西武〕、三浦銀二投手〔DeNA〕、仲田慶介外野手〔ソフトバンク〕
‣2022年=山下恭吾内野手〔ソフトバンク〕
‣2023年=藤田悠太郎捕手、星野恒太朗投手〔いずれもソフトバンク〕
‣2024年=柴田獅子投手〔日本ハム〕
‣2025年=毛利海大投手〔ロッテ〕
また、折尾愛真出身の選手が指名を受けるのは、2018年の松井義弥内野手(巨人5位)以来となります。

毛利投手はコロナ禍の影響で無観客で行われた2年秋の福岡大会を制し、九州大会では大分商を4安打1点、具志川商を5安打完封してセンバツ切符をつかむと(チームは九州大会準優勝)、センバツでは大崎、具志川商を連破して8強入り。夏は福岡大会準々決勝で筑陽学園に0-3で敗れました。やや細身で球速は130キロ台後半(筆者観戦時の最速140キロ)でしたが、当時からキレのある直球を投げ、チェンジアップで緩急をつけながら打ち取る投球スタイルでした。
明治大に進学後は3年春から本格的にリーグ戦に登板。4年春はベストナインと最優秀防御率に輝き、夏の日米大学選手権で国際大会も経験するなど、大学屈指のサースポーに成長しました。投手力の手薄なロッテだけに、登板の機会は早くから巡ってきそうです。
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稲川投手は1年夏の初戦(若松戦)で先発登板し、いきなり4安打完封。この頃から体重の乗った重そうな球を投げており、大型右腕として一躍注目を集めるようになりました。2年秋に足首の骨折に見舞われますが、3年春に復帰すると4月の北九州市長杯の東筑紫学園戦では5回4失点ながらも10奪三振。夏は5回戦まで勝ち上がりましたが優勝した西日本短大附に2-12でコールド負け。3回にマウンドに上がったときには1-7と大差がついており、不完全燃焼のまま高校野球を終えました。秋にはプロ志望届を出したものの、指名はありませんでした。
九州共立大では1年春のリーグ戦で防御率1位に輝き、全日本大学選手権では東北福祉大を完封。2年時には大学日本代表選考合宿に参加するなど順調に実績を積み重ねていましたが、3年春に右膝半月板損傷で戦線離脱。それでも今春に復帰し、秋のリーグ戦で再び防御率1位と最優秀選手賞を獲得しています。層の厚いソフトバンクですが、即戦力としての活躍が期待されています。
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今回プロ入りが叶わなかった選手たちも含め、次のステージでのさらなる飛躍を期待してやみません。


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